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  • 三洋食品 プリンス・きはだまぐろ油漬けフレークを食べたレビュー

三洋食品 プリンス・きはだまぐろ油漬けフレークを食べたレビュー

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三洋食品 プリンス・きはだまぐ...


三洋食品 プリンス・きはだまぐろ油漬けフレーク
きはだまぐろ綿実油漬フレーク・廉価品

"赤缶の調味料はそのまま、お魚はさっぱり味のキハダマグロです。"

(2019.7追記:2019夏季から正式パッケージのキハダマグロ油漬フレーク(インスタ)に昇格。中身は同じだが、見た目と価格が変更された(白缶→印刷缶、100円→130円)。本記事掲載内容は2018.6のキハダマグロ油漬フレークが白缶だったころの解説である)

 

徹底的なコストダウンで驚異のスペックを実現したツナ缶


 ツナ缶の、そして自社ブランド缶の歴史が長い三洋食品。伝統を守りながらも2017末~2018上半期は立て続けに新製品を輩出しており、
 ・デュカ&ギー、バジル、トンナート
 ・(本記事)プリンス きはだまぐろ缶
 ・リエッツナシリーズ(ケッパー、チーズ、アーモンド)
 と、1社で7品目という怒涛のペースだ。リエッツナは販路を広げる予定とされているが、生まれたばかりの製品で現状目立った動きは確認されていない。

 そして、今回取り上げる「きはだまぐろ油漬けフレーク(カタログ名:無印キハダツナ缶)」は、直売所・自社通販のみを販路として、日常的に三洋食品のプリンス赤缶(No.69)を補給するヘビーユーザー向けのツナ缶となっている。自社通販では24入・48入から購入できる。
 原材料まぐろを赤缶のビンナガからキハダに変えた「のみ」でコストダウンを図っているが、明らかに単価がおかしい。
 
 

綿実油漬で税込100円なのだ。


 
 前代未聞である。もともとプリンス赤缶が仕切り同然の単価(145円/缶)で、そこから原材料まぐろを変えれば確かにこのくらいの金額にはなりそうだが、1缶100円は一般的なきはだまぐろ+大豆油ツナ缶(国産)の中央値に近い。油漬缶は液汁のほとんどが油だから、綿実油と大豆油を比較すると1缶あたりの単価がけっこう開く。
 なぜこんな芸当ができたか。そのヒントとして「簡素なパッケージ」が挙げられる。

 製品は何も印刷・ラベルのない白缶で、法律上必要な原材料や栄養成分などの一括表示は外袋や箱にラベルで貼ってある。トンナート風などに貼られているのと同じP4号缶の天面に合わせた丸いラベルだ。24缶それぞれに貼るのと外袋に1つ貼るのとでは、単純計算で貼るコストも印刷費も1/24になる。ラベルの印刷費はスケールメリットが効きやすいとはいえ、軽視できない。ターゲットがヘビーユーザーとするなら、白缶でも何ら差し支えないと個人的に思う。
 このパッケージの簡素化とまぐろ変更、販路を自社オンリーにすることによって、綿実油漬ながら税込100円での販売を可能としたのではないだろうか。品質に妥協せずコストを下げるという命題を、まとめ売りで個包装の印刷を省くというコロンブスの卵的発想で克服した。2018.2製造。

☆缶を開けたところ


  
 見た目は一般的なキハダ製品とほとんど同じ。味も赤缶と大差ないし、塩味の強さも同様。
 正味何が違うのか…と聞かれたら、「魚が違う」としか答えようがない。そのくらい味は整っている。綿実油のしっとりさに輪をかけてキハダ由来のしっとりさが重なっているため、塩気も含めてソフトなディティールとなっている。塩のトガリとの向き合い方で山梨罐詰の油漬フレーク(No.64)と対極をなしているように思う。
 ビンナガと比べ相応に身が固い。チャーハンのような火力のある料理との相性が期待できる。
 
 さすが固定ファン向けの製品といったところか。お値段以上のコストパフォーマンスも見逃せない。
 


☆各種評価
・グレード ★★★★☆ 3.5
・価格   ★☆☆☆☆ 1.7 #100円/個 綿実油最安
・味覚評価 ★★★☆☆ 3.8 #お値段以上(2019現在終売)
・入手性  ★☆☆☆☆0.3 #直売所限定
・原産国  国産

☆スペック
内容量 70g
225kcal/缶 食塩相当量0.5g
原材料 きはだまぐろ、綿実油、食塩、野菜エキス、調味料(アミノ酸等)
JAN:なし 製造固有記号キハダ
製造者 三洋食品株式会社(静岡県焼津市焼津5-7-3)
Tuna canning review No.108
#きはだまぐろ #めずらしいツナ缶 #三洋食品 #気合の入ったツナ缶レビュー #綿実油漬

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