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posted 2017-02-14 04:31
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
著者の作品としては、『ランドマーク』(2008年1月)・ 『あの空の下で』(2011年5月)以来、ひさしぶりに手にしました。 大学進学するために上京した主人公・横道世之介は長崎県の港町出身の18歳。性格は、どこか図々しくも人の頼みを断れないお人好し。 <世之介>の名は、<伊原西鶴>の『好色一代男』の...
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posted 2017-02-08 04:32
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ファルコン
『完全黙秘』 (2011年9月刊行)で始まった<警視庁公安部・青山望>シリーズも本書で第9作目になります。 名古屋・栄のマンションで、花沢組の若頭が、麻薬取引に使われたアタュシュケースに仕込まれたプラスティック爆弾で爆死する事件を発端として、韓国マフイアや中国マフイアの現状を背景に、公安部の<青山>...
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posted 2017-02-03 04:32
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ファルコン
京都市の鴨川沿い、東本願寺の近くにある小さな食堂には、店の看板が存在しない。この食堂は父<鴨川流(ながれ)>と娘<こいし>の親子2人が店を切り盛りしています。そしてこの食堂では、もう一度食べたいと考えている人たちの想い出の食べ物をわずかな手がかりを基として再現するというのが売りで、利用客は料理・グル...
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posted 2017-01-31 04:31
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ファルコン
前書 「クランⅢ」 では、劇場「ディライト」まで、警察を牛耳る<神>を追いつめた「クラン」のメンバーでしたが、身代わりの死体だけを発見する羽目になり、また捜査は振り出しに戻ります。 闇組織の首謀者は、<上郷>の上司<洞泉>鑑識課長ではないかということで、<上郷>は、直接本人と対峙しますが、答えを得ら...
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posted 2017-01-26 04:31
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ファルコン
警察内部に巣食った巨大な闇組織に対して、警察の正義を貫こうとする密命チーム「クラン」ですが、「クランⅠ」 では、捜査一課の<晴山>警備帆の動きを中心に、「クランⅡ」 では、渋谷を管轄する生活安全課の<岩沢>巡査部長を中心に物語は進んできています。 本書では、渋谷駅で発生した神経ガス噴射事件は、過激環...
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posted 2017-01-19 04:31
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ファルコン
第一巻の『クランⅠ』で警察組織を牛耳ろうとする闇の団体の捜査に乗り出した<クラン>のメンバー、<晴山>警部補は、<北森>を殺害したのは、同じ警察官の<蓑田>とあたりをつけますが、庁舎内で、<蓑田>は、拳銃自殺してしまいます。 六本木の「マル暴」担当から、渋谷署の「生活安全課」に移転させられた<岩沢>...
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posted 2017-01-12 04:31
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ファルコン
著者には、隅田署の女刑事<一柳美結>を主人公に 『フェイスレス』 に始まり 『シュラ』 で終わるシリーズがありましたが、本書は、同じく警察を舞台とする連作シリーズです。 鑑識課の敏腕検視官<綾織美香>は、同じ警察官の婚約者<北森>の変死事件が、明らかに他殺なのに自殺と処理されたことに不満を持ち、その...
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posted 2016-12-31 03:05
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ファルコン
堂場瞬一の「検証捜査シリーズ」として『検証捜査』・『複合捜査』に次ぐ第3弾『共犯捜査』です。 福岡で資産家の女児誘拐事件が発生。県警捜査一課刑事「皆川」は、追い詰めた犯人らしき人物は車でそのまま埠頭に突っ込んで亡くなってしまいます。身代金もなくなっていて、失態に嘆くも、また新たな誘拐事件がおきます ...
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posted 2016-08-05 05:28
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ファルコン
<湊かなえ>は、『Nのために』 ・ 『少女』 ・ 『蝕罪』 などの作品で、ミステリー作家としてのイメージが強いのですが、本書は趣きが異なり少し戸惑いました。丸福デパートに努める「律子」は29歳。同僚の「由美」は上司と不倫、医者の妻である姉から山登りに誘われた「希美」は翻訳の仕事をしていますが親のスネ...
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posted 2016-07-06 05:26
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ファルコン
『プリズンホテル』シリーズも、本書でひとくぎりです。 個性豊かな登場人物たちのドタバタ劇でずいぶんと楽しませてくれました。 ヤクザ作家の<木戸>も、大きな賞を受賞し、母親のトラウマも解消、<花沢>支配人の息子も、フロントマンの道を歩み出す予感、大親分の秘めたせつない恋話も色を添え、楽しめたシリーズで...