《 雅羅・/・〝海岸地の樹花〟❖ ’24-347 ❖ 》

ハマヒサカキ(浜姫榊) サカキ... ハマヒサカキ(浜姫榊) サカキ科(Pentaphylacaceae)
学名:Eurya emarginata (Thunb.) Makino
別名:マメヒサカキ(豆姫榊)
※ 以上の画像は、借り物 ※ ... ※ 以上の画像は、借り物 ※

ハマヒサカキは、ツバキ科 からサカキ科に分離された。
本州(千葉県と愛知県以西)、四国、九州及び沖縄に分布。
「浜に生えるヒサカキ」という意味でハマヒサカキと名付いた。
日陰にも強く、暖い海岸沿いを好んで育つようだ。
常緑低木で樹皮は灰褐色、樹皮が浅く縦裂する。
葉は互生、長さ2~4cm・幅1~1.5cmの倒卵形。光沢あって厚い。
縁は裏側へやや巻き浅い鋸歯で先が円く先端が微凹頭。
葉は裏表とも無毛でツルツルしているが、
小枝にはヒサカキにない黄褐色の短毛が密生する。
葉の下脇に直径約5㎜の小花を束生する。
ハマヒサカキの開花は晩秋から初冬で、
翌年の2月頃まで断続的に咲くこともある。
花弁は5枚で白色。雌花は雄花より小さい。
雌雄異株で雄株には雄花が、雌株には雌花が咲く。
雄花は花弁が白く黄色い雄蕊が10~15個あり、雌蕊は退化している。
雌花の花弁は紫を帯びた白色。
先端が三つに裂けた雌蕊が1本、雄蕊は退化している。 
雌花の後にはヒサカキと同じような球形の果実ができる。
直径5mmほどの扁球形液果、始めは緑色で10月頃に黒く熟す。
実生や挿し木で容易に繁殖する。
葉が大きい順にサカキ→ヒサカキ→ハマヒサカキ。
葉が小さくなるに従って葉の密度が高まる。
特にヒサカキとハマヒサカキは混同しやすいが、
見分けのポイントは葉先と小枝。
ハマヒサカキは葉の先端が丸いが、小枝に短毛がある。 
*     *     *
子供時代、横須賀で暮らしていた。
垣根にしていたハマヒサカキ、
暮れから正月に花・実をつけて来客を迎えた。
親達は、自然の生け花のように思っていたのだろう。


「令和陸年(皇紀2684年)12月12日」
 
 
 
 
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《 雅羅・/・襍感〝南国の樹花〟❖ ’24-346 ❖ 》

ヒロハノミミズバイ(広葉の蚯蚓... ヒロハノミミズバイ(広葉の蚯蚓灰)    ハイノキ科(Symplocaceae)
学名:Symplocos tanakae Matsum
別名:オニクロキ(鬼黒木)
自生は、四国(徳島県・高知県)... 自生は、四国(徳島県・高知県)・九州(種子島・屋久島)
及びトカラ列島に分布する常緑小高木。花期:11~12月頃、
葉腋に集まってつき、果実は2cmほど、やや球形で黒く熟す。
花の少ないこの季節、屋久島の森ではサザンカに交じり、
ヒロハノミミズバイが咲き始める由。
花ひとつを見るとハイノキに酷似している。
ヒロハノミミズバイは、柄が無く枝にくっつくように花が咲く。
同属の木花は、よく似ているが、春・冬に咲くのもあり面白い。
徳島県、高知県、宮崎県、鹿児島県、トカラ列島にしか自生がない。
ツチトリモチが寄生している。名由来は、果実がミミズの頭に似るから。

南の地方には、独特の花々が生育している。
開花季節の事もあって、中々出会えない。
いちどは、実際に眼にしたいものだ。


「令和陸年(皇紀2684年)12月11日」
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