“一本釣りのカツオをオリーブオイルとキャノーラオイルをブレンドしたオリジナルオイルで仕上げました。 使用している黒潮町産の天日塩がカツオの旨味を引き出しています。” 黒潮町缶詰製作所 黒潮オイルのごろっとカツオ かつお油漬けソリッド・高級品 ☆コメント 高知県の果て、土佐入野の近くにある缶詰会社「黒潮町缶詰製作所」。2014年に設立されたばかりのベンチャーで、黒潮町の名を冠していることからもわかるように第三セクター方式での経営を行っている。公式HPの会社概要で触れられているが、ロゴマークの34m旗は、黒潮町の南海トラフ地震津波予想高が34.4m(全国一)という点をルーツにしている。僻地の小さい町、全国一の津波リスク。マイナス要素こそあれ、ここでしかできないこととして缶詰事業が生まれたのだった。魚介缶詰と備蓄向けのそうざい缶、特産品の黒糖を使用した缶などを展開しており、自宅の備蓄品にさまざまなバリエーションを与えることが可能だ。 高知といえばカツオが有名だが、かつおのツナ缶を作る会社は見つけられず、実地調査も遠すぎて実現していなかった。そこにせとっち氏の製品提供で光明が差し、高知でもツナ缶を作っている会社があると裏付けられた次第である。 今回取り上げる黒潮オイルのごろっとカツオは、高知県産で一本釣りのかつおを黒潮町の天日塩とオリーブオイル・キャノーラ油で調味、たまねぎと柚子の隠し味を加えている。油のブレンドはかつおの臭み軽減を狙ったものと推測するが、グレードが高すぎやしないか…… 白缶の胴と天にシールを貼ったパッケージ。スチール缶表記は一般缶の意匠で、消費者にもわかりやすいよう7大アレルゲン不使用表記も赤色で大きく描かれている。 販路に関して、工場直売・オンラインショップのほかに全国のアンテナショップでも取り扱いがある。2016.9製造。 ☆缶を開けたところ 度肝を抜かれた。 かつお缶でこれだけ大きな身を詰めた製品に出会ったのは今回が初めてだ。急いで製品分類をソリッドに書き直した。 黒い斑点は香辛料で、スモークのような香りがする。液汁も抜かりなく、塩こしょうと玉ねぎが効いている。オリーブオイル特有のベッタリ感もキャノーラ油で相殺できている。中に粗く切られたたまねぎが残っていて、缶を開けるその時まで出汁として機能し続けたのだ。 身はツナ缶ブログかつお缶で最大の超特大サイズ。このために「かつお油漬(ソリッド)」という世界初の表記を生み出すことになった。大きいわりに中心までまったく臭みがないし、塩味の効いた風味が食欲を駆り立てる。柚子はチラッと自己主張する程度で果実味過多のアンバランスさは無く、製品単体の完成度を最大限アシストしている。 合わせる料理は問わない。そのまま食べても勿論、白飯でもパンでもバッチリ合うし、液汁ごとサラダの上にかけてイタリアンドレッシングのように使うとインスタ受けしそうな魚介サラダができるだろう。 晩酌に使うなら旨い酒だけで十分だ。これ一缶だけで、普段の宅飲みがオシャレなバルに大変身する。 ミットを構えた筆者のツナ観に場外ホームランを飛ばした、高知のかつお油漬缶。 「日本一の巨大津波の町で考えた、日本一の防災食」は、まぎれもなく日本有数の味を秘めたツナ缶でもあった。一般消費者や当ブログの読者ともぜひこの感動を共有したい…… ツナ缶ブログはこういう希少なツナ缶が華。そう思うのは筆者だけだろうか。 このような革命的ツナ缶を提供してくださったクロストークレディオ!!のせとっち氏に、この場を借りて深く感謝する。 ☆参考資料 ・TOKYO FM LOVE&HOPE~ヒューマンケアプロジェクト~2016年12月8日 群馬大学・片田敏孝教授(6) http://www.tfm.co.jp/lh/index.php?itemid=117120 ☆スペック ・グレード ★★★★★★ #かつお缶最高値 ・価格 ★★★★★☆ #450円/個 ・味覚評価 ★★★★★★ #文句なしの当たり星 ・入手性 ★☆☆☆☆☆ #本社通販、一部物産店で取扱い ・原産国 国産 ☆スペック 固形量62g / 内容総量 90g 203kcal/缶 食塩相当量1.3g 原材料 カツオ、菜種油、オリーブ油、玉ねぎ、食塩、香辛料、柚子皮 JAN:4571301674352 製造固有記号カツオオイル90710827 製造者 株式会社黒潮町缶詰製作所(高知県幡多郡黒潮町入野4370番地) 製品ページ Tuna canning review No.85