僕はマクラーレンに興味はなかった。
どのモデルも同じように見えるし、顔つきが虫か爬虫類のようで好きになれなかった。
その考えが変化したのは、2021年10月の岡山国際サーキットでの有料試乗会への参加経験だった。
友人たちにフェラーリやランボに乗せてもらったことは何度もあるのだが、この日、自らの運転で720Sの性能を試して感じたこと。それは、「チャラくない!」という衝撃だった。
翻訳すると、お金持ちが自分の優位性を誇示するための豪華さやハッタリとは無縁で、純粋に性能を極めたスポーツカーだと感じたわけだ。
あれから、2年半が経過し全ての状況が整い、僕はマクラーレンで通勤する事を選んだ。
数ある車種の中でも、試乗して気に入った720Sの中古車は、まだ値段がこなれていない事で却下。
570Sをベースにした、メーカー純正改造車である600LTを選択することにした。
600LTには、数々の改造車を仕上げてきた僕がまだ到達してい構造が含まれる。
若かりし頃に乗ったSA22C 雨宮RX-7はチルトフロントと言う大改造を行ったわけだが、僕が到達できなかったことはロングテールへの改造だ。
600LTのLTはロングテール。
まさに、僕がやりえなかった改造をメーカー純正でやってくれているわけだ。
そして、極めつけはマクラーレン唯一のトップエグゾースト(上方排気)だ。
深夜の走行では、ルームミラーにド派手な炎が立ち上がるの映る事だろうだろう。
その特別感に、僕は強烈に惹かれた。
さて、またもや不便生活の始まりだ。