BCA土曜学校 ブログ
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BCA土曜学校のコラムVol.43〜南瓜〜
○ジャック・オ・ランタン 顔に変身 ハロウィンです
○暗い夜 顔が浮き立つ ジャック・オ・ランタン
基礎国語の生徒さんが詠んだ5・7・5です。
ハロウィンを迎えるわくわく感が伝わってきました。31日の準備はもう万端でしょうか・・・。
店先に並ぶハロウィン用の大きな南瓜は、この時期のアメリカの風物詩ですね。
「南瓜(かぼちゃ)」は南の瓜と書きます。原産は南北アメリカ大陸で、日本には天文年間にポルトガル人がカンボジアの産物として伝えたと言われています。当時は「かぼちゃ瓜(うり)」と呼ばれその後「瓜」がとれて「かぼちゃ」と呼ばれるようになりました。名前の由来は国名の「カンボジア」です。日本人は「カンボジア」の野菜を「かぼちゃ」と認識したのだそうです。南蛮渡来「南からきた瓜」が南瓜です。
「瓜」のついた言葉に、西の瓜と書いた「西瓜(すいか)」があります。これは、中国に西瓜が伝わった方角に由来し、中国の西側に位置するウイグルから伝わったため、「西からきた瓜」、西瓜と表記されました。中国語で「シーグァ」と発音されていたのが、日本人は「すいか」と認識し発音したのだそうです。
他にも、胡と瓜で夏野菜の「胡瓜(きゅうり)」、甜と瓜でメロンの「甜瓜(てんか)」、蕃木と瓜でパパイヤの「蕃木瓜(はんもくか)」、糸と瓜で「糸瓜(へちま)」、錦と糸瓜でそうめんかぼちゃの「錦糸瓜(きんしうり)」、冬と瓜で「冬瓜(とうがん)」、苦い瓜で「苦瓜(ごーやー)」、隼人と瓜で「隼人瓜(はやとうり)」など、「瓜(うり)」のついた言葉はたくさんあります。
間違えやすい漢字の覚え方として「瓜に爪あり爪に爪なし(うりにつめありつめにつめなし」という言葉があります。「爪(つめ)」は4画、「瓜(うり」は6画ですね。
・「瓜二つ(うりふたつ)」親子・兄弟などの顔かたちがよく似ていること。
・「瓜田に履を入れず(かでんにくつをいれず)」疑念を招くような行為はさけなさい。
・「瓜の蔓に茄子は成らぬ(うりのつるになすびはならぬ)」平凡な親から非凡な子は生 まれない。
などなど、「瓜」は故事成語やことわざ、四字熟語も多い語です。
南の「瓜」、鮮やかなオレンジ色の南瓜が大活躍するハロウィン、大いに楽しんでもらいたいです。
10月27日
10月20日
● BCA土曜学校のコラムVol.42●~ 和 ~
13日の土曜学校では恒例の運動会が開催されました。会場は、幼稚部と小学部の皆さんの楽しそうな笑顔、それを見守る保護者の皆様のあたたかい眼差しにあふれていました。
BCAの運動会はとても和やかな雰囲気です。
プログラムは、ラジオ体操で始まり、二人三脚・パン食い競争・玉入れ・綱引きなどの競技とソーラン節や太鼓の演奏など学年ごとのパフォーマンスという構成で、まさに日本の運動会そのものです。元気のよい歓声が飛び交う中、行事を通して培われるクラスや学年、子ども達と先生、そして親と子の「和」を感じた一日でした。
「和」という文字は、和解・和平・和合和睦・和親・和気・和敬などのように「なごやか・なごむ・やわらげる・仲良くする・相手を認め譲り合う」という意味と、昔中国や朝鮮が日本をさして呼んだいい方から、和歌・和楽・和牛・和式・和室・和食・和風・和服・和紙などのように「日本的な」という意味があります。
漢字の組み立てを見ると、「禾」と「口」が左右に並んでいます。
「禾」は軍門に立てられる標識の木の形で、穀物がたわわに実った姿を表し柔らかさを表現しています。「口」は神への祈り文である祝詞を入れる器を表し、仲が良いこと、争いがないこと、調和がとれてるという意味をもっており、「和」という文字は最高の徳行を示す語とされているのです。
「和」の含まれた四字熟語もたくさんあります。
・和気藹々(わきあいあい) 人々が仲良く和やかな気分が満ちあふれていること。
・平和共存(へいわきょうぞん) 多くの人が協力して穏やかに暮らすこと
・一団和気(いちだんのわき) やすらぎ、和やかな雰囲気、親しみやすい態度。
・和顔愛語(わがんあいご) 和やかな表情と親愛の情がこもった言葉遣い。
日本で行われている運動会、お祭り、お正月、お盆、七五三、七夕などの様々な行事は、古くから各地域で大事にされてきました。それぞれの地域の特色を生かしながら、子供も大人もお年寄りもそれぞれの役割を持って行事に参加いく中でお互い知って仲良くなってきました。人と人がつながる、その積み上げが「和」を紡ぎあげるように思います。
日本で大事にしてきた行事を、BCA土曜学校ならではの新しいスタイルに変えて取り組む運動会。みんなと協力して思い切り楽しむ経験が、きっとこれからの学級の中の「和」づくりにも生かされることと思います。
10月13日
BCA土曜学校のコラムVol.41 〜 紡ぐ〜
「紡ぐ」は、 綿や繭を錘(つむ)にかけて繊維を引き出し、よりをかけて糸にするという意味です。「思いを五・七・五の言葉に紡ぐ」のように言葉をつなげて文章や詩歌などをつくる場合にも用いられ、頭に浮かんだ言葉を一つずつ引き出して美しい文章や詩歌にしていく時に使います。
「紡」は「糸」と「方」の二種類の漢字の組み合わせでできています。
「糸」は繊維をねじり合わせて結束した強度の強いより糸のことです。
「方」は農業で畑を耕す時に使われる農具のすきのことです。すきを使う時は人間が並んで耕すことから「並ぶ」や「傍ら」を意味する言葉として生まれました。
「糸」と「方」を合わせて「より糸を並べる」。とても素敵な言葉だと思います。
細長いものをつなぎ合わせるという意味の「結ぶ」と似ていますが、語源をたどるとその違いが見えてきます。
国語1の皆さんと、「空を見上げて」を読み言葉の持つ力について考えました。
これは、東日本大震災の被害を受けた女川町の中学生が「紡ぎ」出した言葉が、日本はもとより世界の人々を動かしつないでいったという文章です。
読解後、女川の中学生の五・七・五を受けて、自分達が七・七を「紡ぐ」学習を行いました。中学生の辛く悲しい心をしっかりと受けとめて、励ましの気持ちがこもったあたたかい七・七を紡ぐことがができました。
○みあげれば がれきの上に こいのぼり(女川)
光に向かって 登っていこう(アメリカBCA)
未来の光で 照らされて(アメリカBCA)
○夢だけは 壊せなかった 大震災(女川)
希望なくさず また立ち上がる(アメリカ BCA)
希望の心 これからの生活(アメリカ BCA)
○なくなった また一からの スタートだ(女川)
希望の道へ 百までいどむ(アメリカ BCA)
希望なくすな 仲間はいる(アメリカ BCA)
○逢いたくて でも会えなくて 逢いたくて(女川)
同じ空の下 またきっと遭える(アメリカ BCA)
つのる思いは あなたのもとへ(アメリカBCA)
その後の友達の紡いだ七・七を鑑賞し合う学習では、友達の七・七がさらに心に響いて、優しい「ほめほめ鑑賞文」が紡がれました。
言葉で心がつながることを実感できたいい時間でした。
10月6日
9月29日
BCA土曜学校のコラムVol.40~林檎~
写真は、清水校長先生のご自宅の庭でとれた「林檎」ハニークリスプです。
その名の通り甘い香りが漂う、サクサクした食感のとても美味しい林檎でした。
校長先生自らの手で受粉され、虫がつかないように林檎の木に防虫剤を下げ、そして毎朝「大きく育て、大きく育て。」と声をかけて育てられたそうです。愛情をたっぷり受けて育った林檎達は、色つやもよく大きくてとても立派でした。
人も植物も、育てるための大事なポイントは「愛」でしょうか・・。
「愛」と「林檎」といえば、
「ひとつひとつの林檎は、それなりの愛を知りて結実す」というフランスのことわざがあります。一人ひとりがそれぞれに愛を知って赤く染まり実を結ぶ・・。頬をそめる林檎と人をかけた素敵な言葉だと思います。
他にも「林檎」が入った海外のことわざがあります。
○一日に一個のりんごは医者を遠ざける(林檎を食べると健康になり医者がいらなくなる)
○りんごは木から遠くへは落ちず(親より飛びぬけて出来のよい子供はいない)
○赤いりんごは虫食い林檎(見た目は美しい女性でも心が腐っていることがある)
○丸いものすべてがりんごというわけではない(食えないもの、食えない奴もいる)
などなど、なるほどと頷けることわざばかりです。
「林檎」の原産はアジア西部からヨーロッパの東南部あたり。日本には奈良朝時代に中国経由で「林檎」という名前と一緒に渡来したそうです。当初「りんご」ではなく「りんきん」「りんこん」と読まれていました。
表記は、初めは甘い果物に「禽(鳥)」が集まってくることを表す「来禽」でしたが、木に成ることから「禽」が「檎」に変わり、鳥が「林」に集まるので「来」が「林」に変わり「林檎」という表記ができたということです。(文林改という人が植えて育てたからという説もあります。)
どの国でも品種改良が行われ、今では多くの種類の林檎が食べられるようになっています。アメリカのお店にも、HoneycrispをはじめGALA、FUJI、Envy、Opal、Granny Smith、Pink Lady等々、たくさんの林檎が並んでいます。
今が旬のくだもの 栄養豊富な「林檎」は、今日もBCAの子ども達の秋のランチボックスに入っています。
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