※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ タラヨウ(多羅葉)、静岡県以西の山地に自生している常緑樹。 特に葉の裏に文字を書くと痕が黒くなる。 紙が発明される前のインドでは、タラジュ(多羅樹)とかバイタラジュ(貝多羅樹) と呼ばれるヤシの葉に経典を書いていた事に模して付いた名前なる説がある。 モチノキ科は、クロガネモチ、ウメモドキ、ヒイラギモチ、アメリカヒイラギ等、 冬に実を付けるものが多い。タラヨウは、雌雄異株なので実を付けるのは雌株のみ。 5月頃に目立たない花を付けるが、秋の実は、赤く美しい。 常緑高木で樹幹が立ち、樹形も綺麗。互生葉であり葉表は光沢がある。 この樹木、「はがきの木」と称される様に葉の裏に文字をなぞると字が浮かび上がる。 これは、外性酸化酵素によりタンニンが酸化して黒褐色になるのだとか。 又、寺境内に多く植栽されてるは、葉に経文を書いたとされる南方産のヤシ科植物、 「タラヨウ」多羅葉(ウチワヤシ・パルミラヤシ) Borassus flabellifer に擬えての事。 モンツキシバ・エカキシバ・ハガキノキの名も同じ理由か。 モチノキ属の大方の種から黐(もち)が採れるが、モチノキから採るものを本黐、 タラヨウ・イヌツゲから採るものを青黐と呼んで区別する。 タラヨウの葉は、木から取り外しても萎れたり腐ったりしないし乾燥しても形が崩れない。 つけられた紋様は、消えづ情報保存できる、故に色々な名称が付いている。 タラヨウのハガキノキという別名に因み、平成9年(1997)「郵便局の木」に指定された。 中央郵便局(東京駅丸の内南口前)の玄関脇に植えられている。 自然植生は、山地の林内で、本州(静岡県以西)、四国、九州に時世している。 高さ7-10m位が普通一般的だが大きいものは20mにもなる。 ※ ※ ※ ※ 「神奈川県立相模原公園2016/12/04」