復刻版 音色のこと その5
Nov
4
リードにふれる唇の面積を変えて音色を変える実験です。
これは、音色を変える方法には効果絶大です。
試してみてください。
これは2004年9月24日のブログを見直したものです。
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前回は、マウスピースをくわえる深さを変えて音色を変えるというお話でした。
今日は、また違った方法で音色を変える方法をお話しします。
では、いきましょうか
● C#とDの音色を近づける実験 その4 音色を変える方法 その2
1.音色を変える1つの方法として、リードに触れる下唇の面積を変える方法です。
これは、とても音色を変化させるために大切なことです。
昨日のお話は、マウスピースをくわえる深さですから、ある程度決まったらあまり融通がきかないものです。
以前ダブルリップの人が、マウスピースを出したり引いたりして吹いているのを見たことがありますが、シングルリップやファットリップでは、あの芸当はできないです。
C#の音に限らず、どの音域でも使えますので体で覚えてください。 そうするとこのような音が出したいと思ったときに、自然に出せるようになります。
では、いきましょう
(1) 低音を出したときに、少しだけリードに当たる下唇の面積を広げてみてください。
具体的なやり方は、下唇はそのままにして、下あごを少しだけ引くんです。
下の歯を引くといった方が分かりやすいかな?
そうすると下唇のリードに触れる面積が増えます。
面積が増えるとリードを少し浅くくわえたことと同じになるのと、下唇のクッションでリードの振動が押さえられます。
それで、音色が柔らかくなるんですね。
あまりやるとサブトーンになってしまいますので、ビーという倍音が少し消えるくらいでいいです。
低音のC#でやってみて、その口で、指を離して中音を吹いてみてください。 以前よりも音色が柔らかくなると思います。
でも、この下あごを引くやり方は、引けば引くほど、サブトーンになればなるほど、お腹の圧力が必要になってきますので、しっかりとお腹で支えてあげてください。
他の音域の音でも同じです。
(2) 他の音でもやってみましょう
こんどは、中音のC#を吹いて、同じように下あごを引いてみてください。
音色が変わるのが分かると思います。
ついでに、引くだけじゃなくて、ゆっくりと出したり引いたりしてみましょう。
音色が変わると思いますが、このようにして音色を変えるんですね。
低音の方が分かりやすいと思いますので、いろいろと試してみてください。
これは1つの方法で、他のやり方としては、マウスピースに対する息を入れる角度を変えたり、口の中の面積を変えたり、圧力を変えたり、喉をわざと狭めたり、マウスピースをくわえる力をめいっぱい緩めたり、横から締めたりとたくさんの方法がありますし、それらを複合的にやることもあります。
演奏する曲想に合わせたり、フレーズによってニュアンスを変えたりするのに、音のイメージを作ると何となくその音に近づいていくものです。 でも、いろいろ試して覚えないといけないですが・・・
今回は、音色を良くする方法 #5 実験その4として、とても大切なリードに対する下唇の面積を変える方法 のお話でした。