全て手作りのツナ瓶 2017年、東京・池尻大橋の小料理屋から生まれたツナ瓶詰「おつな」シリーズ。ツナ缶では再現できないシックな見た目と小洒落た名前が渋谷区民に受け、贈答品として各メディアに取り上げられるに至っている。その人気は、19年9月現在ネット通販全品が一か月のバックオーダーになるほど。名前的が伊豆川飼料・とろつなしろつなそっくりで、同社との親交もある。 焼津に直売所併設のラボを作ると聞いてご挨拶に伺い、そこで頂いたのが本品だ。ツナ製品としては珍しく高品質なインタビュー記事が幾つかあったので、製造に至るまでのストーリーは本記事末・参考資料の項が役立つと思う。 ツナ缶ブログは製品に着目する。瓶詰といえば保存食の父ニコラ・アペールが最初に生み出した缶詰のルーツだが、缶詰が発明されてから「こわれにくさ・つくりやすさ」等の利便性で缶詰が主流を占めることとなる。 そのような中、本品は手軽・普通といったツナ缶のイメージから脱却し、中身の見える透明さを求め「瓶詰」を選んだ。先祖返りである。デメリットは大きく: ・常温保存できる認定を得るのが難しかった ・工程すべてが手作業で、作る手間がすさまじい(速度も遅いし歩留まりも悪い) そのかわり、見た目からして缶詰にない高級感を演出できた。2019.9製。賞味期限は製造から50日。 ☆瓶を開けたところ ビンナガの白い身と小さく切ったトマトが目立つ。開けた後の油の香りは控えめで、にんにくのほうが強い。 バジル・にんにくはしっかり調和がとれている。特筆点は身のやわらかさだろう。ビンナガ油漬の缶詰は身がパサパサしやすいものの、低温調理によって刺身のような身のやわらかさとしっとりさ + ツナ缶のような油との融和を実現している。それでいて保存性も製造から常温50日(ご家庭に届くころには一か月くらい)あるから驚きだ。 ご飯との相性は大変良い。かけるだけで高級ふりかけに早変わりする。 筆者はパスタにして食べた。パスタも同じく、一人前にあえるだけで料亭の味を再現できる。 開発のハードル、製造の手間。できあがった味……製造者の執念じみたこだわりを感じ取れる製品だった。自腹で買っても後悔しなかったと思う。 なお、本記事は提供品をもとに執筆した。ツナ瓶は守備範囲外だった筆者に興味を持つきっかけを作ってくれたおつなの関根氏、伊豆川飼料株式会社に、この場を借りて御礼申し上げたい。 ☆参考資料 ・「進化続ける”おつな”高級ギフトの正体」磯山友幸 Wedge2019年5月号 2019.5 https://isoyant.hatenablog.com/entry/2019/05/27/060000 ・「情熱の目線:“乙な” 言葉遊びに笑顔がこぼれる。大切な人に贈りたいマグロのオイル漬け「おつな」」ぐるなび・ぐるすぐり https://gurusuguri.com/special/media/jounetsu/spcu-024_otuna/ ☆各種評価 ・グレード 【N/A】 #ツナ缶ではない 評定不可 ・価格 【 高 級 品 】 13.8 #1,382円/瓶 ・味覚評価 ★★★★☆ 3.9 ・入手性 ★☆☆☆☆ 0.5 #土日のみ直売 ・原産国 国産 ☆スペック 固形量80g / 内容総量120g ーーーkcal/瓶 食塩相当量-g 原材料 マグロ、植物油、岩塩、にんにく、ドライトマト、オーガニックバジルペースト、玉ねぎ、セロリ、利尻昆布、乾燥しいたけ JAN:なし 製造固有記号なし 製造者 おつな(東京都世田谷区池尻3-5-22) 製品ページ Tuna canning review No.X20190926
Posted at 2020-03-12 16:18
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Posted at 2020-03-21 04:04
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