共通点は“生活のしづらさ”
Jun
16
6月8日(土)難病カフェ・おむすびの新井さんの講演を
聴きに行きました。
会場はstudio753(東京・日暮里)。精神科医の阿部哲夫
先生やソーシャルワーカーの方による、ご高齢・認知症・
ご家族のための「オレンジカフェ・にっぽりんぐ(現在は
毎月第2土曜日開催)」で、「生活のしづらさ」という
共通点を持つ、難病と認知症を持つ人たちが互いを
知るきっかけになれば…と企画されたものです。
約30名が集まった会場では、懐かしい名曲(昼間に
しらふで”銀座の恋の物語”を聴いたのは初めて!)を
歌い、皆様の美声に酔った所で新井さんのお話が。
13歳で全身性エリテマトーデス(SLE)を発症、
入院先の院内学校で勉強した新井さん。
退院後、通った一般の中学校で起きた辛い出来事を
「病気になった自分が悪い」と処理することで、
壊れそうな心を守り過ごしていたといいます。
社会に出てからも、体力が無く休日はひとり横になって
過ごすことが多く、症状よりむしろこの「孤独感」が
辛かったと当時をふり返りました。
「この時のような気持ち」を話せる場所があれば…と
新井さんは2017年「難病カフェ・おむすび」の活動を
開始(第一回の様子は、ゆうこ新聞29号に掲載)。
親しみやすく、人々を”むすびつける”存在でありたいと
いう想いから「おむすび」と名付けました。
過去6回行われたカフェの様子を紹介しながら、
「見た目に分かりづらい病気を持つ苦悩」「就労の悩み」
などを安心して話せる「難病カフェ」の社会的重要性を
訴えた新井さん。
講演の最後に呼びかけた次の言葉が印象的でした。
「誰もが孤立しない、生きやすい社会を作りたい。
それはすなわち、誰もが生きやすい社会なのではないか」
講演後、主催者の阿部先生から、
「難病の話は、自分が携わっているデイケアとの共通点が
ある」という感想があった他、参加していたアイザックス
症候群、再発性多発軟骨炎、統合失調症などの持病の
ある方々も積極的に意見交換し、非常に勉強になりました。