(企業案件)蒸煮なし一本勝負のツナ缶・Safe Catch : Ahi Wild Yellowfin Tunaの実食
May
19
こんなツナ缶です
■おねだん
4ドルくらい。だいたい600円/缶くらい?
■魚の種類
キハダマグロ(ライトミート)
■液汁の種類
水煮(海塩使用)
■身のほぐし方
かたまり肉が三つ入っていた
■おすすめの食べ方
九州醤油と合わせて食べると
しょっぱさが映える感じに
解説:サステナブルでワイルドなツナ缶
米Safe Catchのツナ缶。向こうではStarkistやChicken of The Seaと競合しているブランドとされる。
本品はマグロの水銀チェックを行っていることと、蒸煮(マグロの前加工のひとつ)をせずに缶に詰めているのが特徴である。ツナ缶(とくにライトミート→キハダやカツオを使ったもの)は水銀の含有量が少ないことと、妊婦には週に3回程度までの喫食が米EPAによって勧告されていることなどから、Safe Catchはそれを先鋭化して「American Pregnancy Association(アメリカ妊婦協会)の公式ツナ缶」として自社製品を市場に送り出している……というようなことがわかった。
日本における妊婦と水銀含有量の考え方は「ツナ缶は通常の喫食で差し支えない」というものだから、それがさらに厳格化された形である。
日本における知名度はさすがに低いと思う。
カーギルジャパンが輸入卸となってAmazonで販売されている。ギリギリ輸入卸のある海外ツナ缶だ。賞味期限2025.5。
☆缶を開けたところ
年輪状ではないが、大きなかたまりの肉が3つ入っている。通常のソリッド缶とは異なる特徴を持つが、チャンク以上のかたまり肉が入っているのでソリッド缶とみなすことにする。
身の内側は赤褐色でカツオに近い色をしている。これは時間経過で目立たない色になる。
重要なのは味だ。海塩のみで調味されていると言うが、それが非常にしょっぱく、身も液汁も塩気一辺倒になってしまい、マグロの味がぼんやりしている印象が否めない。生臭さはほとんどない。
Amazonのカスタマーレビューでマヨネーズと和える方法が提案されていたが、なるほどと思った。解法のあるしょっぱさなのだ。
醤油は…しょっぱさを足す調味料は…と思ったが、九州醤油ならいけるかもしれない。そう思い九州醤油(佐賀は地元で甘い醤油を作っている)をかけてみたら、見事にマッチして食べやすいツナに変わった。必要なのはマヨの酸味や甘い醤油の甘味なのかもしれない。
なので、得意料理は「サラダ風(九州醤油やマヨネーズを添えて)」、「焼酎のおつまみ」「(しょっぱさが活きる)炊き込みご飯」あたりになると思う。
筆者は特に調理せず完食した。しょっぱい以外は普通のキハダ水煮缶と同じ味なので、完食は苦ではなかった。海外ツナ缶としては味の完成度が高いのでは?と思っている。
実はツナ缶ブログで企業案件は珍しい。すぐ思い出せるのは2017年の三洋食品トンナート風ツナくらいで、収蔵ツナ缶のほとんどは自らのアンテナと予算で調達している。
企業案件として海外ツナ缶のレビューをとお声がけくださったカーギルジャパンの担当者氏に、この場を代えて御礼申し上げたい。
☆各種評価
・グレード ★★★★☆ 4.0
・価格 N/A
・味覚評価 ★★★☆☆ 3.7
・入手性 N/A #海外ツナ缶
・原産国 タイ
☆スペック
内容量 142g
183kcal/缶 食塩相当量1.1g たんぱく質43.4g
(85gあたり:110kcal、脂質1g、ナトリウム260mg、たんぱく質26g)
原材料 きはだまぐろ(太平洋またはインド洋)、食塩
EAN:859480006404 製造固有番号MI N11NC8 FFY5ORAG
輸入者 Safe Catch Inc.(85 Liberty Ship WaySuite 203 Sausalito, CA 94965) 製品ページ(Amazon)
Tuna canning Review No.248
☆参考資料
・EPA-FDA Fish Advice: Technical Information EPA
https://19january2021snapshot.epa.gov/fish-tech/epa-fda-fish-advice-technical-information_.html
・妊婦への魚介類の摂食と水銀に関する注意事項の見直しについて 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/qa/051102-1.html
「ツナ缶スーパーリンク!!」
・(No.191)ドンウォンのスタンダード
→加熱系の料理に適した韓国製のツナ缶。地域によってツナの味は全然違う。
・(No.204)タイユニオンのこめ油漬
→実売価格は大きく変わらないが、こちらの方がサイズは小さめ。
・(No.189)ワイルドプラネット
→かたまり肉のツナ缶。かなり雰囲気が本品と似ている。こっちはビンナガのオリーブ油漬、本品はキハダ水煮という違いこそあるが、雰囲気が似ている。
・(No.114)SALICA: Campos VENTRESCA DE ATÚN CLARO EN ACEITE DE OLIVA
→Wild Planetと同じく、輸入卸のない海外ツナ缶。中身はシーチキンとろの海外リージョン版みたいな感じ。これがスペイン人の好むツナ缶ということだろうか。
Posted at 2024-05-19 02:54
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Posted at 2024-05-24 08:28
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