この三連休に、
三連休といっても二度ありましたが・・・。
なにか新しいCDが出てないかなと、
特に何も決めずに店にフラッと入った。
最初から特に何も決めてないから、
並んでるCDただ漠然と眺めてる。
そのうちなんかないかなぁ・・・、
とCDの棚を一段づつ舐めるように眺めだす。
だいたい何も決めないで入った場合の行動パターンかもしれない。
とにかく何も決めてないし、
なんとなく眺めただけで出るのはいま一つ気分的にしっくりこない。
無理やり何か買うのもあとで聴かないとそれこそ大変。
この場合やはりじっくり見始めてしまう行動パターンだ。
見始めてとりあえず二段目の隅に来て、
このCDが目に入った。
カラヤンのCDはとにかくたくさんある。
それだけ録音を残したということだろうが、
また、それだけ売れるということかもしれない。
カール・べームとなると探して一枚って感じだ。
あれだけの巨匠でもその後の人気までは誰も保障しないのだ。
フルトヴェングラーのCDは、
それなりにいつも目に入るくらいの枚数はあるようだ。
それに下も最近の若手中堅の指揮者のCDは少ない・・・。
カラヤンに比べたら必死で探して二枚って感じだ。
いまだにカラヤンの看板は大きいということか・・・。
ワルター、クレンペラーだのちょっと古いめの指揮者のCDが目立つ・・・。
ハイドンのオラトリオ「四季」は以前LPレコードで持っていた。
しかし時期がちょうどCDに変わる時で、
一回聞いてレコードマニアの友人に進呈してしまった。
もったいない気がしたがレコードじゃいつまで持っていても仕方ないのだ。
そんなことを考えて手に取って眺めていたが、
買おうかどうしようか迷った。
ショパンコンクールで3位に入ったピアニストのライブ盤があって、
どちらにしようか迷った・・・。
迷ったら両方買えばいいのだが、
両方だと結構な金額になってしまってパッと支払う勇気がない。
買おうと決めてきたわけでもないから持ち合わせが少ないってこともある。
両方買っても聴かないかもしれなってことも引っかかった・・・。
結局カラヤンのハイドンのオラトリオ「四季」を選んだ。
カラヤン唯一の全曲盤というところがショパンコンクールを上回った。
なにしろソロの歌手がいい・・・。
ソプラノのグンドゥラ・ヤノビッツ。
テノールのウェルナー・ホルヴェーグ。
バスのワルター・ベリー。
いずれもその当時の声楽界の一時期でも天下を取った歌手が並んでいる。
やはりカラヤンくらいになると連れてくる歌手も違う・・・。
録音がステレオなのでいま一つかと思ったが、
時代を考えるとそれも仕方ないか・・・。
帰ってきてさっそく聴く・・・。
まず第一印象・・・、
出だしのテンポが速い気がした。
ま、カラヤンであればそれはある程度当然か。
しかし現代のシンフォニーの指揮者の演奏を聴けば、
まあ、どれも速い・・・。
こちらの感覚だと吹っ飛ばしてる感じさえする。
カラヤンは当時から速いと言われていたが、
現代の耳からすると普通のテンポになるのかもしれない。
なんだか結局、聴いているうちにちょうどいいテンポになってくる。
ベルリンフィルもこの当時は最高の時代じゃないかと思う。
管楽器は歌手に負けないくらい歌う。
しかも音色もなんとも魅力的で歌手が負けそうになるくらいだ。
アンサンブルはほんとに奇跡じゃないかと思うくらい完璧で、
聴いてるこちらの脳みそが白くなっていくようだ。
あれだけの人数でそれぞれ違う楽器が、
これほどまでにぴったりとアンサンブルできるものかと思う。
才能あふれる人たちが集まると、
こういうアンサンブルになるということだ。
ハイドンの少しおおらかな雰囲気と、
オラトリオという形式が持つ宗教背景も上手くマッチしていて心地よい。
全体的に軽快さがあり明るい。
聴いていて元気が出てくるようだ。
これがハイドンのいいところだと思う。
ベートーヴェンまで来るとなんだか深刻にならないと終わらない感じだ。
なんとなく年を食ってくると、
ベートーヴェンよりハイドンモーツァルトに傾くのは、
脳みそも縮んで軽くなるせいかもしれない・・・。
ま、そんなことはカラヤンの演奏とはあまり関係がないが・・・。
この演奏ではカラヤン独特のレガート感も最高のレベルじゃないだろうか・・・。
カラヤン去って幾星霜・・・。
いまだにクラシック音楽界がカラヤンで食べてるというのも寂しいが、
こういう演奏を聴いてしまうとなんとなく諦めがつくから怖い。
現代のクラシック音楽界の抱えてる問題を垣間見る気がした。
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Posted at 2011-09-29 08:42
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Posted at 2011-09-30 07:05
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Posted at 2011-10-02 02:45
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Posted at 2011-10-03 09:26
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