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posted 2016-10-13 02:57
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
どうしても味噌ラーメンが食べたかった 昼時のわりにはほとんど並ばないで 麺をすすることができそうだ アスファルトからは熱気がむんむん 店に入ると冷房はそこそこ効いていて 汗が徐々にひくのを感じていた 少々お待ちください そう言われスタッフの邪魔にならないよう 通路の端に佇む俺 並べられた漫画本から一...
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posted 2016-10-11 04:58
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
もしもを考え もしもに抑えられ ここにいる僕 回って そこには行けない どうしてを考え どうしてに抑えられ ここにいる僕 回って そこには行けない だからを考え だからに抑えられ ここにいる僕 回って そこには行けない なんだを考え なんだに抑えられ ここにいる僕 回って そこには行けない...
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posted 2016-10-11 03:48
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
強いネガティヴ思考 この世界では価値のない マイナスへの道のり 成功への方向に進んでいても 失敗する自分を見ようとする この心虜はいったい コツコツ積み上げた努力 最後の最後で壊してしまう行為 目の前にある 崩れた残骸を見て落ち込むくせに 何度ㅤ繰り返してきたのだろう 哀れな自分をふと愛してしまう ...
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posted 2016-10-10 05:17
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
誰にでもひとりになった時 流れてくる音楽がある それは楽しい曲ではなく 悲しげだったりする でも そこは自分に近づける場所 身知らずの風に揺れながら 生まれて来た温かさと 死ぬ冷たさを感じているような 響いてくる自分に自分が噎せながら 憧憬に潜り込んでゆく 家族や友のいない世界 やはりポカリと穴が空...
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posted 2016-10-10 03:01
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
駅前ではフェスティバル いつぞやテレビで観たグループ 重なるハーモニーが空へ馴染んでゆく こんなに溶け込む声 やはりプロの力は加減を知っている 刺激しつつ我々を雲にして ぷかぷかと奏でる空に浮かせる さて 自分はどうだろうか 出しゃばり過ぎてはいないだろうか 計算し過ぎてはないだろうか 考え過ぎては...
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posted 2016-10-09 00:23
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
空気が捻れると 私の耳はそちらへゆく 図書館の床には 氷が張られた緊張がある 青年が受付で挨拶をする ここっこっこんにちは きょきょ今日は本を読みに ままっまっ参りました よろしくおおっ願いします 兵隊さんのように背すじを伸ばし 坊主頭を深々と下げる 身体の向きを変え もうひとりいた受付の方に 同じ...
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posted 2016-10-07 20:29
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
窓の向こうは真っ暗 遠くに幾つかの星が輝いて 僕はカプセル型をした飛行船の中にいる ベルトでカラダを固定し 両手にはパソコンのマウスを握って この操作の向こう側にある世界で生活している モニターの中には家族 昔の人間のようにカラダを使い生活する お父さん お母さん 兄さん 妹がいる みんな 飛行船に...
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posted 2016-10-07 18:50
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
いつの間にか 君のためにと書いていた詩 だけど大切なことを忘れていました 救われているのは僕で だいじにしたい君を思いながら 自分を応援していました 感謝しています 詩を書いていられることに 君に...
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posted 2016-10-07 06:00
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
何のために詩を書いているなんて そんな壁にも詩を書いてしまえば良い 安定は求めないように 自分の世界を終わらせないよう 冒険を忘れず閃きの絶やすことなく ひとは完璧を求めようとするかもしれないが 矛盾した言葉の中にこそ真実があったりする 隙のない詩など一瞬の爽快感しかない 言葉の咀嚼を繰り返すことが...
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posted 2016-10-07 00:52
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
わたしは想像し過ぎたのかもしれません 膨らめば楽しい世界を描けて 楽しませることが出来ると思い 一生懸命になればなるほど 手に届く景色が見えなくなりました 10代の頃に読んだ『ぼくは12歳』 紙飛行機の表紙を再びめくってみると 忘れていた純粋の原点がありました いつからだろう 読んでもらうために詩を...