早朝の突然な雨。テントはフライシートを装着しているが、それを突き抜けるような激しい雨だ。風向きも変化し始めている。海況も怪しげだ。今日、伊是名島から伊江島を目指す事により、魔境のトライアングル=夏の大三角形が完成する。忠さんからも、停滞指示が出た。さあ、どうなるのか?
50分濃いで10分休憩。それを繰り返す。僕は肩の状態が不安だった。5000回の腕立て伏せに似た動きをやり遂げる自信が無かった。しかし、ここにはアウトドアライターもいる。奴等はいつも元気でかっこいい。アウトドアガイドはどうだ?いつも冷静に行動している。考えてみれば、彼らも体調が悪い事もあるだろう。だけど、自分の立ち位置や役割を理解していから元気に振る舞っているのだ。僕もアスリート。不良のアウトドア主宰、ZAKI社長を演じる事にした。考え方が変わると、力が湧いてきた。〜アウトドアからビジネスの前線へのメッセージ〜
メッシュテントの中は、波の心地よいリズムと音色に満たされ、睡眠は充分だ。暗い中での出航準備。朝食も昼食もカヤックの上だ。なにせ、沖縄の太陽のバワーは強烈だ。出来るだけ早く出航して、少しでもダメージを抑えたい。バンテリンを塗り続けた両肩には、今から少なくとも5000ストロークの仕事をしてもらわなくてはならない計算だ。ひとたび海に出れば、行くも戻るも自分の力だけが全てだ。甘えは許されない。
トライアングルの1つの頂点、辺戸名に到着。先週傷めた左肩甲骨をかばっていたら、右肩から悲鳴がきこえるようになってしまった。明日は早朝6時出航で、伊是名を目指す。このあたりのトライアングルは、四角形ではないのかと、ちょっぴりいやな予感がしてきた。
日の出とともに、陸地という陸地から上昇気流が舞い上がり、至るところに積乱雲が発生している。ありったけの太陽のパワーが、僕らの肌を刺す。魔境のトライアングルに、13名が迷い込んだ。運を天に任せよう。出発地、運天港。
今夜の深夜便で、いよいよ魔境のトライアングルへ出発だ。 沖縄カヤックセンターが、久しぶりに企画した本気のツアー。 エクスペディションと言っても過言ではない。 自称「カヤッカー」ではあるものの、リーマンショック以来、沖縄での活動は2年ぶり。 本格的なカヤック旅となると数年は漕いでいない。 不安がないと言えばウソになるが、すでに準備は整った。 1日20マイル! 日の出とともに出発し、夜は無人の浜でキャンプ。 猛烈な暑さの中で漕ぎ続ける体力は、道すがら身につけるしかない。 この過酷な旅には、ホーボージュンも参加してくれるらしい。 久々に仲間たちと旅ができることにも、少々興奮している。 現地まではRIMOWAで移動し、ダイビングバッグに詰め替えるのが、僕の旅のスタイルだ。 おっと、海図を入れ忘れたぞ。
久々にSLED13のエンジンに火を入れる。 どこへ向かうかは悩んだが、天気が持ちそうだったので、神戸方面へ向かう高速料金所を通過する。 車検対応のマフラーが装着されているため、S&S100(1600CC)エンジンの吹け上がりは、どうも気に入らない。 ジーンズとTシャツ一枚の僕の体は、強烈な風にさらされるが、構わず一般車両の間をすり抜けていく。 高速を走る異質な物体に、ファミリーカーの窓越しからは、驚愕とそして「関わりたくない」という冷たい視線を感じる。 気分は「極めて男」「アウトロー」。 その中心にいる感覚だ。 名谷まで走り、そこで高速を降りる。 そこから向かったのは、久々に行く「モトブルーズ」だ。 そこでの会話・・・ zaki「どうも排気共鳴するような音が聞こえないんだよな」 吉田氏「これ売って、その金で別なの組みますか?」 ・・・というわけで、帰りは電車。 (;´゚д゚`)エエーと思っている諸氏。 過去には大事な物なんか何もない。 出会い、変化、想像力。 魅力的なものはすべて、未来にだけ存在する。 個人取引もOKです。連絡してね!