岐阜は踊り、静岡はツナ缶を作った 高いツナ缶のラインナップをスタンドプレーで埋め尽くしているモンマルシェ。十分な利ザヤさえあればプロモーション戦略に押せ押せできると身をもって証明した同社が「令和」にツナ缶をぶつけてきた。 平成末期現在の同社は看板製品たる鮪とろブラックレーベル(No.127)・鮪とろ(No.48)の二大フラグシップを長期バックオーダーで欠いていて、ためしに1000円のサバ缶を出してみるなどの小刻みな動きが多かったが、その一環で特別ラベルのツナ缶を提案したのである。 プレスリリースいわく、"新天皇が即位される5月1日に親戚や友人らと集まりに"使うらしい。 "新天皇が即位される5月1日に親戚や友人らと集まりに"ツナ缶を食べる。めまいのする提案だった。 しかし改元当日を迎えると、ツナ缶を開けるのも悪くないなと思い始める。 この元号明けをどう祝うか。4月30日の昨日、5月1日の今日、国民は思い思いの形で祝意を表現した。岐阜県民は郡上おどりを一晩おどり続け、なぜかスーパーで寿司が売れた。そして静岡はツナ缶を作った。 本品の元ネタたる国産赤唐辛子ツナのプロダクトデザインやスペックなど解説については、国産赤唐辛子ツナ発売直後のレビュー記事(No.41)を参照されたい。 缶詰会社がツナ缶を作ったのだから、食べて令和お祝いするのがツナ缶マニアの正しい姿だろう。私がそう思うのだから大丈夫。2018.11製造、半年熟成を進めている。味は上述No.41から変わっているだろう。 ☆缶を開けたところ 身は大きい。開けたとたんに調味液の香ばしい香りがする。ココイチで言ったら1辛以上2辛未満くらいの辛さで、辛いのが苦手な人でも食べる上で支障はないと思う。ココイチは2甘で食べる筆者も満足だ。 熟成も進み身はやわらかくなっている。前回レビュー時の懸念はドンピシャで当たっていた。 唐辛子の辛さはゆっくり後に引く。スペック通り味がたいへん濃いため、ご飯や酒があるとスムーズに食べられるだろう。 連日の風邪+インフルで体調を崩し、14日目にしてやっと嗅覚が回復した私が最初に開けたのがこのツナ缶……そして心の底から思ったのは 令和の初日から辛いツナ缶かよ! 病み上がりには重かった。もっと油入り水煮とか野菜スープ漬で自分をいたわることもできたのに、なんでこんなストロングな道を選んだのか。これがわからない。きっとストロングなツナ缶を食べることで英気を養うのだろう。きっと。 次の改元にはどんなツナ缶を開けることになるのだろう。激安ツナ缶じゃなかったらなんでもいい……かな…… 各種評価・スペック ・グレード ★★★★★ 4.6 ・価格 ★★★★☆ 4.5 #432円/個 ・味覚評価 ★★★★☆ 4.0 #ココイチの2辛未満 ・入手性 ★★☆☆☆ 2.0 #公式通販、静岡駅パルシェの直営店など ・原産国 国産 ☆スペック 内容量90g 202.9kcal/缶 タンパク質15.1g 食塩相当量1.5g 原材料 びんながまぐろ、綿実油、食塩、たんぱく加水分解物、野菜エキス、とうがらし、トマトペースト、香辛料抽出物、増粘剤(グァーガム)、(原材料の一部に大豆を含む) JAN:なし 製造固有記号ACZ・ MO7 販売者 モンマルシェ株式会社(静岡県静岡市清水区本町1-7) 製品ページ Tuna canning review No.136 ■「ツナ缶スーパーリンク!!」 ・(No.41)ふつうのラベル 国産赤唐辛子ツナ →スタンダードなラベルの赤唐辛子ツナ。よく差し入れに使う。ごはんとの相性はお墨付き。 ・(No.88)ふつうのラベル 国産にんにくツナ →令和ツナ缶の白いほうはこっち。中身も元製品と同じ。 ・(No.127)ブラックレーベル → 食 う が よ い モンバルリッツ・ロンゲーナ大佐によるおねだんの暴力。レビュー文字数も4000文字オーバーと相成った。5400円のツナ缶が激安ツナ缶の64倍ウマいわけでないことを、消費者と関係者に知らしめる。 ・(No.40)ミヤカン ピリ辛ツナ →OEM元の看板商品にして、本製品の源流となったツナ缶。ピリ辛ツナの唐辛子と油、まぐろを順当に向上させ、コストパフォーマンスが犠牲になった。私的にも普段使いはこっち。
Posted at 2019-05-01 14:34
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Posted at 2019-05-13 14:39
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