スタートから23分。 スタートのどたばた劇はあったものの、艇速が安定してきた。 計画の変進ポイントを通過し、ニヌハ2を北上する潮に乗せる。 この地点は、後からの風位(ランニング)になる。 ランニングでは帆を大きく開く。 揚力を使用しないので、微妙な調整も不要だ。 僕も漕ぎ手に参加する。 遥か先に点のように見えるのは、「海想」と「ざまみ丸」。 彼らは、スタートダッシュで10ノット近い船速を出している計算だ。