在宅医療
Dec
13
つばさクリニックの先生が書かれたメッセージです。
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悪性腫瘍に伴う高カルシウム血症のため傾眠がちとなってきたとき、最後の誕生日をご自宅で過ごしたいと在宅療養を選択されました。
退院時のご本人・ご家族のご希望は「意識のある状態で、誕生日を迎えたい」
頻回の訪問診療を行い、ゾメタ、生食、エルシトニン…と在宅でできる高カルシウム血症の治療を頑張られました。退院から1週間、無事にお誕生日ケーキのろうそくの火をご自身の力で吹き消すことができました。
そして…その晩から意識の状態の悪化がみられました。
娘さんが、お父さんがんばるねえと言うとガッツポーズをとってくれました。
一番の目標を達成したことで、積極的な治療より苦痛をしっかりとっていくことに治療の主体はうつっていきました。意思の疎通が困難になった後は、大切な時間をご家族で見守っていただきました。
数日ののち、ご自宅でご家族の見守られる中、静かに旅立たれました。
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その時その時の体調、病状、介護環境、やりたいこと…思いを傾聴し、みんなで話し合い、たくさんの選択枝の中から方針を決めていく。ACP「人生会議」を繰り返し行う事で、たとえ、本人の意思が確認できなくなってきても、本人の思いに沿っていけるはず…
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8年前のお話ですが、このポスターを作るに当たり、お写真の使用のご相談のために久しぶりにご家族と連絡を取らせていただきました。当時のこと、それから今までのことを伺うことができ、在宅医療は患者さんだけでなく、ご家族の「人生」にも関わらせていただいているという感覚がより強くなりました。
ひとりひとりの大事な時間に寄りそえるよう、自分のために、家族のために、関わるみんなのために「人生会議」大切だと思います。
Posted at 2019-12-30 18:15
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Posted at 2019-12-31 03:02
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