■GTとは英語ならグランドツーリング、イタリア語ならグランツーリスモの頭文字 ■余裕のあるパワー、高い静粛性や乗り心地の良さ、疲労の少なさといった快適性備える つまり、長距離を快適に移動することができるクルマ。 ガキの頃はスポーティーなクルマに憧れていた。 父親のセダンの足回りを固め、できるだけスポーティーなグレードに近づけようと改造した。 市販のスポーツカーを手に入れる事ができるようになってからも、それは続いた。 スポーツカーでサーキットを走るようになった。 レーシングカーでレースに出場するようになった。 ある時、S耐レーシングカーを手に入れナンバーを取得したが、とても公道を走れる代物ではなかった。 憧れは幻想だった。 公道は公道に見合ったクルマがあり、サーキットにはサーキットで速いクルマがある。 そして、ある一定以上のクルマは、改造して良くなることがない、あるいは苦労に見合う成果が出ない事もわかった。 最初からメーカーが研究し尽くしているからだ。 真のGTとは何か? ガキの頃なら語ったかもしれないが、その曖昧な定義を議論したところで、経験していないことを想像で語る相手に何を語っても無駄だ。 昨今お気に入りのGTは、Ferrari GTC4 Lusso Tだ。 エンジン音は12気筒を選択した方が良いに決まっているのだが、僕はあえてV8ツインターボのTを選択した。 実際に働くクルマとしては、こちらの方がメリットが大きいからだ。 飾っておくつもりはなく、実際に木材を運び人を運び、長距離を走っている。 実際に走って感じたことだが、こいつは真のGTだ。 どのような速度域からも、非現実的な加速をする事ができ、長いホイールベースをものともせず、ノーズをインに切り込ますことができ、コーナリング中のバンプを巧みに吸収し、さらには恐ろしいほどの急減速を可能としている。 上質なイタリア家具に囲まれた空間は、素晴らしく快適で、一切の不満はない。 静かでありながらもスポーティーなV8サウンドと、ディバータバルブがひらく瞬間のサウンドがたまらない。 何かを改造しようとも思わない。 これでいい。 これがいい。
Posted at 2022-09-05 15:58
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Posted at 2022-09-05 17:17
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