年の瀬の散歩中、
ハート型の黄色い葉っぱを
見つけました。
何かとっても
幸せな気分になりました。
2022年の来年こそは
コロナ禍が収束しますように。。。
妊娠初期に、
胎のう(赤ちゃんの入る部屋)の周りに、
血腫(血液の塊)ができてしまうことが
時々あります。
症状は、性器出血です。
血腫は、直径6cmぐらいになることもあり、
生理の2日目の多い量以上の出血には
特に要注意です。
生理2日目以上の出血があったとき、
バイアスピリンやバファリンを飲んでいたら、
原則、いったん服用中止です。
双子妊娠、子宮筋腫合併妊娠、
子宮奇形妊娠や、
頻回の流産手術後の妊娠、
については、
特に血腫が合併したすいのです。
大きな血腫ができたときの生活は、
原則、安静です。
血腫の程度によりますが、
極端な安静や、
強力な止血薬物治療を
長くすると、
見かけの出血は減ります。
しかし、
子宮内に血腫が残ってしまい、
いろいろな副作用がでて、
かえって逆効果になることも
あるのです。
一般的にわかっている
流産しやすい生活様式と環境は、
妊娠中の喫煙とアルコール摂取です。
また、
大気汚染や農薬(殺虫剤)にさらされる
ことも危険です。
「持続的なストレス」 は言うまでもありませんが、
「夜勤」 も流産しやすい危険因子なのです。
(Lancet, 2021)
夜の活動は、
プロラクチンというホルモンを
上昇させる可能性があり、
高プロラクチンは免疫機能を亢進し、
卵巣機能を抑制しますから、
そのために
夜の活動が、
流産の危険因子なのかもしれません。
当院は、2021年11月より、
こころの不調をアプリでケアする臨床治験
に参加しています。
2017年に、京都大学の古川教授らが開発した
「うつ病患者に対する認知行動療法アプリ」
の有効性と安全性が報告されました。
(J Med Internet Res, 2017)
一方、60年以上前より、繰り返す流産と、
抑うつ、不安障害との強い関係が報告されており、
「持続的ストレスが流産の危険因子と関係している」
ことは、
信頼性の高い医学誌にも報告されています。
(Lancet, 2021)
こころのアプリは、スマホさえあれば、
手軽に自分のペースで認知行動療法ができますので、
時間的にも経済的にも魅力的です。
このアプリが、ストレスに対する回復力を高め、
流産予防に効果的かどうかを、
今後、3年間、
名古屋市立大学産婦人科を中心に、
臨床研究されます。
そこで現在、
当院受診の不育症患者さんで、
臨床治験に参加していただける方を
募集中です。
繰り返し流産、
繰り返し移植失敗していれば、
「がんばっても、
また、悪い結果になってしまう」
と、
思う気持ちは自然(自然思考)です。
この思い込み、不安が強いと、
良い結果になるものまでも、
悪い結果になってしまう
という事実が、
信頼性の高い医学誌に報告されています。
(Placebo and Nocebo Effects,
N Engl J Med 2020)
「マイナスのプラセボ効果」 である
「ノセボ効果」
と命名されています。
「気持ちの持ちよう」 は、
免疫系にも影響しますから、
自分が楽になるような
考え方(適応的思考)
を見つけてください。
寒くなりました。
コロナ禍になって約1年半、
「密」を避ける生活が日常化して、
こころも温まりにくくなっています。
妊活中の方、
妊娠中の方、
寒い朝の一杯の白湯は、
身体だけでなく、
こころも温まりますよ。
流産・死産予防薬としての、子供用アスピリン
(バッファリン81、バイアスピリン100)
の飲み方のポイントをお話しします。
抗リン脂質抗体陽性か、血栓性素因の方には、
子宮内の血栓予防効果により有効ですが、
それ以外の方には効果がないばかりか、
子宮内の血腫の原因となり、かえって危険です。
いつから飲むのかについては、
妊娠の可能性がある排卵日頃からか、
胚移植後が推奨されます。
妊娠中は、10人中1~2人ぐらいの割合で、
茶おり程度の少量の性器出血がありますが、
妊娠中、生理2日目ぐらいの多めの出血があれば、
飲むのを一旦中止することをお勧めしします。
そのまま飲み続けると、血種ができて
胎盤がはがれてしまう可能性があります。
いつまで飲むかについては、
原則、妊娠28週までです。
飲むのを中止するのは心配ですが、
日本の公文書である
医薬品情報としての添付文書(2021年版)では、
出産予定日12週以内の妊婦では、
「禁忌」 に指定されています。
その理由は
妊娠29週以降飲み続けると、
動脈管の早期閉鎖、分娩時出血の増加
につながる恐れがあるからです。
海外での大規模な疫学調査では、
妊娠中のアスピリン服用と、
先天異常児出産の因果関係は否定的だが、
長期連用した場合は、
難産、死産、新生児死亡等の危険が高くなる
恐れを否定できないとの報告です。
流産絨毛の染色体検査が異常な場合、
構造的な異常ならば遺伝的な可能性が高いですが、
ほとんどの場合は、数の異常ですから、
その場合は、偶然的な異常です。
数の異常は年齢とともに増加します。
染色体の数の異常は偶然ですが、
連続して起こったとき、
その場合は、
体外受精の
PGT-A(着床前胚染色体異数性検査)
による正常胚の移植が、
ひとつの対策として有用と考えます。
流産を繰り返し経験されたとき、
一時、パニック状態に陥ったと思います。
何が悪かったのか
疑心暗鬼になったと思います。
これから元気な子を授かるため、
子宮環境を良くするため、
一番知っておいてほしいことは、
不育症の背景に、
いつも、
「ストレス」 と 「運命」 が
潜んでいるということです。
「運命」 には逆らわず、
「ストレス」 とは
上手にお付き合いしておきましょう。
詳しくは当院ホームページの
「不育症の背景と原因」を
チェックしてみてください。
動物実験で、
過剰なストレスが流産を引き起こす
ことは、数多くの研究で証明されています。
人間においても、
ストレスは流産の原因である、
あるいは、
少なくとも非常に密接に関係している
と、ほぼ結論づけられています。
それがわかっていても、
実際の多くの医療現場では
説明もなく、検査もなく、ましてや治療も
ありません。
なぜならば、
身体の異常を診る医療と、
こころの異常を診る医療は
専門分野がまったく違うため、
両立は、非常に難しいのです。
詳しくは、当院のホームページの
「注目ブログ」 の中の
「妊娠ストレス」
をチェックしてみてください。
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