《 雅羅・/・襍囈〝3月花XIII〟❖ ’24-74 ❖ 》

コリヤナギ(行李柳) ヤナギ科(Salicaceae)
学名:Salix koriyanagi

**  大和市西鶴間  ❖ 2015/03/14❖  **

 コリヤナギ(行李柳);

関東地方以西から近畿地方までにしか自生していない木。
根元より多数の枝を株立ち上げ、高さ2-3m程になる。
和名のコリヤナギはコウリヤナギが詰まったものらしい。
樹皮は灰緑色で滑らかでだが縦筋が入る。
3月に葉が展開するよりも早く、細い円柱状の尾状花序を出す。
雄花序は長さ2-3cm、雌花序は1.5-2.7cm。
苞の先が黒色で、初めは花序全体が黒色に見える。
この尻尾!?!を見ると春の訪れを感じる。




《 早春を感じる花芽を見ながら;コリヤナギ(行李柳)》
昔、コリヤナギを編んで作るものを柳行李(やなぎごうり)と言った。
着物の衣装箱・収納箱、薬箱、弁当箱などに使われていた。
行李柳の木皮を剥ぎ幹で編まれたものである。
軽くて風通しがよい、湿気の吸収性、殺菌性がある。
行李(こうり)とは、柳や竹で編んだ箱形の入れ物の事。
昔、旅行や引っ越しの時に荷物を入れて運搬するのに用いられていた。
今でも衣類の保管などに使っていて重宝している。
材料となるコリヤナギを水に浸すと柔らかくなり曲げ易い。
乾くと堅くなる性質を利用し麻糸で編み上げられた。
その後縁掛をし、角を布や皮などで補強してあった。
柳行李の歴史はとても古く、約1200年前には作られていた由。
奈良正倉院御物に、現在と同じ形の行李が残されている。
単に古い伝統的なものではない。用と美を兼ね備えた用具。
もっと活用すれば、良いのにって思う。日本・和の風情ではなかろうか。
先人の知恵・恩恵は、忘れてはいけない。

「令和陸年(皇紀2684年)3月14日、記」
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