見染めたレースマシンは、思った以上に最高の出来上がりだ。 前オーナーが完璧な整備状態を保ち、レースも人生も楽しまれていたことが瞬時に伝わってくる。 サーキットを激走した武勇伝は、ブレンボ4POTキャリパーやタコメーターの傷が物語る。 ハーレーとしては最速クラス。 それを積み込んだハイエースも、激走モードだ。 そして、神戸モトブルーズに到着。 運び屋の仕事が終わったら、早速デザインに着手だ。
こちらが前オーナー。 (有)今井建設工業の今井社長だ。 人生を楽しまれているオーラが伝わってくる。 話しているだけで、こちらまで楽しくなってしまう方だ。 ジェットの選択、エンジン停止の手順などから、このマシンがどれほど大切にされてきたかも感じられる。 面白いことになりそうだ。
四国松山でブツを確認。ハーレーもおっさん用のゴミ収集車のようなバイクから、SLEDのようなスタイリング・スペシャル、そして、このようなレースマシンと、方向性も多彩だ。タイヤのサイドだけが異様に溶けていることで、このマシンの素性が見える。さて、今日も最低350kmを走破する!タフな1日が始まるのだ。
今日の相棒は、ハイエースのロングだ。荷室3メートル超が必要だからだ。ハンドルが右だろうと左だろうと、マニュアルミッションであろうとオートマチックであろうと、スポーツカーであろうとトラックであろうと、運び屋の仕事は安全に荷物を届ける事だ。いつもの半分のスピードで、片道350km! 最新データーのレーダー探知機と、ステルス型レーダーに対応したパトリオットを装着した。 All systems go!走るぜ!
伊是名島は観光化されてなくて、のんびりとした良い島だ。 しかも、この看板。 安心して草むらも歩けるというものだ。 ヾ(・∀・;)オイオイ これはぁんだよ? KUMAさんの会社にいっぱいあるやつ? ルーターじゃなくて・・・。
早朝の海を隊列を作って進む。 一見すると、ゆっくりと目的地を目指す巡礼者のようにも見える。 だが、長距離を進むカヤッキングの場合、スケジュールを守らないととんでもない結果になることがある。 複雑な海域の潮の流れは、パズルのように変わる。 潮に乗るためには、電車やバスの乗り換えのように、正確な時間に正確なポイントに到着する必要がある。 また、夏の沖縄の強烈な日差しの影響で、午後の時間帯の激しい運動は、危険が伴う。 つまり、安全に目的地に到達すためには、午前中に全ての運動を完了できる計画も必要となる。 大自然の中、時間を忘れて旅をしていると思うかもしれないが、実はサラリーマン以上に時間厳守の旅なのだ。 ここの電車は乗り遅れると、次の電車はなかなかやって来ない。
今回のツアーでは、ダブル艇(K2)のバウにカメラマン(亀田正人氏)が乗船した。 主にアウトドアスポーツを撮影している彼だが、自らもかなりの漕ぎ系アスリートだ。 僕らの艇の出発は、隊列の出発シーンを撮影してから隊列を追いかける形で始まる。 最後尾から、最前列をはるか遠くまで追い越し隊列の正面からの撮影。そしてまた最後尾へと、亀田氏も僕も大忙しだ。 彼はものすごくパワフルだから、普通の人ならばててしまうスピードでも楽々漕ぎ切る事が出来る。 ・・・と言っても、彼の撮影中は僕が2人分を漕ぐ事になる。 「ちょっと左、止まってください」とか、「忠さんに並走してください」とか、なかなか注文も多い。 スピードを要求されるのは「屁」でもないが、彼に驚かされるのは、持ち前のバランス能力でカヤックの上に立ち上がって撮影してしまう事だ。 もしコケたら撮影機材は、当然ながらおシャカ。彼の家族は路頭に迷う事になる。 亀田正人氏のそんな命懸け(?)の写真は、そのうちホーボー氏の記事で登場することになるだろう。 きれいな写真満載だぞ!
海の上を漕ぎながら考えた。 中古のレースマシンがある。 現在のオーナーが手をかけた素晴らしいマシンだ。 だが僕風でもない。 新車のFORTY-EIGHTという発想がある。 だが、当家では吊るしの車に乗ることは許されない。 さてさて、レースマシンのリヤサスを落として、4°ほど左に倒して、FORTY-EIGHTに重ねると。。。 やった! チューンUPしたストリート・マシーンの出来上がりだ。 こいつは、かなりのご機嫌マシンなのではないか? 【レーシング・ハーレー】
風は北東から北に回った。外洋のうねりが入り込む。さらに夜になり東へ、また南へと目まぐるしく変化し、海上は大しけ。とてもカヤック所の騒ぎではない。明日は3メートルの波だという。魔境のトライアングルに迷い込んだ僕らが、夏の大三角形を描くことはできなかった。しかし、大自然の中で遊んでいるのだから、勝てない相手が存在することは忘れない。今夜は荒れ狂う風と波の音をテントの中で聞きながら、来年のチャレンジの夢を見る事にしよう。