夜の東京の街をジェット・ヘリで散歩する。 そのヘリが、200mphで移動できるブルーサンダーだったら? 上層階にあるスポーツジムでは、金髪の美人が窓に面したランニング・マシンの上を走っている。 「ウィスパー・モード」に切り替えて、翼音を消して近づき「こんにちわぁ!」と、手を振るのはどうだろう。いやいや、くだらないことを考えている場合ではない。 エアロバイクに入力する年齢を、18歳と偽ったものだから大変だ。 目標心拍数は、最初から162に設定されてしまった。 なかなか上昇しない僕の心拍数に痺れを切らしたマシンは、どんどん抵抗値を増やしていく。 いまや、抵抗値は230Wを超えている。 ペダルは何かが取り憑いたように重い。 とてもサドルに座っていられる状況ではない。 ヒルクライムで勝負をかけるロードレーサーのように、立ち上がってペダルを踏みつける。 心拍数が目標に達してしばらくすると、僕の周りの床は汗で水溜りができていた。 相手が機械でも、ウソをつくのはよくない。 ウソは妄想の原因になる。 モヒートまで、あと35分。
Posted at 2007-04-19 02:21
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Posted at 2007-04-19 13:47
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Posted at 2007-04-19 19:01
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Posted at 2007-04-20 04:35
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