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現代詩の小箱 北野丘ワールド

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キン ほたり。キン。。

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ながいながい吹雪がやんで
屋根裏部屋で
ほっと女は目が覚めた

なんてまぶし

まっしろい雪
なあ
あったけぇような気がするな
ばさばさっと音がしたかと思うと
鷹がいた
じっと目があったと思ったら
ぶいと飛んでった
また舞い戻ってきて
何をくわえているかと見てみれば
凍ったヤンマを
ことって置いた
(食べれってか)
虫は食べられないと顔をしかめると
たっとまた飛んでった
小半時もした頃だったか
窓の近くで四角い箱を背にしょって
ふらふら飛んでる鷹が見えた
(おや ずんぶ強ぇみてだな)
案の定 鷹はがtっと降り立って
箱をおろした
窓の桟に嘴をすりつけている
(おれに開けれって道理か)
蓋を静かに女は退けた

は これはおめの
エサだのがい

なかには真っ黒い毛の赤んぼがはいっていた
(鷹のことだ赤んぼエサにしても不思議でない)
女は頭がぐらぐらしてきた

おれに
食べれ
    って

鷹はふっと消えていなくなった

浜野廃屋から
ばさっこばさこと音が聞こえた
雪の村には
まだ、なんの足跡もついていない
軒先にはつららら

キン ぽたり。
         キン。。
#黒筒の熊五郎

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