ニュー・カメラ＆オールドレンズ・レビュー(12)

　　　　　　　　　　　　　　　
オールドレンズを使う場合はExifにレンズ情報（型番や焦点距離など）や撮影時の絞り値の記録が残りません。
これはオールドレンズには電気的にそういう仕組みがないのですから無理からぬ話しです。
しかし、沢山の写真を管理する上でExif情報は大変重要です。デジカメとそれに対応したレンズなら基本的に必要な撮影情報は自動的にExif情報として画像ファイルに記録されているのですから過去の写真でも撮影条件は容易に分かります。

オールドレンズを意識したRICOH GXR MOUNT A12は最大15個のレンズ情報を登録でき使うレンズに登録情報を選択しておけば絞り値以外は最近のデジカメのようにレンズ名はExif情報として残りどのレンズを使った写真か後々でも分かり便利でしたが最近出番の多いフルサイズ機のα７IIにはレンズ情報を登録できる機能が無くどのレンズで撮ったのか管理できなくなっています。

一番良いのはSONYがRICOH GXR MOUNT A12のように何個かのレンズ情報登録機能があってそれを撮影した時画像ファイルへExif情報として記録してくれる機能を付けてくれればよいのですが古いレンズやましてや他メーカー製のレンズを使用した時のことなど考えてくれそうにありません。
ファームウェアーの対応で可能なことだと思うんですけどね。

そこでネットで色々良い方法がないものかと検索しましたが同じ思いの方は結構居られ工夫されている例も幾つか紹介がありました。

撮影時にカメラがExifに残す機能がないのならＰＣに画像ファイルを取り込んでから忘れないうちにレンズ情報をソフトを使って書き込んでおくという方法です。

私の場合一度の撮影でレンズを頻繁に交換することはないのでその日の内なら脳内メモリーにおおよその使用レンズ情報は残っているのでそれをソフトで書き込んでおくことが今のところの最善策と思うので今後はそれを実践することとしました。

Ｅｘｉｆ情報を参照、変更（追記など）するソフトの定番はフリーの「ExifTool」です。多くの方が使われているようです。実は、以前からこのソフトは時々使っていたのですが他の目的でした。
この「ExifTool」というソフト自身はDOS時代のコマンド型アプリでWindowsならDOSコマンド画面で長ったらしいテキストを入力しなければならない使い勝手のよくないアプリなんです。機能は強力なんですけど。

ところが、世の中捨てたものじゃありません。コマンドアプリをGUIインターフェースで使えるように「ExifToolGUI」というラッピングソフトがこれまたフリーで提供されているのです。
ただ、残念なことに「ExifToolGUI」の作者は現在このソフトのサポートはもう止めており「ExifTool」の最新版には既に「ExifToolGUI」は対応していないと「ExifTool」の作者は言っていますが私が使いたい機能の部分では問題はないので「ExifToolGUI」を通して「ExifTool」を使うことにしました。

これで、オールドレンズで撮った写真もどんどん残していけます。
　　　　　　　　　　　　
ところが、普段現像後の画像ファイル（TIFFやJPEG形式）は使い慣れたCANON製ソフト「Digital Photo Professional」を使っているのですが他社製カメラの画像ファイルのExif情報は完全に表示しません。
Exif情報は各メーカー間で完全な互換が無いのが現状のようです。SONY製カメラのExif情報は他メーカーであるCANONの「Digital Photo Professional」では完全に読み出せませんが、逆にCANON製カメラのExif情報の一部はSONY製ソフト「PlayMemories Home」では読み出しが出来ないのが現状です。

これでは統一規格の意味合いがありませんね。各社独自の拡張仕様があるようです。

いずれにせよ元画像ファイル（rawファイル）のExif情報にオールドレンズ情報を追加書き込みすることで必要最低限の情報が残せるようになったので良しとしておきます。

参考サイト：
ExifToolGUI for Windows v5.xx
http://u88.n24.queensu.ca/~bogdan/

ExifTool by Phil Harvey
http://www.sno.phy.queensu.ca/~phil/exiftool/
　　　　　　　　　　　　

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