音詩
函館にいたころ
休みの日には
よく元町へ出かけた
金森商店の建物のなかで
円筒形のオルゴールの音を聞いた
ひとりで子守唄のように聞いた
ひとりでいることは
平気だったが
わたしを
あやしてくれるものを
いつも心は必死で
探し求めて
いるようだった
17歳のころ
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