強みを伸ばす?弱みをつぶす?
Oct
20
ここ数年ギフテッドという言葉をよく耳にしますが、そこまで飛びぬけていなくても、誰しも強みや弱みがありますよね。特に、ちょっと得意とかちょっと苦手とか、このあたりの微妙なところでは得意・強みを伸ばすのが良いのか、それとも苦手・弱みを克服するのがいいのかは悩むところですよね。
今日は強みの伸ばし具合と弱みの克服度合いについてお話していこうと思います。
●強みの活かし方●
強みを伸ばすことももちろん大切なのですが、もっと大切なのは活かし方です。
長所と短所は紙一重と言われるように、強みもひたすら伸ばし続ければいい、使い続ければいいというものではないんですよね。それによる弊害も起きます。
強みを知る
まずは自分の強みを知ることが大切です。様々な方法があるので、それを簡単にご紹介します。詳しくは気になったものを検索いただくと山のようにたくさんの検索結果が得られます(笑)
・行動特性としてのつよみ:クリフトンストリングス(旧ストレンスグファインダー)
・人格的なつよみ:VIA-IS
・周りの人に自分の強みを尋ねてみる
・好きな○○(動詞)を書き出す
・書籍などを使ったワークシートをする
誰かに強みを尋ねるのは手軽に(しかも無料!)でできますし、VIA-ISもウェブテストを無料で受けることができますので、こういったものを複数用いて自分の強みを知っていくことが第一歩です。
強みは勝手に伸びる
次に伸ばし方、なのですが、実は強みって伸ばそうと思わなくても伸びるものなのです。ではどうして敢えて「強みを伸ばす」なんて言い方をするのでしょうか。
それは「弱みをつぶす・克服する」とセットになるからなのです。
強みは何も意識しなくても自由でいさせてもらえればいくらでも伸ばせるのです。勉強が嫌いで運動が好きな子に自由にさせておいたら、ずっと動き回ってます。逆に本が好きな子はずっと本を読んでいるし、きれい好きな子は頼まれてもいないのに他の人のテリトリーまできれいにしてくれます。だからわざわざ伸ばすことを考えずに自由にさせておくことが一番強みが伸びる方法なのです。
強みをコントロールする
自由にさせておくと強みが伸びるなら自由にさせておこう、と思いますよね。でも強みは時に迷惑になることがあるのです。
私のクリフトンストリングスの結果ではかなり上位に「ポジティブ」というのが入っています。自分でも納得の結果なのですが、一見よさそうに聴こえるこのポジティブも使いすぎると迷惑をかけるのです。
例えば、落ち込んでいる友人がいたとします。ポジティブな私は落ち込んでいる部分ではなく、その中でもよかったことやこれからに活かせることに焦点が当たります。そうすると自然とポジティブ変換をしようとします。落ち込んでいるさなかにポジティブ変換をされて受け止められる人もいるかもしれませんが、多くの人は「今そんな気分じゃない」とか「そう考えられないから悩んでいるのよ」「何もわかってない」と余計に怒らせたりイライラさせてしまうのです。
だからこそ、強みをどの程度発揮するのかをコントロールすることが強みを活かす最大のポイントなのです。
●弱みとの向き合い方●
弱みってついつい気になってしまいますよね。人と比べてみたり、何とかしようと努力するもなかなかうまくいかなくて、時間ばかりすぎていったり。
弱みにも最適な向き合い方があります。
弱みを相対的に認める
弱みは実は相対的なものなのです。強みがあるから弱みがあるし、それが強みとして発揮している人の中に入れば弱みだと感じるし、逆に自分以上に弱み度合が進んでいる人たちの中に入れば、そんなに弱みと感じないのかもしれません。
自分の弱みは相対的なもので絶対的なものではないということを認識しておくと、あれができないこれができないといったネガティブループから抜け出しやすいのです。
身に着けないと困ること・困らないこと
弱みの中にも様々なものがあります。最低限できないといけないことと、最低限はできるけれども時間がかかったりなかなか前向きに取り組めなかったり。
弱みはすべてを克服する必要はありません。最低限必要性に迫られているものを、必要なだけできるように克服すればいいのです。
例えば数学が苦手なのであれば、無理に数学の成績を上げることを考えるよりも数学は赤点を免れる程度には克服する。その代わり他で点数をとって総合点をあげていく。
それを数学ができないから頑張らないと!と思って時間をかけて平均点までとれたとしましょう。けれどそれで他の得意な科目もしくはほどほどに点数が取れる科目の勉強時間を失って総合点では下がってしまったとなってはもったいないのです。
私たちが使える時間やお金や様々な資源は限られているので、どう使うかを考えることはとても大切です。
弱みはチーム力を上げる
社会にでると多くのことがチームで成り立っていることに気付きます。会社でも家庭でもサークルでも一人で戦うことよりもそのチームの総合力で戦うことのほうが圧倒的に多くなります。
そんな時に自分の弱みはチームのつながりを強めてくれるのです。
もちろん一人で全部やろうと頑張ろうとしていたとしたらチーム力は上がりません。けれども、お互いがお互いの強みと弱みを知って、それを相手に任せることができていくとチームとしての一体感が強まり、それぞれの役立っている感覚(自己有用感)が向上し、強いチームが出来上がるのです。
弱みは自分一人では弱みでしかありませんが、複数名集まった場合には思わぬ副産物をもたらしてくれます。
●まとめ●
強みも弱みもまずは自分が客観的に知ることが大切です。そのうえで、自分がもっているリソースを分配しながら強みをどう使うのか、弱みをどれくらい克服するのか、が大切ですね。
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