トムラウシ山遭難から二年、報告書から学ぶ

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痛ましい山岳遭難事故から2年が過ぎ、今年の3月に以下のような報告書が
公開されています。
http://www.jfmga.com/pdf/tomuraushiyamareport.pdf

山仲間でありBloguru仲間の「いちごちゃん」はこの、同じコースを踏んでいます。
先日、HGで先日、おなじコースを辿った方々にお話を聴く機会があり、改めて
報告書を熟読しました・・・・・

彼女の言葉を借りれば「事故が起きても不思議ではない」
報告書を仔細に読み、現在の山行きの方々の行動や運動能力を考えると
正に、そのとおり。 と感じます。

この山は日本百名山の一つで、百名山制覇のためなら、体力があれば一日でも
可能な山です。むしろ、中高年なら「短期決戦」にすべきと考えます。

ところが、事故が発生したコースは、北海道の自然が残されているとのレポートが
多く、どうせ行くならと、計画(ツアー)に参加する欲がでてしまいます。
※この部分に報告書は触れていない

参加メンバーが歩いた距離は、3日間で50Km近く、15Kg前後の荷物を背負い、
悪天候での歩行は正に無理があったと言わざるをえません。

確かに、平常はこのコースを沢山の方々が歩いていますが、彼女の
「本当に大変だった」は重く受け止めねばなりませせん。
彼女の能力は年齢を考慮すればかなりのレベルであり、それも常に研鑽を
積んでいます、その彼女が「大変・・・・」なのです。

報告書にもありますが、このコースは自給自足がメイン、装備・食料はすべて
自分で運搬しなければなりません、ツアーにはポーター付きがあるように、
生半可なルートではないのです。

以下、報告書からの抜粋
3)健康志向による中高年登山者の増加。登山を
ウォーキングなどと同列と考え、登山に対する危険
意識が欠落している人々の誕生。彼らはツアー旅行
に参加するのと同じ感覚で、手軽にツアー登山に応
募する。
(4)近年の「出版不況」に表われているように、本
を読まない消費者の増加は登山界においても例外で
はない。登山の専門雑誌や入門書、ガイドブックな
どをほとんど読まない登山者が増え、指導者不足と
相俟って彼らの学習機会が減っている。

過去にここで何度も投稿している事ですが、自然に対して意識が
希薄に感じます。同行の仲間をBlogで例としてアップしたため、
問題視された事もありますが、根底にはこのような問題意識を
を持っているとして、ご容赦願います。


※写真はWebから拝借、著作権放棄の確認済みです
#ブログ

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この山岳事故、とてもよく覚えています。
友達グループが、知床の山へいったのでとても心配でした。
高齢者が多い事故でしたね。

やはり山は十二分な訓練と周到な準備が必要だと痛感しました。
Posted at 2011-08-30 17:52

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夏山との感覚で行くと、大変なことになりますね。
高緯度なので、2000mの山でも、本州の3000mに匹敵するといわれています。
歩く距離が長すぎます、天候が読み切れない環境のようです。
Posted at 2011-08-31 03:02

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想像を絶する内容でコメントに困りますが、それでも言いたい。
山は自己責任。
それは、ガイドツアーであっても何も変わらない。
自然の力は、人の能力を簡単に超えてしまう。
ガイドツアーは、知識の少ない僕らに利便性を与えてはくれるけれど、自然には絶対にかなわない。
ツアーである以上はガイドの指示に従うのは当然だが、体力と装備不足は自分自身の責任。
トウムラウシ、行きましょう!
Posted at 2011-08-30 18:36

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自然は、老若男女、健常者も障害者も、技術レベルの高低、経験の有無、何も考慮も手加減もしてくれません。

彼女はトムラウシの縦走のために、15kg以上の荷重で、鳩吹<>継鹿尾の縦走を連日かつ何度も繰り返し、トレーニングしたと聞きました。
それでも旭岳からの縦走は大変だったようです、我々はトムラウシのみをターゲットにしましょう!
Posted at 2011-08-31 03:46

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だいぶ前になりますが、
剣岳から立山三山を縦走したことがありますが、
同じルートで6人くらいの遭難死がありました。
ちょっとゾッとしましたが、
やはり装備不足と判断ミスの疲労遭難死でした。

自分が縦走していても結構辛かったコースを考えると、
万全な装備とトレーニングがないとそう簡単に山というのは縦走できるもんでもないです。

トムラウシの遭難を聞いて読んだ時も状況は大体想像がつきました。
装備の貧弱さと判断の甘さに愕然した覚えがあります・・・。

北海道の山は標高は低いですが危険と隣り合わせということは何度も聞いてます。
天気の読みと装備と体調をよく考慮した計画が必要だった遭難だと思いました・・・。
Posted at 2011-08-30 19:29

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いくらトレーニングしても、やはり年齢による蓄積疲労からは逃げられませんね。

私の場合、厳しいと思われる山行きの場合

前日は糖質の多い食べ物を摂取
車中泊は極力避ける
夏季以外はテント泊をしない
天候が不安定なら、いくら頂上が目の前でもあっさり撤退
足の揃った、実績・信頼の出来るメンバーとしか行かない
歩行は連続2日まで
緊急装備は必ず携帯

こんな原則で行動しています
Posted at 2011-08-31 09:14

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「山岳事故調査報告書」と称す書類を初めて拝見させて頂きました。
渓流40年の体験を持つ岩魚太郎としては、山の上と山の谷間との違いはありますが、同じ山を愛好する者として読まして頂きました。
まずは、KUMA殿に、この様な資料をご提供して頂いたことに感謝申し上げます。

・読んでの感想

大きくは原因として次の項目が挙げられています。

・現場におけるガイドの判断ミス
・ガイド・スタッフの能力に関する問題
・企画・運営しているツアー登山旅行会社の問題
・体温を奪うさまざまな現象
・事前の天気判断

登山には全くの素人の私ですが、この調査報告には次の二点が欠落していると思いました。

1.事前の参加者の他山歴調査

ボッカ訓練は15 kg 以上の荷物を背負って1 人3 回のノルマで山行を行い、また、北海道は雨も予測されるので、雨天の訓練山行も行った。(89P)
 とありますが、参加者(Cさん)1 日にウオーキングで7000 歩(1 時間20 分くらい)(登山月1回)とありますが、15㎏の荷物、3日で50㎞、しかも高低差のある縦走の能力はありません。
しかも、月1登山とありまりますが、登山の詳細もこの報告書には記載がありません。

表2 生還者7 名の身体特性、登山状況、日常での運動状況調査(69P)のような、もっと詳細な事前調査を行い、この登山計画の参加能力の有無判断すべきです。
伊豆ハイキングクラブの(89P)リーダ能力に低さが原因だと思われます。

2.天気予報の事前把握

低気圧の通過、その後の寒気流入による悪天が十分予測されていたが、登山計画に反映されなかった。とありますが、そのガイドには反映させる能力が無かったのです。

その証拠は、調査報告書によると、天気予報の確認はTVの予報での確認と記されていました。
最低でもINTERNETの天気予報で、低気圧の確認し、天気図の判断をすべきです。
ガイドたる者は、最低限天気図を読み取る知識が必要です。
札幌気象台に電話で問い合わせることも必要です。

天気予報の確認はTVの予報での確認・・言語道断です。この様なガイドは、ガイドの資格無しです。
そのことには、この調査報告書には一言も触れられていません。

岩魚太郎の感想でした。
Posted at 2011-08-30 19:54

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仰せの如くであります。

事故になってしまった、アミューズPのみならず、ご指摘の伊豆Hクラブも、年齢構成等を考慮すれば、あの時点での出発には疑問を感じます。
リーダーの方針は絶対であるという原理が貫かれていません。

私は過去、中止・撤退を何度も行い、臆病・神経質と言われてきましたが、それは結果論で私はたかだか遊びの山登り如きで命の危険を犯す必要は無いと心に決めています。
Posted at 2011-08-31 09:30

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