《 雅羅・/・襍囈〝谷間の花〟❖ ’24-91❖ 》

静かな佇まいのヒカゲツツジ(日陰躑躅)
近寄って見ると楚々としている。
葉も独特の風合いがある。
(上の3画像は借物)

ヒカゲツツジ(日陰躑躅) ツツジ科(Ericaceae)
学名: Rhododendron keiskei Miq.
別名:サワテラシ(沢照らし)。

《 しばらく見ていない樹花〝3月花XXIV〟》
ヒカゲツツジ(日陰躑躅);在来種(日本固有種)
和名は日陰に生えることに由来するが、日陰に限らない。
別名の様に河岸の岩場でも生える常緑広葉低木。
山梨県上原市の坪山(1102m)は日陰躑躅と岩団扇の自生地。
我が青年の頃は、それこそ静かな低山登山の場であった。
最近は、登山道等が整備され訪れる人が増えたと聞いている。
艶やかな躑躅は多いが、地味だが薄黄色の躑躅に魅了される。
樹高は、120cm位。幹は灰褐色~灰白色。葉は、緑色で長楕円形。
枝先に集まり先が尖り薄い革質で鋸歯無い。先端に腺状突起がある。
葉の両面に鱗状毛があり防寒の役目をしてるか。落葉せずに常緑。
4月頃に薄黄色の石楠花に似た花を2~3輪咲かせる。
花径は3~4cm、漏斗状で先端が5深裂し外面には鱗状毛がある。
雌蕊は1本,雄蕊は10本、花糸は長く白色の軟毛がある。葯は橙色。
花柄は、長さ1.5㎜。黄色の躑躅は少なく貴重な存在だ。
神奈川県レッドリスト2020「絶滅危惧IB類」

僕の誕生日頃に咲く樹花。佇まいが好きな花である。

「令和陸年(皇紀2684年)3月31日、記」
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《 雅羅・/・襍囈〝山間の花〟❖ ’24-90❖ 》

以上、2画像は借物。


クロモジ(黒文字) クスノキ科(Lauraceae)
学名:Lindera umbellata Thunb. var. umbellata 

《 思いがけなく見かけた樹花〝3月花XXIII〟》
クロモジと云えば和菓子を連想してしまう。
樹名の由来は木肌だが、黄色い花色は春の陽光に似合う。
枝や葉に芳香があり楊枝の材料。樹自体も黒文字と呼ぶ。
東北地方南部以南の太平洋側に自生している。
クロモジ(黒文字);在来種(日本固有種)
落葉低木で樹高5m前後。葉が出ると同時に淡黄緑色の小花を多数つける。
幹は灰褐色、円い皮目がある。若い枝は皮目がない暗緑色で黒い斑入り。
はじめ絹毛があるがすぐに無毛になり皮目はない。折るとよい香りがする。
葉は互生し卵状長楕円形、先は尖り先端は鈍端。基部は、楔形で全縁。
葉表は無毛。葉裏は白色を帯び初め絹毛があるが後に無毛。葉脈は目立たない。
葉柄は長さ1~1.5㎝。雌雄別株で葉の展開と同時に開花する。
黄緑色の小さな花が集まってつき、花柄には毛がある。
花被片は6個、雄花の花被片は長さ約3mmの楕円形、雌花の花被片は少し小さい。
ともに花のあと脱落する。雄花の雄蕊は9個。
雌花の子房のまわりには黄色の腺体が囲む。仮雄しべは腺体より小さい。
果実は液果。直径約5mmの球形で、9〜10月に黒色に熟す。
種子は球形で赤褐色〜黒褐色。基部は白っぽい。花期は4月。
冬芽の葉芽は長さ1〜1.5cmの紡錘形。基部に丸い花芽がつく。

以前、鎌倉・天園ハイキングコース、散在ガ池で見かけた事があった。
大和市・泉の森・しらかしのいえ前に植栽された樹(雌株)がある。
今回見かけたのは、南足柄市・大雄山最乗寺裏山(2024/03/28)。

「令和陸年(皇紀2684年)3月30日、記」
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《 雅羅・/・襍囈〝はぁるの小川〟❖ ’24-89❖ 》

春の小川を彩るカラシナ(辛子菜)。
カラシナ(辛子菜)   アブラナ科(Brassicaceae)
学名:Brassica juncea (L.) Czern.
別名:セイヨウカラシナ(西洋辛子菜)
カラシナ(辛子菜)の拡大花。
カラシナ(辛子菜)の葉。
カラシナ(辛子菜)の葉姿。


《 野菜の花〝3月花XXII〟》
カラシナ(辛子菜);
西アジア原産と云われているがよく分かっていない。
日本には弥生時代に伝来したといわれている。
本州の一部堤防上などに大群落をつくっていると聞く。
種子から辛子ができる。これが和名の由来。
クロガラシとアブラナ類の交雑が起源と推定されている。
茎は直立し、高さ30〜80cm、無毛で白緑色。
下部の葉は大きく、しばしば羽状に分裂、縁に鋸歯がある。
上部の茎葉は小さく全縁。葉の基部は、茎を抱かない。
花は黄色の十字形で、直径1cm、上方のものは蕾とほぼ同じ高さにある。
花弁の長さは、9~13㎜と 小さい。萼片は長さ4~6㎜。
萼片は、開花時には斜め上に向けて立つ。
果実は、線形で長さ3〜6cm。先には6〜9mmの嘴がある。
種子は幅1.2~2㎜の球形、赤褐色。花期は3〜4月。
花は菜の花(アブラナやセイヨウアブラナ)に似ている。
アブラナ、セイヨウアブラナは葉の基部が茎を抱く。
カラシナ(セイヨウカラシナ)は、原種が帰化したものとされている。
だが、在来のカラシナやセイヨウアブラナと交雑し、多様である。

「令和陸年(皇紀2684年)3月29日、記」
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《 雅羅・/・襍囈〝備忘録 '24-10〟❖ ’24-88❖ 》

オトコヨウゾメ(男莢蒾)の蕾。
“ 今頃は、蕾状態だろう。 ”
オトコヨウゾメ(男莢蒾)   レンプクソウ科(Caprifoliaceae)
学名:Viburnum phlebotrichum Sieb. et Zucc.

《 里山緑地に見られる樹〝3月花XXI〟》
オトコヨウゾメ(男莢蒾);在来種(日本固有種)。
太平洋側の丘陵や低山の落葉樹林周辺に自生する落葉低木。
雌雄同株(しゆうどうしゅ)。開花期は、ガマズミよりも早い。
存在は地味だが、花、紅葉、赤い実と観賞に耐えうる程に華麗である。
普通なら4月に入ると、紅色を帯びた白花を見せ咲き誇る。
秋に熟す赤い果実、苦味があるので生食は難しいが美味な果実酒になる。
神奈川県内では陣馬山や高指山、丹沢、箱根に自生。
湘南・三浦半島には自生地は、確認されていない。
昨今、丹沢山地ではブナ林が減少している(再生事業は、進んでいるが)。
ブナ林の林床に見る男莢蒾、どうなったか心配(近日は探訪していない)。
**植栽されてるオトコヨウゾメは、俣野別邸庭園で見られる。**
オトコヨウゾメはコバノガマズミに似て、葉の幅が狭く、托葉がない。
ガマズミは毛が多く、葉の幅が広く、葉先がややにぶい。

オトコヨウゾメ;  
幹は灰褐色。葉は対生、葉身は楕円状披針形、先が尖り基部は広楔形~円形、鋭鋸歯。
葉が乾燥すると黒色になる。葉柄は、赤色を帯びることが多く無毛、稀に多毛。
托葉は無い。葉表はほぼ無毛、主脈上に長い絹毛がある。
葉裏は主脈に長い絹毛があり、星状毛はあっても少ない。
枝先の散房花序に白色の花をまばらにつけ、花が紅色を帯びることも多い。
花柄が細くやや垂れ花序の花数がやや少ない。
花序の柄は、赤色を帯び基部に葉が1対つく。
苞は、線形で早落性。花冠は5中裂、雄蕊も雌蕊も花冠よりかなり短い。萼片は5個。
果実は、惰円形の核果、9~10月頃に赤く熟す。核は、広卵形。
コバノガマズミは似ているが、やや鋸歯が細かく脈が深く葉裏に星状毛が密生する。
葉柄の基部に托葉がある。花序に花が密に多数つき、雄しべが花冠より長い。

*** 以上は、自宅のメモから ***

オトコヨウゾメとは意味深な名前だが、
「男」はオトコヨモギやオトコゼリのように食用にならないことを意味する由。
それとガマズミの地方名イヨゾメ、ヨソゾメ、ヨンゾメ等が合体してオトコヨウゾメ。
つまり食べられないガマズミとなったという。
紫から始まり紅や黄色に変化する紅葉も味わい深い。
枯れた葉は黒っぽくなるのが本種の特徴。




丹沢山地のブナ林の窮状。心配事。
二次的に低木にも及ぶのが心配だ。
自然林も頑張ってほしい。


「令和陸年(皇紀2684年)3月28日、記」
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《 雅羅・/・襍囈〝備忘録 '24-9〟❖ ’24-87❖ 》

ミヤマガマズミ(深山莢蒾)   レンプクソウ科(Caprifoliaceae)
学名:Viburnum wrightii Mig.
Viburnum wrightii Mig. var. wrightii
ミヤマガマズミ 蕾1
ミヤマガマズミ 蕾2
《 里山緑地で探したい樹、冬芽〝3月花XX〟》
ミヤマガマズミ(深山莢蒾);(花期は5〜6月)
北海道〜九州(日本海側)の山地の樹林内や林縁に生える。
よく分枝して茂り、高さ5mほどになり、灰褐色樹皮。若い枝は紫褐色。
葉は対生、葉身は倒卵形〜広倒卵形。
先は急に細くなってとがり、基部は広いくさび形〜円形〜切形。
縁には浅い三角形の鋸歯があり表面は、無毛か、長い毛を散生する。
裏面は脈に沿って長い毛があり、脈腋には星状毛の毛叢がある。
裏面全体に腺点。葉柄は赤みを帯び、長毛が少し生え、托葉はない。
茎頂に幅6~10㎝の散房花序を出し、白色の花を多数つける。
花序軸には長毛があり、まばらに星状毛がある。花冠は、先が5裂する。
雄蕊5個花冠より長くつきでる。花柱1個でごく短い。萼片は5個、ごく小さい。
果実は、広卵形の核果で9~10月頃に赤く熟す。核は、卵円形で5個の稜がある。
*       *       *
冬芽は、長さ5〜7mmの卵形。芽鱗は2対あり、外側の1対は小さい。
表面は無毛または粗い毛が生える。
*       *       *
コバノガマズミは毛が多く、葉の幅が狭く、托葉がある。
オトコヨウズメは、コバノガマズミに似て、葉の幅が狭く、托葉がない。
ガマズミは毛が多く、葉の幅が広く、葉先がややにぶい。

*** 以上は、自宅のメモから抜粋 ***
 
「令和陸年(皇紀2684年)3月27日、記」
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《 雅羅・/・襍囈〝備忘録 '24-8〟❖ ’24-86❖ 》

バラ科 サクラ属の低木!?!
ベニバスモモ(紅葉李)  バラ科(Rosaceae)
学名:Prunus cerasifera Ehrh.
別名:ミロバランスモモ  アカバザクラ(赤葉桜)、ベニスモモ(紅李)
ベニバスモモ(紅葉李)の蕾、姿が瀟洒。
ベニバスモモ(紅葉李)・・まさしく紅葉。
核果 ( かくか: drupe)・・果実だ、まさしく。


《 今時の里山緑地に見られるだろう樹花〝3月花XIX〟》
ベニバスモモ(紅葉李);
バラ科・サクラ属(Prunus)・スモモ亜属(Prunus)、観賞用の栽培種。
3月上旬には、開花し始めるが未だ身近では出会っていない。
紅色の萼に包まれた蕾は見とれてしまう程に可愛い!!
遠目に見ると、早々ソメイヨシノが咲来始めたか?  と勘違いしてしまう。
そんな紅葉李、淡い紅色の花も花形も染井吉野に似ているが、花は小ぶり。
又、花の間に赤い新芽が出るので、桜とは違うのがわかる(資料で知る)。
紅葉李は、葉色が美しい。環境選ばない、更には樹高が低い。
色々な植栽条件を思うと、魅力ある樹である。
開花時期、葉の時期、実がなる時期と三度も楽しめる。
低木で樹高10m位。枝は暗褐色で刺があるものもある。
小枝は暗赤色で無毛。冬芽は紫色。芽鱗にはときに縁毛がある。
葉柄は、無毛(若い時にまばらに毛があるのもある)、蜜腺はない。
葉身は、楕円形~卵形~倒卵形、まれに楕円状披針形。
葉の縁は円鋸歯又はときに、重円鋸歯、先は鋭形。
葉は花が満開を過ぎたころから開き始める。
花は単生、まれに2個、束生し、直径2~2.5㎝。
花柄は長さ1~2.2㎝、無毛、又はまばらに有毛。
咢片は狭い卵形、外側は無毛、縁は浅い鋸歯縁、先は鈍形。
花弁は白色、長円形~へら形、縁は波打ち先は鈍形で先割れなし。
雄蕊は25~30個。子房には絨毛がある。柱頭は円盤形。
核果は黄色~赤色~黒色、楕円形で直径2~3㎝、粉白色を帯びる。
内果皮は楕円形~卵形、平滑又はざらつき、ときに穴がある。
この紅葉李、花期後の“銅葉”と呼ばれる葉は魅せるに余りある。
花期は、3~4月。果期は7~9月。

平塚市花菜ガーデンでは、春告げの小道に植栽されている。
似てるよなぁ^^)。

「令和陸年(皇紀2684年)3月26日、記」
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《 雅羅・/・襍囈〝備忘録 '24-7〟❖ ’24-85❖ 》

カテンソウ(花点草) イラクサ科(Urticaceae)
学名:Nanocnide japonica B.L
Nanocnide dichotoma S.S. Chien
花 構造。
雄花。
雌花。

《里山緑地に見られるだろう野草だが、小さい。〝3月花XVIII〟》
カテンソウ(花点草);
本州~四国~九州に分布、山野の木陰に群生する多年草。
4~5月頃開花、雄花・雌花を同じ株につける(雌雄同株)。
雄花は葉腋から長い柄を伸ばし、その先につくので目立つ。
雌花は葉腋のところにかたまってつくので目立たない。
雄蕊は1本ずつ順番に外側へはじけ、その勢いで花粉を飛ばす。
名前の由来は「花が小さく点のようだから」等々諸説ある。
山地や丘陵地の日陰、湿った林床に見えるようだが、自生地は限定的。
神奈川・三浦半島にも群生している所はあるが、最近は出会っていない。
昔、鎌倉の浄智寺谷戸で群落を見た。かつて鎌倉が緑濃かった証だろう。
茎高は10〜30cm、多少の上向きの毛がある。
葉は互生、葉身は扇状卵形で先は円い。
葉の縁に4〜8対の深い鈍歯牙があり、基部は切形。
葉柄は葉身より少し長いか同長。托葉は小型の卵形で長さ1〜2mmと小さい。
花は上部の葉腋に付く。雄花は、集散状で葉よりも長い柄があって目立つ。
雌花は、頭状でほとんど無柄のため目立たない。
雄花の花弁は5枚。雄蕊は5個。
雄蕊は、内側に曲がる花糸状で次々に伸び葯が破れ花粉を散らす。
雌花の花弁は4枚、披針形で薄紅色。
花弁の先端に1個の小剛毛があり、外側のものは背面に竜骨がある。
雄花、雌花、いずれも小さく数ミリ。肉眼では、構造が分らない。
*** 以上、手持ち資料・メモから ***
 
「令和陸年(皇紀2684年)3月25日、記」
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《 雅羅・/・襍録〝定点観察Ⅱ〟❖ ’24-84❖ 》

ミスミソウ(三角草) は、花期が盛りを過ぎたって感じだった。
中に綺麗な青紫色の三角草が開花していた。
花色で開花時期で決まるか?
花期も終わりに近いのが見えて・・・!!


ウラシマソウ(浦島草)は、いよいよ以って生き粋と姿を見せていた。
日本固有種、年々増えている。嬉しい限りだ。

カタクリ(片栗)は、点々と6茎見えた。
林床奥が見えないので増えているかも?
又、カタクリ奥林床にヒメヤブランの花を見たことがあった。
記憶のある場所に綺麗なコバルト色(コバルトブルー)の種子が見えた。
色からすると玉竜(ジャノヒゲ)に見える??綺麗と驚き遠望した。
ジャノヒゲ(蛇の髭) キジカクシ科(Asparagaceae)
学名:Ophiopogon japonicus (L. fil.) Ker Gawl.
別名:リュウノヒゲ
和名は、細い葉を竜の髭にたとえたものと云われている。
匐枝を地中で横に長く伸ばし、葉は細く、硬く、縁がざらつく。
花茎は、葉よりかなり短い。花は、不完全な小さな円錐花。
花後の果実のように見えるのは種子である。果皮が破れて種子となる。
いま見えてる、コバルトブルー色は、玉竜としかみえない。
種子であるため、花柱の跡がないように感じた。
ジャノヒゲの種子を玉竜と呼んでいる。


帰り道の小路には、アオキの花が可愛く咲いていた。
又、ウグイスカグラの花があちこちで咲き誇っていた。


そろそろムサシアブミが茎を見せるか、とよって見るがまだ。
帰り道、ウバユリの群生地端に、観察中の札をみた。
よくよく見ると“オオアザミ”と記されている???
“オオアザミ”と云えば外来種!?!
帰宅して調べてみると、葉の形、もようが似ている葉を見つけた。
資料によれば、別名マリアアザミと呼ばれている由。
聖母マリアの母乳がアザミの葉の上にこぼれ落ち、美しい大理石模様が出来たと。
オオアザミ(大薊)    キク科(Asteraceae)
学名:Silybum marianum (L.) Gaertn. 
別名:マリアアザミ
地中海沿岸の南ヨーロッパ、北アフリカ、アジアに分布する一または二年草。
葉には強いトゲがあり、草丈が1m以上。5~6月に開花する。
直径5cmほどのすみれ色がかった紫色の花を咲かせる。
全草に食欲増進や消化促進作用があると云われている。
若い芽をサラダに、炒った果実をコーヒーの代用に等、広く利用されている。
種子に含まれるフラボノイド複合体であるシリマリンには肝機能の改善ほか、
解毒作用、抗酸化作用があり、肝臓を守るサプリメントとして使われている。
別名のマリアアザミと呼ばれているように、西欧では古くより愛用されてきた。



《 雅羅・/・襍録〝泉の森・山野草園Ⅱ+α〟❖ ’24/03/24 ❖ 》
天候は曇り。朝のうちに定点観察に急ぎ出掛けた。
里緑地は、着実に春姿をみせていた。
地味な花々は、見入る人は少ない。観察には都合が良い。
だが、散策路以外に入れないのが辛い所だ。
里緑地の再生とかで、伐採される木々が沢山見えた。
その伐採木等で野草が傷められる。配慮が必要だ。

「令和陸年(皇紀2684年)3月24日、記」

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《 雅羅・/・ 襍囈〝雪花??〟❖ ’24-83❖ 》

真上からサギゴケ、おはよう、と言ってるようだ。
数年前のサギゴケの姿。いつ頃から群生したか??
見事な光景、かわいくもいやされる。

近くにすみれも姿を見せていた。種類は未だ判らない。

《  “花見??・・・額庭”❖2024/3/23❖  》
サギゴケ(鷺苔);
ムラサキサギゴケ の白花、シロバナサギゴケとは呼ばない。
このサギゴケは、余り見かけないと聞く。
毎年、群落を形成するほどあたり一面が白くなる。
良く見かける紅紫色のムラサキサギゴケも可愛いが、白花はいい。
今年も咲き始めた。近寄ると今年も沢山見せるぞ、と言っているようだ。
そばにすみれもさきはじめている。野草的に自然発生の小花達。


咲くも無心、散るも無心、花はいまを生きる。
可愛い花たちに癒やされる。
「令和陸年(皇紀2684年)3月23日、記」
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《 雅羅・/・ 襍魂〝壹佰壹歳〟❖ ’24-82❖ 》

関東大震災時の横浜正金銀行。
現在は、神奈川県立博物館として使われている。
** 上2枚画像 産経新聞より拝借 **

《 知人の誕生した年“関東大震災”  》
1923年(大正12年)9月1日11時58分頃、
神奈川県西部から相模湾にかけてを震源とする
マグニチュード7.9の関東大震災が発生した。
死者・行方不明者100,000人以上、
全壊家屋100,000棟以上にのぼった。
近代日本において首都圏を襲った最大規模の震災。
建物の倒壊に加え、地震発生が昼食時だったことで、
大規模な火災も発生し被害を拡大させた、と記録にある。
1960年(昭和35年)にこの9月1日を「防災の日」に制定。
地震・台風の来襲等を踏まえて防災訓練の啓蒙をおこなっている。
*       *       *
もう一世紀を以ってしまった、関東大震災から。
そんな未曾有の震災があった日の1ヶ月後に誕生された知人。
ご主人は、作家の故神吉拓郎さん。葉山で我が妻がお世話になったご夫妻。
前の東京オリンピックの後、1970年代始めの頃からのお付き合い(我が妻)。
夏の葉山~秋谷の海岸は、若者達の町と化していた’70年代。
葉山は、御用邸ある町として知られていたが良き海岸町である。
僕個人としても、葉山は思い出が沢山ある場所だ。
当時、まだ一般的ではなかった“彫金”を妻(当時大学生)が習っていた。
その彫金の先生が、神吉夫人(当時神吉夫妻は葉山に住まわれていた)。
以来、半世紀に渡って色々とご指導頂きお世話になった。
夫人と我が妻は、親しく親しくお付き合いさせて頂いていた。
拓郎さんは、60代なかばで天星されてしまった(早逝に絶句だった)。
夫人は、お元気で百歳を以っても意気軒高だった。
コロナ禍で、お祝いごとは伸ばし今年のお花見を計画していたのだが・・。
3月22日昼前に天星された。余りにも突然のことで言葉を持てない。
生前のご厚情に感謝、深くこうべをたれたい。
大正人、身近には居なくなってしまった。寂しい限り。
関東大震災の年に誕生、能登大震災の年に逝去されたが・・・。
夫人の人生は、実に優美に過ごされた、と感慨を持つ。
深く哀悼の意を、 合掌。
 
「令和陸年(皇紀2684年)3月22日、記」
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《 雅羅・/・襍囈〝定点観察〟❖ ’24-81 ❖ 》

ミスミソウ(三角草);
別名のユキワリソウ(雪割草)の方が似合ってる姿。
3/17に見たときは、手前の実は見られなかった。
自生地では準絶滅危惧 (NT)種だが、ここは年々増えている。


ウラシマソウ(浦島草)は、数日の間に、茎が沢山でてきた。
同じサトイモ科テンナンショウ属のムサシアブミが、
ここの緑地内で見られる。が未だ茎を確認出来なかった。



セントウソウは、群落を形成している。昨年より増えた気がする。


ユリワサビ・・枯れ落ち葉から可愛く顔を見せ存在感を示していた。


ニリンソウは、大群落を形成していた。
一花・二花・三花と色々あって楽しめた。

※ 以上、泉の森・山野草園 2024/3/20 ※

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《 雅羅・/・ 襍囈〝ぼたもち〟❖ ’24-80❖ 》

《  今日は、何の日!!“春分の日”  》
本格的な春が、すぐそこまで来ている。今日は、春分の日。
「春を分ける」とは、この日を境に昼の長さが長くなる意か。
春分の日とは、国民の祝日の一つで、1948年に法律で制定さた。
「自然をたたえ、生物をいつくしむ。」ことを目的とした日。
日付は決まっておらず、3月20日か3月21日が春分の日になる。
休日としての春分の日は、1878年から脈々と続いている。
第二次世界大戦終結後の1948年までは「春季皇霊祭」と云われていた。
歴史的に日本独自の呼称、「春季皇霊祭」は、覚えておく事柄と思う。
年2回ある昼と夜の長さが同じになる日の1回目を”春分”と呼ぶ。
呼称の仔細(天文学的)はよしとして、この期はお彼岸である。
春分の日と前後3日間を合わせた7日間をお彼岸という由。
墓参りとか、仏壇にお供えものをする、とか色々な処し方がある。
お供え物の主役は、春分の日はぼたもち、秋分の日はおはぎである。
ぼたもちは春の花の牡丹、おはぎは秋の花の萩に由来するらしい。
単に呼び方が違うのではなく、ぼたもちはこし餡、おはぎは粒餡。
掛け言葉のようでもあり、遊び心のようでもあり面白い。
更には、彼岸そば・彼岸うどんもあるそうだ、知らなかった。
季節の変わり目、体調を崩しやすいことを踏まえてのことらしい。
消化の良いそばやうどんを食べる習慣があるのは理にかなってる。
それを意味して、「彼岸そば・彼岸うどん」と云うのだそうだ。
甘いものが大好きな小生は、ぼたもち・おはぎの方が気になる。
「ぼたもち」と「おはぎ」の呼び方は四季が関係しているようだ。
春の花として知られる牡丹の花に似ている事から”牡丹餅”が「ぼたもち」。
「おはぎ」は、秋花の代表的な萩の花に肖って”萩餅”が「おはぎ」に。
また、粒あんを「ぼたもち」、こし餡を「おはぎ」と呼ぶところもあれば、
春秋ともに「おはぎ」で統一しているところもある。
更には原材料の違いとして、もち米を主とするものを「ぼたもち」と呼び、
うるち米を主とするものを「おはぎ」と呼んでいる。
餡をまぶしたものが「ぼたもち」、きな粉をまぶしたものが「おはぎ」、
地域によって実にさまざまな定義付けが行われている。
ぼたもちという呼び名にしても四季がある由。

春;小豆餡を牡丹に見立てたが、小豆は春では皮が固くなっている。
其の為に、小豆の皮を取り除いたこし餡で包んだものが「ぼたもち」。

夏の呼び名は、おはぎの作り方に関係している由。
おはぎを作るときには、餅のように臼でつかず、米を潰して作る。
餅は、つく時にペッタンペッタンと音が出ますが、おはぎでは音が出ない。
お隣に住む人もいつ“ついた”か分からない事から「搗き知らず」→「着き知らず」、
暗い夜にいつ着いたかわからない「夜船」になぞらえ「夜船(よふね)」と呼んだ。

秋の呼び名「おはぎ」
「おはぎ」の名前は、牡丹餅と同じく、
小豆餡の様子を秋の彼岸の時期に咲く小ぶりで細長い萩の花に見立てたことから。
秋のお彼岸の時期は、小豆の収穫時期でもあり、
採れたての皮が柔らかい小豆、そのまま皮もつぶして食べられる為
つぶ餡が使われていた。
萩の花のようにつぶつぶの餡で俵型に作るともいわれている。

冬の呼び名「北窓」冬の呼び名「北窓」。こちらも言葉遊びから。
北にある窓からは、“月”を見ることができない。
「搗き知らず」→「月知らず」、月を知らない、見えないのは北側の窓ということから。

季節で名前や姿を変える「ぼたもち」、これぞ文化と思う。味わいある。

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《 雅羅・/・襍囈〝3月花XVII〟❖ ’24-79 ❖ 》

ウラシマソウ(浦島草) サトイモ科 (Araceae)     
学名:Arisaema urashima H.Hara
Arisaema thunbergii Blume subsp. urashima (H.Hara) H.Ohashi et J.Murata
ウラシマソウ(浦島草);
林床の木陰に春の訪れを教えるように楽しげに生えてくる。
地中の球茎は、栄養繁殖が盛んでかたまって生育することが多い。
葉は、花茎より高く直立し鳥足状の根生葉が1枚出てくる。
その太い葉柄先に小葉が11~15枚、暗緑色で傘のように広がる。
鳥足状複葉と称される様に、扇を一杯に広げたような状態になる。
葉柄は長さ40~50cm、基部が鞘状になっているため茎に見える。
 葉柄基部から花茎を出し紫褐色の仏炎苞に包まれ肉穂花序を付ける。
葉の陰に肉穂花序を大きな苞が包む。変わった形の花弁の様に見える。
花に見える苞だが、花序は中にあって外からは見えない。
花序を構成する花には花弁がない。 雄花には雄蕊のみ雌花には雌蕊のみ。
花序の先から釣竿の様な 長さ約60cmの付属体が上向きに延び垂れ下がる。
花後に玉蜀黍の様な果実ができ、 冬に液果が赤く熟す。有毒である。


《  '24/3/17; 泉の森で見た花々⇒早春の釣竿・観察1?? 》
春到来を知らせる様に、林床では草花が顔を見せ始めた。
余り人気はないようだが、関心を以って観察してる“浦島草”。
今年も顔を出し始めた。葉が傘をつぼめたような姿、楽しい。
草花は、表土の温度を確りと受け止めているのだろう。
温暖化とは思えないが、季節が早まっているのは確かなようだ。
令和参年(2021年)4月4日、同じ場所で観察した。
植物は、感受性豊か!!って感じる。
書斎でBGMでながしている松居慶子の曲。
“WHISPER FROM THE MIRROR”に草花画が重なって。。。! 

「令和陸年(皇紀2684年)3月19日、記」
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《 雅羅・/・襍囈〝3月花XVI〟❖ ’24-78 ❖ 》

ハナカイドウ(花海棠) バラ科(Rosaceae)
学名:Malus halliana Koehne
別名:カイドウ、スイシカイドウ、ナンキンカイドウ
《  '24/3/18; 近所の庭に観た綺麗な花蕾〝花海棠の蕾〟》
ハナカイドウは、観賞用木花として古くから栽培されて来た。
木高5m以下というのも庭木に適していると云えよう。
又、盆栽としても重用されていて共に見応えがある。
樹皮は灰褐色でなめらか。小枝は、紫褐色で細い。
若いときに微軟毛があり後に無毛になる。
枝に変形した棘があるものがあったり、面白い。
葉は有柄で長さ4~9センチの楕円形~卵形。
 若葉は紅色を帯び、成葉は深緑色になる。
縁に細かい鋸歯があり、葉柄には軟毛がある。
短枝の先に長い柄に花が散形状に垂れ下がる。
蕾は紫褐色で卵形。開花すると淡紅色になる。
中国では「すいしかいどう(垂絲海棠)」と呼ぶ由。
楊貴妃が酒に酔って微睡んでいる姿に喩えているとか。
花期は桜の染井吉野より少し早い。
花が醸し出す雰囲気はおしとやかに映り可愛い。
蕾も若葉も観ていて飽きない。


鎌倉では、長谷の光則寺が良き風情を見せているだろう。
孫娘を連れて参る日が来るだろうか!?!
それにしても昨今の混雑では、足が向かないかもしれない。


「令和陸年(皇紀2684年)3月18日、記」
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《 雅羅・/・襍囈〝3月花XV〟❖ ’24-77 ❖ 》

ミスミソウ(三角草) キンポウゲ科(Ranunculaceae)
学名:Hepatica nobilis Schreber var. japonica Nakai
別名:ユキワリソウ(雪割草)
落葉広葉樹林の林床に育つ、花径約1-1.5cmの花。
色は白色・淡紫色・淡青色・淡紅色。
自生地は、準絶滅危惧 (NT)種。
三角草の花弁は、6枚~7枚以上と色々。
花色も白~赤~青と色が多い。
同族種のスハマソウとは見分けが難しい。
スハマソウ(州浜草)は、ミスミソウの変種。
違いは、葉先がミスミソウは尖る。
対して、スハマソウは丸まっている。


カタクリ(片栗) ユリ科(Liliaceae)
学名:Erythronium japonicum Decne.
自然植生は、発芽してから開花するのに約8年かかる。
いつどよのうにしてこの地に芽でたか??
2014/03/23以来、数は余り増えていない。


ニリンソウ(ニ輪草) キンポウゲ科(Ranunculaceae)
学名:Anemone flaccida F. Schmidt.
一つの茎に2つの花がつく。一つ目が咲き、後から2つめが咲く。
一個しか咲かないもの、三個咲くのもある。
画像のように3輪が見えるが、これも二輪草。


ユリワサビ(百合山葵) アブラナ科(Brassicaceae)
学名:Eutrema tenuis (Miq.) Makino
別名:ハナワサビ
葉をサラダや天ぷらとして食べる。独特の風味で美味。
早春に咲く独特な風合いを感じる花。
植物は、我々に、いつも何かを教え示してくれる!?!

《  '24/3/17;  泉の森・山野草園で見た花々 》
ミスミソウ(三角草)、カタクリ(片栗)、ニリンソウ(ニ輪草)、
ユリワサビ。他にも咲いていた野草は幾種類かあった。
この周辺、管理しすぎて自然環境が崩れてしまった。
環境再生を勧めているのだろうが、少々検討の余地あると思える。

「令和陸年(皇紀2684年)3月17日、記」
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《 雅羅・/・ 襍囈〝十六団子!?!〟❖ ’24-76 ❖ 》

《  今日は、何の日!!“十六団子の日”  》
3月16日、11月16日は「十六団子の日」、伝統行事。
この日に杵と臼を使って餅を付く風習が現代に伝わっている。
餅をつく音で農耕の神様に山と里の往来を懇願する祈り行事。
つきあがったお餅を小さく丸め16個の団子を作りお供えした。
このお団子の事を「十六団子」と呼んでいる。
古来よりこの日に豊作を祈願し様々な行事が催されてきたが、
3月16日は山の神様をお迎えする「神迎の儀式」が各地で執り行われる。
農神おろし(田の神迎え);
田植えが盛んな東北・北陸地方に伝わる“農神おろし(田の神迎え)”。
この行事は、農事の神様が稲の種を抱いて山から里に下りてくる日。
北国の長い冬に終わりを告げる風物詩でもある。
主に東北・北陸地方の農村部で「田植」の前に行う重要行事。
古代の人々にとって山岳は、人智が及ばない神秘的な地、
“信仰” 山の神を里にお迎えし、稲作の豊穰を祈願した。
そのため「農事の神様」は、山と里を行きする存在。
稲作の収穫が終わり休耕期となる秋から冬にかけては「山の神」、
春を迎えると種子を抱いて里へ降り「田の神」として農耕を見守る。
里に降り来る事を「さおり」、神をお迎えする役は「さおとめ(早乙女)」、
お迎えの役目を担うのは、女性の役目とされて来た。
又、縁起がいい数とされている16日に農神おろしを行なって来た。
神様は、杵が臼を叩く「ゴン、ゴン」という音を聞き山から降りてくる。
お迎えする日付にちなんで、杵と臼でついたお餅で16個の団子を作った。
その団子を枡の中に入れて神様にお供えした。このお供え物が「十六団子」。


石川県輪島市白米町にある「白米(しろよね)千枚田」、
日本海に面し、1,000枚を超える田んぼが連なる棚田。
海に沈む夕日、静寂に佇む光景は幻想の世界。
この地にも、先日の大地震で甚大な災いを持ってしまった。
お見舞い申し上げると共に、早い再興をお祈り申し上げます。

「令和陸年(皇紀2684年)3月16日、記」
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《 雅羅・/・襍囈〝3月花XIV〟❖ ’24-75 ❖ 》

ハマダイコン(浜大根) アブラナ科(Brassicaceae)
学名:Raphanus sativus L. var. raphanistroides (Makino) Makino
別名:ノダイコン(野大根)
** 画像は借物**
** 画像は借物**
《 かつての3月15日に見た花;ハマダイコン(浜大根)》
栽培されている日本の食用ダイコンは渡来物、古くは「おおね」と呼ばれていた。
ダイコンは古くからの栽培種であり、ハツカダイコンに近いと考えられてきた。
ハツカダイコンを基準変種とし、その変種 として分類されている。
ハマダイコンはハツカダイコンの変種か、食用ダイコンの品種と考えられてきた。
最近の遺伝子的な研究によれば、古い時代に野生化した自生種に近いと判明した。
栽培種を海岸の砂地に植えても生育せず、明らかに園芸種とは異なると言えようか。
根は円柱形、太さ1㎝ほどで、硬く、大根のように太くならない。
海岸の砂浜近くで、群生がよく見られるハマダイコン。人気は、いまいちだが。
葉は、両面に毛を散生し、葉柄と共に長さ5〜20cm、幅2〜5cm。
羽状に全裂し側小葉は2〜7対。縁は、緩やかな鋸歯がある。
花は淡紫色、稀に白色(直径2㎝位)、花弁は4枚、紫脈があり基部は長い爪がある。
浜辺、特に砂浜と土の境界辺りに好んで生える。
ハマダイコンの葉11月は柔らかい若葉が伸びてきた頃で、食用になる。
伸張すると硬くなるので、若く、やわらかいものを摘み食する。
花が咲いた後のハマダイコンの根は、ゴボウ(牛蒡)以上に硬い芯が出来る。
*       *       *
平成28年(2016)頃に、鎌倉市由比ガ浜自生の浜大根を栽培し、
”鎌倉大根”と名付けて市販をはじめている。
新たな鎌倉野菜として定着しているのか!?!我が家族は注目している。
11月下旬 佐助稲荷神社で鎌倉大根収穫祭が行われている。
*       *       *
最近は、馬堀海岸~走水周辺を散策していない。
馬堀海岸は、かつて遠浅の海岸で夏は海水浴場で賑わった。
走水は、地元の人が行く海水浴場の場であった。
四季を通して植物も色々見えたが、多くが消えてしまった。
そんな中で浜大根は、頑強に我々にその存在を誇示している。
頑強な植物って感じる。でも花姿は楚々と・風に揺れている。
**  横須賀市走水  ❖ 1992/03/15❖ に咲いてた浜大根 **

「令和陸年(皇紀2684年)3月15日、記」


 
 
 
 




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《 雅羅・/・襍囈〝3月花XIII〟❖ ’24-74 ❖ 》

コリヤナギ(行李柳) ヤナギ科(Salicaceae)
学名:Salix koriyanagi

**  大和市西鶴間  ❖ 2015/03/14❖  **

 コリヤナギ(行李柳);

関東地方以西から近畿地方までにしか自生していない木。
根元より多数の枝を株立ち上げ、高さ2-3m程になる。
和名のコリヤナギはコウリヤナギが詰まったものらしい。
樹皮は灰緑色で滑らかでだが縦筋が入る。
3月に葉が展開するよりも早く、細い円柱状の尾状花序を出す。
雄花序は長さ2-3cm、雌花序は1.5-2.7cm。
苞の先が黒色で、初めは花序全体が黒色に見える。
この尻尾!?!を見ると春の訪れを感じる。




《 早春を感じる花芽を見ながら;コリヤナギ(行李柳)》
昔、コリヤナギを編んで作るものを柳行李(やなぎごうり)と言った。
着物の衣装箱・収納箱、薬箱、弁当箱などに使われていた。
行李柳の木皮を剥ぎ幹で編まれたものである。
軽くて風通しがよい、湿気の吸収性、殺菌性がある。
行李(こうり)とは、柳や竹で編んだ箱形の入れ物の事。
昔、旅行や引っ越しの時に荷物を入れて運搬するのに用いられていた。
今でも衣類の保管などに使っていて重宝している。
材料となるコリヤナギを水に浸すと柔らかくなり曲げ易い。
乾くと堅くなる性質を利用し麻糸で編み上げられた。
その後縁掛をし、角を布や皮などで補強してあった。
柳行李の歴史はとても古く、約1200年前には作られていた由。
奈良正倉院御物に、現在と同じ形の行李が残されている。
単に古い伝統的なものではない。用と美を兼ね備えた用具。
もっと活用すれば、良いのにって思う。日本・和の風情ではなかろうか。
先人の知恵・恩恵は、忘れてはいけない。

「令和陸年(皇紀2684年)3月14日、記」
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《 雅羅・/・襍囈〝3月花XII〟❖ ’24-73 ❖ 》

ショウジョウバカマ(猩々袴) 
シュロソウ科(Melanthiaceae)ショウジョウバカマ属
学名:Heloniopsis orientalis (Thunb.) C.Tanaka
 synonym Helonias orientalis (Thunb.) N.Tanaka
別名: カンザシバナ(簪花)
山地の谷沿いや林野の湿った所に自生。草丈10~25cm。
根生葉は、ロゼット状で倒披針形、鋸歯がなく葉が厚く光沢がある。
花茎は10cm前後で、花茎には鱗片葉が数個つく。
茎頂に短縮した総状に数個の6弁花を茎先にかたまって横向きに付く。
花色は、淡紅色〜濃紅紫色、稀に白色もある。
雄蕊6個、花糸は花被片と同長かやや長い。葯は紅紫色。日本在来種。
葉のよく似たシライトソウは根生葉の脇から花茎が立つ。

 シロバナショウジョウバカマ(白花猩々袴)
学名:Heloniopsis breviscapa Maxim. var. flavida (Nakai) H.Hara  
本州(関東以西)、四国に分布。谷筋や山野の湿った場所に生える。
草丈10~25cm。葉は根生でロゼッタ状になる。
葉は、光沢あり倒披針形で長さが5~15cm。葉に波状の細かい鋸歯。
花茎は10cm前後で直立し、花期後も伸びる。 花茎には鱗片葉がつく。
6弁の白色の花が、茎先にかたまって付く。 葯は、白色で披針形。
雄蕊は白色で突き出すか、突き出ないと色々ある。果実は、蒴果で3深裂。


 ツクシショウジョウバカマ(筑紫猩々袴)
学名: Heloniopsis breviscapa Maxim. var. breviscapa  
九州に分布する。山地の林床に生える。
花茎は淡褐色、鱗片葉は淡緑色。葉は薄く、縁に細かな波状鋸歯がある。
花は白色で、基部は淡紅色を帯び、花柄との境が膨らまない。
(ショウジョウバカマは花柄との境が膨らむ)
蜜腺は紫色。葯は白色、花粉を出して紫色になる。花柱は淡ピンク色で長く突き出す。


《 未投稿の早春花(2);ショウジョウバカマ(猩々袴) 》
 
日本のショウジョウバカマ属には猩々袴のほか、
胡蝶狸々袴(筑紫猩々袴、白花猩々袴),小猩々袴、大白猩々袴がある。
コチョウショウジョウバカマ(胡蝶狸々袴);
Heloniopsis breviscapa Maxim. synonym Helonias breviscapa (Maxim.) N.Tanaka
日本固有種(本州の関東地方以西の太平洋側、四国、九州の屋久島まで)。
従来のツクシショウジョウバカマ、ヤクシマショウジョウバカマ、
シロバナショウジョウバカマとされていた。
従来はシロバナショウジョウバカマ、ツクシショウジョウバカマと分けていた。
が、明確な差異をもって互いに区別されるものではない。
名称由来から混乱を避ける為、新たにコチョウショウジョウバカマとしたい、
と植物形態・分類学者、 田中教之氏によって発表された。
日本産のショウジョウパカマ属 (Helonias) の分類の中で、
シロパナショウジョウバカマとツクシショウジョウパカマの2群
(又、ヤマシマショウジョウパカマも区別して3群)に区別されてきた。
これらを区別せず一種、コチョウショウジョウバカマ(胡蝶猩々袴)とする。
 
** 以下、三河の植物観察 Flora of Mikawaより転載 **
コチョウショウジョウバカマ(胡蝶狸々袴);
学名:Heloniopsis breviscapa Maxim. 
synonym;Helonias breviscapa (Maxim.) N.Tanaka
日本固有種(本州の関東地方以西の太平洋側、四国、九州の屋久島まで)。
従来のツクシショウジョウバカマ、ヤクシマショウジョウバカマ、
シロバナショウジョウバカマとされていた。低地のやや湿ったところに生える。
多年草。根出葉は長さ7~15cmの倒披針形、質が比較的に薄く、
しばしば縁に微細な波状鋸歯がある。花茎の先に花を3~5個つける。
花被片は長さ8.3~11.7mm、白色又はわずかにピンク色を帯び、後に淡緑色となる。
花柱は明瞭に分裂せず、柱頭は頭状~平たい頭状。
葯は 実質的に2室(半葯は先の合流が未発達)。
内側の花糸は子房から離れ、花糸は対応する花被片につく。
隣り合う花被片は明瞭に基部で合着する。
蜜腺嚢の底は普通、子房の基部の高さに位置する。
花期は4~6月。
 
「令和陸年(皇紀2684年)3月13日、記」
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《 雅羅・/・襍囈〝3月花XI〟❖ ’24-72 ❖ 》

ヤマネコノメソウ(山猫の目草)
ヤマネコノメソウ(山猫の目草) ユキノシタ科(Saxifragaceae)
学名:Chrysosplenium japonicum (Maxim.) Makino
**  鎌倉市・建長寺回春院   ❖ ’17/03/12❖  **
 
《 未投稿の早春花;山猫の目草 》
山地の渓流の縁や湿った林内に生える多年草。
猫の目草より早く開花する。
(猫の目草は、5月連休頃に上高地梓川沿いで見た。)
ヤマネコノメソウ(山猫の目草);
茎の基部は少し膨らみ花後に楕円状で有毛の珠芽ができる。
根出葉は長さ2〜7cmで、軟毛がまばらに生える柄がある。
葉身は腎円形で、長さ10mm前後、幅20mm前後、基部は心形。
縁には7〜11個の浅くて先端が平らな鋸歯があり、両面ともほぼ無毛。
花茎は、直立し上部で分枝、枝先に黄緑色の花を纏まってつける。
花の直径は5mm程で花弁の様に見えるのは、4個の萼で黄緑色。
萼のもとの部分は、派手さはないが美しい。
開花時の萼は平らに開いているが、花が咲いた後は直立する。
全体の雰囲気はネコノメソウに似ているが、葉のつき方が違う。
ネコノメソウは対生だが、ヤマネコノメソウは互生で雄蕊4個。
花後、花茎の基の部分に毛の生えた紫色のむかごができる。
(むかご;茎が肥大化して形成された肉芽)
 
「令和陸年(皇紀2684年)3月12日、記」
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《 雅羅・/・襍囈〝3月花Ⅹ〟❖ ’24-71 》

いま住む厚木飛行場近くからの丹沢山地の遠望。

カントウタンポポ(関東蒲公英) キク科(Asteraceae/Compositae)
学名:Taraxacum japonicum Taraxacum platycarpum Dahlst. var. platycarpum
別名: ニホンタンポポ(日本蒲公英)、アズマタンポポ。
歩き行く道脇に見た関東蒲公英。自然が保たれてる証だ。

ハクモクレン(白木蓮、白木蘭) モクレン科(Magnoliaceae)

学名:Magnolia denudata Desr.
Yulania denudata (Desr.) D.L.Fu.
別名: ハクレン、モクレン。
里緑地の縁に白木蓮が蕾を膨らませていた。

引地川源泉近くの公園に佇む猫ちゃん。
公園脇に在る工場で生活している。
半ノラちゃんだったが、首輪を付けてもらって^^)
いまでは工場の守衛さんの役を担っているようだ。

散歩道能登に在る池では、バード・ウオッチャーが。。!
皆さんすごい機材で・・・^^) !!
《 春を感じる景観   ❖ ’24/03/10❖   》
PCとのにらめっこの日々。目の癒やしに散歩に出た。
この時期、湘南~神奈川中央から見る山々は好きな景観。
表現できないほど綺麗だ。自分的だが、高校性以来の感慨。
高1・高2の3月中旬頃, 丹沢山地の雪山登山をした。
3月の丹沢は、最も積雪が深い時期なのである。
下界(平地・街なか)の雨が多い時期。
当然、山々では雨ではなく雪が降っている。
下界では、雨後は春を感じる。が、山々では積雪がかさむ。
3月、三浦半島東側から見る富士山と丹沢山地の景観が好きだ。
半世紀を以っても変わらない。そんな感慨を思い出しながら散歩。
 
「令和陸年(皇紀2684年)3月11日、記」
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《 雅羅・/・襍囈〝3月花Ⅸ〟❖ ’24-70 》

シュンラン(春蘭)      ラン科 (Orchidaceae)
学名:Cymbidium goeringii (Rchb.f.) Rchb.f.
別名: ホクロ(黒子)ジジババ, オジーオバー
※ふれあいの森・緑の見本園 ※


イカリソウ(錨草) メギ科(Berberidaceae)
学名:Epimedium grandiflorum Morr. var. thunbergianum (Miq.) Nakai
※ふれあいの森・緑の見本園 ※
 
《 春 到来・・植栽された栽培種草花  》
シュンラン(春蘭);
乾燥した林内に生える。葉は長さ20〜35cm、幅0.6〜1cmの線形。
花茎は肉質で太く、高さ10〜25cmになり、膜質の鱗片に覆われる。
花はふつう1個つき、萼片は帯緑色〜黄緑色で長さ3〜3.5cm。
側花弁はやや小さい。唇弁は白色で濃赤紫色の斑点がある。
 
イカリソウ(錨草);
茎高30cm程の夏緑性の多年草。葉は、広卵形で薄い紙質の小葉を出す。
成長した葉の表面は無毛。裏面には微毛があり多くは粉白色を帯びる。
花は、葉出より早く咲くことがある。
花弁の基部から距と呼ばれる細い管が四方にのび先の膨らんだ部分に蜜を持つ。
花色は白・クリーム・淡紅色・淡紫色。船の碇・錨に似ている事で名がついた。
薬草として利用される。強壮、強精、血圧低下、健忘症防止等々に効果ある。
放杖草・棄杖草とも呼ばれ、飲めば元気になり老人でも杖不要の意味合い。
*       *       *
出かける途に、ちょっとたちよった花壇。
栽培されたものを植栽、見本園と銘打っている。
自生の物に比べ開花が少し早いか!?!
 
「令和陸年(皇紀2684年)3月10日、記」
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《 雅羅・/・襍囈〝3月花Ⅷ〟❖ ’24-69 》

セントウソウ(仙洞草・先頭草) セリ科(Apiaceae/Umbelliferae) 
学名:Chamaele decumbens (Thunb.) Makino var. decumbens 
別名:オウレンダマシ(黄蓮騙し)
※ 泉の森端・森の原っぱ ※
肉眼では、判別・識別、困難!!
《 小さすぎて見過ごしてしまう草花 “仙洞草”   》
セリバオウエンに葉が似てる事で別名の様に呼ばれることがある。
湿った林縁部などに生える小さな花。一属一種の日本固有種。
似た姿の草の中で最も早く咲く故”先頭草”?名前って不可思議。
草丈は20cm前後だが、花は小さく繊細。見過ごしてしまう程だ。
葉は根生し、1〜3回3出羽状複葉で紫色帯びた長い柄がある。
小葉や裂片の隙間は変化が大きい。葉柄の基部は左右に広がり鞘となる。
細長い花茎の先に複散形花序を出し直径3㎜位の白い小花を多数つける。
総苞、小総苞や萼はない。5個の花弁の先は少し曲がる。
雄蕊は5個で長く花弁から突き出る。葯は白色。花柱2個も長い。
花期、葉の形、子房(若い実)の形、この三点で仙洞草か否かを見分ける。
 
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《 雅羅・/・襍囈〝3月花Ⅶ〟❖ ’24-68 》

フキノトウ(蕗の薹) キク科 (Asteraceae /Compositae) 
学名:Petasites japonicus (Sieb. et Zucc.) Maxim.
 
《 道端で見かけた草花“蕗の薹”大和市・西鶴間 》
春の訪れを地表が教えてくれる!!フキノトウが見えた。
啓蟄(けいちつ3月5日)・・地中の動物も動き出す頃。
新暦に当て嵌めてみれば4月始めだ。今日も未だ寒かった。
積算温度が有功な植物、してみると今年は開花が早くなるか?
そんな事を思いながら歩いているとフキノトウが目に入った。 
 
山野に生え、また古くから食用のために栽培されている“蕗”。
蕗と云うと、山菜としての蕗の薹(ふきのとう)が先ず思い浮かぶ。
春を告げる山菜の代表、花芽を苞で包んだ茎を“蕗の薹”と言っている。
地下茎をのばしてふえ、葉は腎円形で、基部は深い心形。
葉がでる前に花茎をのばし、散房状に頭花をつける。
花茎に平行脈の目立つ苞が多数つく。雌雄異株。
雄株は、黄白色の頭花を多数つける。
頭花は黄色っぽく、すべて両性の筒状花だが、結実しない。
雌株ははじめ密に頭花をつけ高くのびる。頭花は白っぽい。
細い糸状の多数の雌花のなかに雄花と同じ形の両性花が数個まじる。
この両性花は花粉ができない。雌花の花柱は糸状。そう果は、円柱形。
淡緑色の苞に包まれた若い花茎がフキノトウ(蕗の薹)。
食用となる部分は、花(フキノトウ)と、花後に伸びる葉柄(フキ)。
 
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《 雅羅・/・襍囈〝3月花Ⅵ〟❖ ’24-67 》

オキナグサ(翁草) キンポウゲ科 (Ranunculaceae) 
学名:Pulsatilla cernua (Thunb.) Bercht. et C.Presl 
オキナグサ(翁草)の種子。

《  かつて鎌倉市内に自生していたが、絶滅した植物“オキナグサ(翁草)”  》
日当たりのよい山野の草原に生える多年草。根は太く、根出葉は束生。
長い葉柄があり、2回羽状複葉。小葉は深裂し、欠刻する。
根出葉や花茎に長い白毛を密生。
花茎の高さが10cm前後で開花するが、花後伸長して30~40cmにもなる。
花は1個が頂生し、鐘形で下向きに開く。
花弁に見えるものは萼片であり、真の花弁は持たない。
花柱は長さ3~4cmになり、約3mmの白毛を密生する。
和名の由来は果時に白毛が伸び、
老人の白髪のように見えることから。全国的に絶滅危惧種。
l環境省レッドリスト2019「絶滅危惧II類(VU)」神奈川県レッドリスト2020「絶滅危惧IB類」
 
希少山野草として植物園や鎌倉の寺境内で栽培されてもいる。
現在、神奈川県内でも丹沢や箱根には自生野生地が残存している。
両親の残したメモによれば、鎌倉市内にも自生していた記録がある。
少なくとも1957年ごろまでは見られたようだ。
『神奈川県植物誌2018』にも、戦後まで鎌倉に分布していたと掲載されている。
今もそうだが、宅地造成とか園芸採取(盗掘)で危機に瀕してる植物達。
保全・保護を如何にするか、悩める問題だ(個人的には何も出来ないが)。
 
東慶寺(看門過ぎてすぐ左)、#円覚寺松嶺院、#光則寺(山門入って左)、
#長谷寺、#大船フラワーセンター(玉縄桜の足元)でも見られる。
 
「令和陸年(皇紀2684年)3月7日、記」 
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《 雅羅・/・襍囈〝3月花Ⅴ〟❖ ’24-66 》

フチベニベンケイ(縁紅弁慶) ベンケイソウ科(Crassulaceae)
学名:Crassula ovata (Mill.) Druce
別名:カネノナルキ、カゲツ(花月)、ユーチャリス

葉の形と枝・幹が、見応え在る。


花色も光と影で見え方が全く違う。


《 楽しい木名!!“金のなる木”個人宅温室にて観 》
一般的に“金のなる木”で通っているが、正式名“縁紅弁慶”と云う多肉植物。
常緑低木で多岐に分枝し無毛。樹高は、3m前後、茎は多肉質で帯灰色。
葉は対生、斜上又は開出する(野生種に比べ栽培種の葉はかなり大きい)。
無柄で倒卵形~倒卵状へら形、光沢があり縁は鋭い角(かど)があり帯赤色。
花は5数性、頂生の散房花序につき、甘い芳香がある。
咢片は長さ約2㎜、花弁は長さ6~7.5㎜×幅2.5、長円形又は披針形、鋭形。
白色又はかすかにピンク色の小さな花。雄蕊は長さ約5㎜、ルーペが必要。
袋果は長さ3~3.25㎜で長円状卵形。 野生木は、砂状粘土質を好む。
冬の寒い時期に咲く花として貴重、鉢植えや庭植えにして好まれている。
金のなる木という名前の由来の一つにこんな云われがある。
 
 昭和初期頃、農家で新芽に5円玉を通して成長させる生育方法をあみだした。
枝に5円玉が実ったように見えることから「金のなる木」として売り出した。
また、金のなる木は風水でも金運を招くとされていることから!?!
丸っこい葉が硬貨をイメージもさせる。多肉葉と太目の茎は愛嬌があって良い。
金のなる木の英語名、dollarplant の訳から命名されたか??
野生化した縁紅弁慶を見たいが、何処で見られるか !?!
 
「令和陸年(皇紀2684年)3月6日、記」
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《 雅羅・/・襍囈〝3月花Ⅳ〟❖ ’24-65 》

ギンヨウアカシア(銀葉アカシア) マメ科(Fabaceae)
学名:Acacia baileyana F. Muell.
別名:ミモザ、ハナアカシア

フサアカシア(房アカシア)学名:Acacia dealbata Link.


《 紛らわしい花名!!“モミザ” 》 
「ミモザ」はギンヨウアカシアやフサアカシア等、
黄色い房状の花を咲かせるマメ科アカシア属の総称。
シルバーリーフと呼ばれる銀色がかったグリーンの葉が特徴的。
「ミモザ(mimosa)」本来はオジギソウの学名であるが、
黄色い房状花のアカシア属全体を園芸家は、総称的にミモザと呼ぶ。
銀色帯びる緑葉と明るい黄色花のコントラストは、春爛そのもの。
成長が早く庭植えでは大きくならないよう剪定が必要不可欠である。
一般に植栽されているアカシア属の多くは、銀葉アカシアと思う。
葉が白く粉を吹いたような色をしているので銀葉の名が付いた。
葉の風合い・色合いは、春より夏の方がより銀葉色が顕著になる。
銀葉アカシアは、樹高10m前後。樹皮は、灰色~暗灰色~褐色。
葉は全体に短毛があり互生、2回偶数羽状複葉、羽片は、10~20対つく。
小葉は羽片に30~40対つき、線形、緑白色。
葉軸の上面の羽片のつけ根のところに腺体が1個ずつある。
黄色の頭状花序を多数、総状につける。果実は、扁平な豆果。花期は2~3月。
同属には、色々な種、園芸種が在るが代用的なのは房アカシア。
ギンヨウアカシアとフサアカシアを見分けるには葉を観察する。
小葉の数が違って、フサアカシアはギンヨウアカシアの倍ほどだ。
銀葉アカシアは、葉が螺旋状に密に互生し羽片や羽片の小葉が少ない。
同様に小葉の多い種類にモリシマアカシアというのがある。
識別が難しいが、小葉付け根の腺体の数で判別すると言う!?!
フサアカシア(房アカシア) マメ科(Fabaceae)
学名:Acacia dealbata Link.
房アカシアは、葉の形状はギンヨウアカシアと同じ「羽状複葉」。
違いは、ギンヨウアカシアに比べ格段に長い小葉を持ち、数も多く、濃い緑色。
その手触りはギンヨウアカシアに比べふかふかと柔らかいのが特徴。
花は色も形もよく似ているが、ギンヨウアカシアに比べ大振りで咲き始めが早い。
また、ギンヨウアカシアにはない濃厚な香りを有しており、香料の原料にもなっている。
樹高も高く、ギンヨウアカシアが5〜10m程度だが、フサアカシアは10~15m。
その大きさゆえに植栽される場所も自ずと決まってくる。
更には、フサアカシアが少ないのは、育成が大変なことが一因とされている。
花屋や園芸店で見る「ミモザ」という木の名には、違和感がある。
出先で見かけた銀葉アカシアに色々思った。
日本では、春になると桜の「お花見」が盛んだが、欧米ではアカシアが春を告げる花。
輝く黄色の花とシルバーリーフの融合は、なんとも云えない風情である。
 
「令和陸年(皇紀2684年)3月5日、記」
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《 雅羅・/・襍囈〝3月花Ⅲ〟❖ ’24-64 》

ウチワノキ(団扇の木) モクセイ科(Oleaceae)
学名: Abeliophyllum distichum Nakai
別名:シロバナレンギョウ(白花連翹)
団扇の木・・枝茎が角ばっている。
花は、きれいな色・フォルムだ。
* 以上、画像は借物 *
《 面白い花名(木の名前)!!“団扇の木” 》 
植物園で見る事はできるが、自生・群落は中々出会わない植物。
そんな植物に“ウチワノキ(団扇の木)”がある(私・個人)。
ウチワノキはモクセイ科の朝鮮半島原産・落葉低木(一属一種)。
扁平な形の実が団扇に喩(たと)えられて命名された由。
レンギョウ(連翹)の仲間と分かるように、花は、白花のレンギョウに見える。
それ故か、別名シロバナレンギョウ(白花連翹)とも云われている。
鎌倉の長谷寺に植栽されているが、他所では見た記憶はない。
ウチワノキの花、今頃に開花する。樹高1~2m、多数の茎を出し、枝は弓形。
葉は対生、単葉、緑色、長さ6~10㎝×幅3~4.5㎝、両面に毛がある。
 花は葉の展開前に多数つき、腋生、密に束生し、芳香がある。
蕾は紫色で開花すると白色、時にピンク色を帯びることがある。
長さ約1㎝、花弁は4枚。果実は球形の翼果、直径2~3㎝。以上資料より。
 
「令和陸年(皇紀2684年)3月4日、記」
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《 雅羅・/・襍囈〝節供〟❖ ’24-63 》

家族連れ・・楽しんでおられた!!

民家の中で人間浄瑠璃が演じられていた。
上演前に演者が解説解説される。
若いお母さん・・子供さんも見入っていた!!
上演後、人形の動かし方等、質問に答えられていた。
楽しい催し。
《  今時の“桃の節供(桃の節句)の催し!?!”   》
3月3日は、桃の節供「ひな祭り」。
子供時分は、妹のお雛様を当然の様に飾っていた。
だが、ひなあられや桜餅等を食べる方が楽しみだった。
雛祭り・・桃の節供、単に風習じゃん、と子どもごころ。
「桃の節供」雛人形を飾り、女児の安寧を祝う日本の伝統文化。
女児が生まれて初めて迎える「初節供」、微笑ましい行事だ。
節供の象徴、雛人形飾りの簡略化も現代的(個々の家庭)。
七段飾りなど余り目にしなくなった。端午の節供飾りも同様だ。 
桃の節供・・3月は梅の花の季節だが、旧暦の3月は新暦の4月。
桃は、古来から魔除けの効果を持つとされ、それ故「桃の節句」。
更には、桃は「百歳(ももとせ)まで、と不老長寿の祈願。
色々な願いが、祝う風習として今に至り、現在のひな祭りがある。
ひな祭り起源は「流し雛」。災厄を身代わりに人形に託し川に流した。
不浄を払う儀式、この災を祓う、が女子を祝うに変化していった。
又、雛人形の女雛と男雛、モデルは「天皇・皇后」である由。
内裏(だいり)とは、天皇の私的区域の事、聖域を意味する。
 雛人形飾りは、天皇と皇后の結婚式行列を模したお飾りか!!
 紫宸殿の前、右手に橘、左手に桜が植えてあったとつたわる。
それを模して段飾りにも左近の桜・右近の橘を飾っている。
等々、天皇皇后を模したお飾り故、内裏雛(だいりびな)と呼ぶ。
お雛様の「雛」は、紙や布で作った人形「雛(ひいな)」が語源。
「ひいな遊び」とは、「ちいさくてかわいらしい」という意味で、
上流階級の遊びの中に、かつての神道の背景も見えてくる。
天皇皇后は理想の夫婦、崇拝の対象か、などと想いは膨らむ。
「桃の節句」に食べる縁起の良い食べ物に菱餅(ひしもち)がある。
菱餅にも様々な伝聞がある由。赤は厄除けを、緑は健康と厄除けを、
白は清らかな子孫繁栄を表していると、聞く。
ひなあられの色彩は、日本の四季を表しているのだとか!!
更には、祝食にしても色々、各地の文化的違いがみえる。
日本の伝統行事の意味や歴史、古くから伝わる風習、
歴史的変遷、先人の知恵と世相背景をも再認識する。
*       *       *
今年の雛祭りの日は、自宅で雑務処理、PCとにらめっこ。
眼の疲れを癒そう、と泉の森・民家園の催しに出掛けた。
懐かしのおもちゃ遊び(けん玉、コマ回し、めんこ等々)、
そして人形浄瑠璃の上演、小学生位のお子さん達が見入っていた。
人形の動きをじいっと見入ってる姿に感心した。
久し振りに観る人形浄瑠璃、楽しく拜した。
古民家での人形浄瑠璃、良い企画だなぁ!!
民家園の庭には、河津桜や大漁桜が咲き誇っていた。
 
「令和陸年(皇紀2684年)3月3日、記」
 
 
 
 
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《 雅羅・/・襍囈〝3月花Ⅱ〟❖ ’24-62 》

シロバナセツブンソウ(白花節分草)キンポウゲ科(Ranunculaceae)
学名:Eranthis pinnatifida Maxim. f. albida
シロバナセツブンソウ  セツブンソウの白花品種。
双草(1茎2花)シロバナセツブンソウ 
色々あるセツブンソウの「変わり花」の中でも一際異彩を放つ。
普通品種の中に咲くシロバナセツブンソウ。 
雄蕊と雌蕊が白く、茎と葉は淡緑色
シロバナセツブンソウの幼体。生まれたときから全体の色が淡い。
《 節分草の進化か??“白花節分草” 秩父市、節分草園 》
シロバナセツブンソウ;
白い花の中心部が、紫色。花茎が、赤褐色なのが節分草の特徴・特色。
ごく稀にいわゆる「素心」「青軸」のものが存在してるようだ。
花茎が黄緑色で雄蕊の葯が白く、雌蕊も黄緑色で葉色も暗緑色ではなく明緑色。
通常の節分草の群落に混ざり明るく透明感のある存在は、際立っている。
これが、「シロバナセツブンソウ(白花節分草)」と称される草花である。
突然変異的に赤紫の色素が抜けた姿。この先、経過観察に関心を持つ。
正式に品種として認知されているわけでは無いようだ。
昨今の気象的変化に対して、いかなる姿を見せてくれるだろうか??
この白花節分草の開花は、節分草に比べ少し遅く花を見せるようだ。
白色で大きな花弁のように見える部分は、
多くのキンポウゲ科の植物と同様、花弁ではなく萼片。
花弁は、雄蕊の周りに並んだ小さなY字形で先端が黄色い部分。
通常花の先端、黄色部分が花弁で基部は通常は淡い紫色。
白花は白色。通常花の雄蕊は濃い青紫色。白花は白色〜淡いクリーム色。
花の中心部にある雌蕊は、通常花では薄紅色、白花は淡緑色。
白花は、アントシアニン等の色素を構成する酵素の遺伝子に異常があるか。
白花の出現率は、かなり低いと思えるが、どの程度なのか興味津々。
 
 
「令和陸年(皇紀2684年)3月2日、記」
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《 雅羅・/・襍囈〝3月花Ⅰ〟❖ ’24-61 》

オウバイ(黄梅) バラ科(Rosaceae)
学名:Armeniaca mume ‘Oubai’ 
別名:オウゴンバイ(黄金梅)
瑞泉寺本堂まえの梅の木。


 
《 鎌倉市指定天然記念物“黄梅” 鎌倉瑞泉寺  ❖ 2023/02/28  ❖ 》 
梅は、栽培起源が分からない程、遠い昔より親しまれている花木。
弥生時代前期頃から栽培され始め奈良時代には各地広まったと伝わる。
用途は、薬用・食用・観賞用と色々だが梅干し作りが多かったようだ。
大別すると、果実を収穫する実梅(みうめ)と観賞用の花梅(はなうめ)2種類。
新品種に関しては江戸時代以降、増え続け今では400種以上にも登る。
早咲きには、2月から花咲く冬至、寒紅梅、大盃(おおさかずき)等々。
ウメはアンズ(アプリコット)やスモモと同亜属、此等との交雑種も多い。
地元、鎌倉に’黄梅(おうばい)’と呼ばれる変わった容姿の梅の木がある。
花名の通り花が黄色っぽい而して小花、樹勢も弱く幹も細いのが特徴的。
この梅の木、鎌倉市の瑞泉寺(ずいせんじ)に江戸時代からあると伝わる。
日本植物学の父と称される牧野富太郎博士が’黄梅(おうばい)’と命名した。
本堂前庭に七本あるが、そのうち本堂右前(向かって左前)の古木一株が、
「オウバイ」として鎌倉市指定天然記念物に指定されている。
一般にいうオウゴンバイと別品種なのか別系統の同品種なのか等は不明。
見てみると、”咲き終わり花弁が散り黄ばみ始めた”状態に見えもする。
其の様に思い素通りする人が多い。が、間近で観察すれば満開状態と分かる。
*       *       *
「黄梅」と云えば円覚寺塔頭の黄梅院(おうばいいん)が頭に浮かぶ。
黄梅院は、瑞泉寺の開山、夢窓疎石(むそうそせき、1275-1351)の塔所。
(実際の墓所は京都嵐山の臨川寺)
*       *       *
瑞泉寺の”黄梅”が何かを表しているのだろうか、個人的には想い膨らむ。
黄色く熟した梅の実が悟りに喩(たと)えたのか。
中国の禅の聖地である黄梅県に関係しているのか、
黄色い梅の花(植栽の意図は不明)が、夢窓疎石を思っての植栽か等々。
寺社という場所は、文化の殿堂、と思うがゆえにである(私的感慨)。
オウゴンバイ・・オウバイ!?!
花弁が退化(雄蕊化)して小さめになった、それ故花も小さい(小輪)。
やや淡い黄色で咲き進むと色薄まると資料にある。
花弁が薄黄色、開花しても花中心部の雄蕊はくるりんと丸まった状態。
花弁が完全に退化してなくなった’酈懸梅、別名’茶筅梅’と同様、珍しい梅の木。
*       *       *       *       *
「花壇地錦妙」(1695年)に黄梅、きうめ、おうばいとは別種とある。
黄金梅とは、花弁は普通で、葯の黄色が目立つものを言うに由。
鎌倉市指定天然記念物の瑞泉寺「黄梅」が有名すぎて本黄梅と言われもするが、
古くに記載されている「きうめ」なる表現を定着させてほしく思う。
 
「令和陸年(皇紀2684年)3月1日、記」
 
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