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- SLE(全身性エリテマトーデス)セミナー at 秋葉原(前編)
会場は秋葉原・電気街口から3分。ピカピカのビルにびっくり。
3月2日(土)ベルサール秋葉原(東京都千代田区)で行われた
「SLE(全身性エリテマトーデス)セミナー」を
2回に分けてリポートします。
司会進行は、北海道大学病院・内科Ⅱの教授で
厚生労働省「自己免疫疾患に関する調査」班の
SLE研究責任者、渥美先生。
講師は、同研究班メンバーの奥先生(北海道大学病院)と
石井先生(東北大学病院)です。
後半(第2部)は全国膠原病友の会代表理事の森さんも
司会進行役として加わった他、
同じく友の会2名(北原さん・西尾さん)も参加しての
パネルディスカッションが行われました。
内容は、すごーーーーーーーーくざっくりですが、次の6つ。
1・日本初のSLEの診療ガイドラインが完成
2・SLE治療の進展(変化)
3・免疫、抗体、補体など専門的な話
4・日常生活の注意点
5・SLE患者にとって一番、重要なポイント
6・患者と医師のコミュニケーション(次回ブログに)
【1】日本初!SLEドリームチームによる診療ガイドライン誕生
この春、日本初の「SLE診療ガイドライン」が完成、
まもなく公表されます。5年前にSLEのエキスパートが
全国から集結して作られたもので、症状が複雑なSLE治療の
指標として役立てられることが目的。
【2】かっ飛ばすSLE治療の道
SLEの症状で50%の患者に起こりうるといわれる
「腎炎」と「神経障害」。
昔は生命に関わることも多かった腎炎も、
治療の進展で多くの患者の予後が良いものになりました。
腎炎患者にとっては、恐怖の「腎生検」。
奥先生によると「腎臓の組織をとり、顕微鏡で見て初めて
炎症のパターンが分かる」残念ながらCTなどの
画像診断だけでは分からないそうです、ショボン。
明るいとは言えなかったSLE患者の予後が
良くなったのは、薬の選択が出来るようになったのが
大きく、具体的にはステロイド剤・免疫抑制剤・免疫調整剤・
生物学的製剤の4種類が治療の発展につながりました。
それぞれの薬に「どこに効くか」の得意分野があるので、
うまく組み合わせるのが大切とされる一方で、
現在心配されているのが
「炎症を繰り返したことによるもの」と「薬の副作用」という
身体への2つのダメージ。
リスク・ベネフィットを考え「より良い予後」のための治療が、
これからのSLE治療!…とのこと。
ガイドラインを作った理由はここらへんにあるのだよーと
奥先生は語りました。
【3】難しくてよく分からない、専門的な話
お察しください…(笑)必死にメモした手帳を読み返すと、
専門用語をメモして途中でくじけた形跡があります。
とにかくSLEってのは免疫異常が起こる病気で、
健康なら仲良く暮らしているはずの免疫の一部が攻撃を
しかけてくる切ない仕組み…。
全身に多彩な症状が出現する難病「SLE」を
“内科学の真髄だ!”と呼んだ、臨床医なら知らない人はいない
著名なドクター、オスラー博士の話も(奥先生から)ありました。
真髄だ!とか言われると…「ま、まぁな( ̄▽ ̄)」って言いたく…
なりませんか、そうですか(笑)
【4】 日常生活編~なんで紫外線にあたっちゃダメなの~
基本的に「体内に炎症を起こさないこと」が日常生活の注意点と、
石井先生。
「紫外線」「感染症」には全力で注意をっちゅーことですね。
《紫外線について》
やけど(=強い紫外線によるやけどが引き起こす炎症)を
防ぐためにも、UVケアはマスト。
じゃぁ「一生暗い室内にいろ」というわけではなく、
「美白でいたい♡」というレベルで良い。
(※結構きちんとってことですよ( ̄▽ ̄;))。
他にも「日焼け止めクリームはケチるな。しっかり塗って」
「紫外線の中の最もやばい敵はUV-B」
などのお話しがありました。
《感染症にかかりたくない!》
ズバリ「手洗い」と「なるべく人混みを避ける」の2つが最も有効。
もしかしたら人混み以上に避けたほうがいいのが
「精神的ストレス」かもしれません。
《運動に関して》
「炎症がない時は積極的に運動して筋力をつけて欲しい」
と石井先生。
ただし関節に負担のかかる動きを避けるようにとのこと。
《食事が困っちゃう!なにを食べたらいいの?》
(SLEに効くという)科学的根拠のある食品はない。
臓器の状態によって必要な制限もあるが、
基本的には好きなものをバランスよく…が大切。
「〇〇がいい」「〇〇はダメ」と偏り過ぎるほうがデメリット。
アルコールは、中毒になるような飲み方はもちろんダメだが、
みんなと楽しい時間を過ごすための適量ならば我慢する必要はない。
【5】 すべてのSLE患者に共通する“重要ポイント”
「現在の自分の状態」をよく知ること。
炎症はあるのか。悪い臓器はあるか。今、飲んでいる薬の副作用は。
それによって、必要な治療、薬は大きく異なる。
つまり「先生に全部おまかせ、アタシよくわかんなーい」は、
後悔する日が来るかもよってことです(これは個人的意見)
繰り返しになりますが「今、自分の状態はどうなのか」
検査数値と、体感(数値に出ない不調も多い!だいじ!)合わせて
考える時間を作ってみてはいかがでしょうか。
以上、前半(プログラム1)のリポートでした。
【6】の患者と医師のコミュニケーションについて
話し合われた、プログラム2(パネルディスカッション)
の様子は、次回お届けします。
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