夕べ荊原(ばらはら)は淋しいかと
狐にたずねる
もみじの簪まだあるか
恋しければという道は
コンと鳴けば
無明の甘さ
切って落とされる
村はずれは南無妙
南無狐狐
狐狐媽媽
南無媽媽 南無妙
媽媽狐狐 南無妙 南無媽媽
南無南無媽媽 南無妙
媽媽南無 南無妙
荊原を過ぎれば
石ノ上
看板の剥がれたペンキノ下
一本の奥歯が燃える
なかにあかく燠火がもえて
ふりむく狐の
しろい柔毛の尻は
ぽっと放たれる燐は
跳びあがるもののうえに
ひろがる夕焼けの途方で
遊弋をはじめる
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