夕暮れまで そうして
二階の硝子窓は ひらかれたまま
青空の瞳は
HBのトンボの羽に 濃く染みて
数式の真上を ついてくる
幻術みたいに さざ波の光と影で 辿る解
浜の右辺の流木に
象嵌の羽はとまり
よみがえりの信仰を胸に
鉛筆は目を閉じ 木の柩に横たわる
いいかげんに髪を
結びも 切りもしないで
夕暮れまで そうして
石を積んだり ハスの実を置いたり
傍らに黒い牛を牽き
群青のなか あなたとみつめあう
ことり
彼は青い瞳のままナイフを置いた
瞬きも しないで
だから
石の上で わたしは
金青の光りを握って血を流した
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