何かを始めたい時に

多くの人がしたいことをすぐに始めることができず、悩んでいるかと思います。何かをしたいと思うと、それができない理由を考え始めます。そして、考えれば考えるほどやらない、やれないという思考に陥ります。私が新しい製品や事業を始める時、必ず考えていることがいくつかあるので、それをご紹介します。

（1）競合を研究する
（2）費用を考える
（3）他人（それが専門家でも）に意見を聞く

競合を研究する

誰が同じような製品を作っているのか、どのような機能を持っているのか、いくらで売られているのかなどを考えると、絶対にマイナス思考になります。誰かがやっているから自分はできないのではなく、どうやって他の人より良いもの、特徴のあるものが作れるか、を考える必要があります。また、同じような製品やサービスでも、他の製品やサービスがターゲットにしていない、または取り込めていない市場は存在するのです。ですから、もうあるからやれないのではなく、もうあるということは市場があるのだと考えるべきです。どんなにすごい企業でも100％の市場シェアを持つことはできません。

費用を考える

持っていないお金を使うことはできません。しかし、最初から費用が出せないからと諦めるのではなく、今持っているお金でできるだけのことをし、出来たところまでの製品やサービスに投資や融資を求めることも可能です。自分は何もリスクを取とらずに、100%外部の資本に頼っていては、資本や融資を集めることはできません。自分ができることは何かを考えてみましょう。

他人（それが専門家でも）に意見を聞く

あくまでも自分のプロジェクトです。たとえ専門家でもあなたと同じやる気があるわけではありません。また、反対する人だけでなく、調子よく褒める人にも注意をしてください。相手にアイデアを盗まれたりしないとは限りません。それは家族でも同じです。家族に騙されたという人を多く知っています。外部の人の意見を聞く場合は、アイデアやプロジェクト全体の意見を聞くのではなく、細かな部分の整合性を専門家に聞くのは良いと思います。

やるかやらないかは自分だけの責任で、必要なのは行動力と決断です。私の場合「やるしかない」「やっちゃえ」という軽い気持ちでやってみてよく失敗しています。それでもやらないよりはやって良かったと思っています。皆さんはやらないで後悔するのではなく、やって学ぶほうが良いとは思いませんか。

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内倉憲一（うちくらけんいち）
米国 Pacific Software Publishing, Inc. 代表

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