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posted 2012-05-06 03:05
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
自らが弁護士であり、またミシシッピー州の下院議員を務めたことのある著者の法廷小説は、処女作『評決のとき』(1989年)以来、好んで読んでいます。 日本の裁判制度とは違い「陪審員制度」の米国ですが、評決に至るまでの面白さは、著者ならずとも楽しめる作品はたくさんあります。 『謀略法廷』は、化学工場が垂れ...
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有川 浩は、奥さんと息子が好きな作家らしく買い込んできた本の中にあった一冊。病床のなかで暇なので昨晩から読み始めたら、これが最高! おかしくて、何度か大笑い・・・ そして、引退したらこんなジジイに竹馬の友と田舎でなって、近所の子供引っ括めて元気な街にしてみるかあ・・・などと想像の輪が広がりました。 ...
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posted 2012-05-03 04:27
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ファルコン
列車や観光地を舞台とするトラベルミステリーが多く、<十津川警部>シリーズも人気があり、テレビドラマなどにたびたび登場しています。 肩を張るような小説ではなく、気楽に電車の中で読むのに適しているのか、「キオスク」の売店では必ず著者の文庫本が何冊か置かれています。 発行される形態も、新書版か文庫本がほと...
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posted 2012-04-30 04:27
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ファルコン
どんな依頼も引き受ける「何でも屋」を舞台に、それぞれの注文(ミッション)をこなしてゆく物語が、5話ばかり収められています。 著者には失礼な話なのですが、読みながら第135回(2006年)直木三十五賞を受賞された、<三浦しをん>さんの『まほろ駅前多田便利軒』を思い出してしまいました。 こちらも、駅前で...
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posted 2012-04-29 03:47
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ファルコン
前作 『娼年(しょうねん)』 の続編としての作品ですが、本書だけ読みましても前回からの流れは理解できます。 二十歳の夏に「クラブ・パッション」のオーナー<御堂静香>に声をかけられ、「娼夫」の道に足を踏み入れた<リュウ>ですが、警察の手入れを受けオーナーは逮捕されてクラブは解散となります。 警察の手入...
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posted 2012-04-26 04:19
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ファルコン
有名広告店代理店に勤め、バブルで使い放題の接待費で毎日宴会、有名ブランドの服やバッグで身を飾っていた<ササカワキョウコ>(45歳)は、世間体を気にする価値観の母親と二人で、息詰まる生活を送っていました。 母親が70歳を超え、兄夫婦が母親と同居するのを機会に、会社も辞め仕事もせずに、月10万円だけで生...
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posted 2012-04-22 04:19
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
以前に、元NHK社会部記者でありながら、29歳で山口大学の医学部に入学して医者になった野田一成さんの 『医者の言い分』 を紹介したことがあります。 今回の本も、パチプロ、数社の会社勤務を経て、父親を「ホテルニュージャパン」の火災で亡くし、一年間の引きこもりの末に30歳で医学部を目指し、37歳で京都大...
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posted 2012-04-19 04:27
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ファルコン
文庫本にして、284ページですが、読みきるのに時間がかかりました。 おもに就寝前が読書時間ですが、もう少し読もうという意欲がわく内容の小説ではありませんでした。非常に重たい教育の問題として書かれています。 ニュータウンに新設された「房総学院大学付属城北中学校」の教諭・矢部が何者かに襲われ、車道に転が...
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posted 2012-04-14 04:44
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
これは小説ではなく、「戯曲」です。 精神科医になっていた高校時代の仲間が殺人事件で亡くなり、当時の映画研究会の同窓生男女5人が、葬式の帰りに集まります。 いまは映画監督として活躍している<タカハシ>の依頼で、エキストラの出演依頼で集まったメンバーでもあります。 久しぶりに集まった仲間ですが、誰かが席...
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posted 2012-04-13 04:27
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ファルコン
表題作の『マザコン』を含む、8編からなる短篇集です。 大人になった娘たちや息子たちから見た、母親へのさまざまな感情が交差する心の動きを描き、切ないまでの親子関係をさらけ出してくれています。 同性であるが故の母と娘の人間関係は、身体的な同一化が深く関わってていることを感じ取りました。この「母ー娘」の関...