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posted 2012-02-24 03:19
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
主人公の芹沢晃は、若い頃はバックパッカーで世界中を旅していましたが、今は遊園地でカエルの着ぐるみを着てバイト5年目の30歳です。 日々、小さな子供相手に明け暮れているなか、突然彼を父親だという少年が飛び込んできます。 芹沢がアメリカ滞在中に、関係を持った女性が母親として話しは進んでいきます。少年は母...
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posted 2012-02-22 03:27
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
在宅医療を推し進めている 平野国美さんの『看取りの医者』 を紹介しましたが、今回は東京・山谷のドヤ街の一角で行き場のない人々が寄り添う「きぼうのいえ」が舞台の、ノンフィクションです。 元蒸気機関車の運転手、元731部隊員、元板前、元ヤクザ等、それぞれの人生を歩んできた人たちの人生の聞き取りを通して、...
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posted 2012-02-19 03:12
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
終末期医療の訪問医として、2002年につくば市で開業された著者の感動の実話が、9編収められています。 1950(昭和25)年当時は、8割の方が自宅での在宅死でしたが、1976(昭和51)年を境に病院での院内死が逆転、今では家族に看取られての在宅死は1割になっています。 <在宅医療を成功に運ぶためには...
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posted 2012-02-17 03:27
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
古今東西の「ヌード画」を通して、その当時の美術界の流れ、書かれた時代の社会背景等を巧みに書き込みながら、名画と言われる作品の解説書です。 <ヌードは、単なる裸体のデッサンでもなければ、性的なエモーションを呼び起すための手段でもない。自分自身の理想や欲求やあこがれを写し出す鏡なのである>の著者の言葉通...
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posted 2012-02-15 07:10
カイの家
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hiro
久しぶりに、本来の専門分野に関係する本を読んだ。春秋社から出版されている中村明一さんの「倍音」である。中村さんは尺八の演奏者だが、横浜国大の工学部を卒業しているので、音響工学的な内容もたくさん出てくる。尺八独特の音色を作っている非整数次倍音から始まって、日本人の音に対する感覚やコミュニケーション論...
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posted 2012-02-15 03:19
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
とある郊外の団地を舞台に繰り広げられる、7作の連作短篇集です。 ひとつひとつの短篇の登場人物がそれぞれに関連しあい、現代にうごめく市井の生活を、見事に切り開いています。 推理小説を読むように、肩肘張って筋立てを読み解くような姿勢ではなく、「そうなんだ」という軽い気持ちで読み流さないと、作者の意図は分...
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posted 2012-02-12 02:07
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
小説の内容は、読み出せばすぐに分かりますが、1997年3月渋谷区円山町のアパートで起きました、「東電OL殺人事件」をモチーフにした推理小説です。 日本の一流企業に勤めるエリート女性社員が、OLと売春婦との二面性を使い分けていたことに、当時のマスコミは飛びついて面白おかしく取材合戦を繰り広げていました...
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posted 2012-02-09 03:27
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
2003年の直木賞を、『4 TEEN』で受賞されていますので、作家の名前だけは知っておりましたが、作品を読むのは初めてでした。 新潮文庫に入っている<今月の新刊>のお知らせで、イチオシということでしたので、恋愛小説ですが読んでみました。 45歳で広告会社の社長が主人公です。奥さん以外にも、4年続いて...
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posted 2012-02-07 03:12
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
<姫川玲子>シリーズ や <ジウ>シリーズ などの警察小説で人気が高い著者ですが、今回は歓楽街歌舞伎町を舞台に繰り広げられるノワール小説です。 歌舞伎町の商店街の会長が死体で発見され、原因は急性心不全。 事件性はないように見えたところから、歌舞伎町の裏社会が絡んで話しは進みます。 表題の「歌舞伎町セ...
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posted 2012-02-05 02:05
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
警察関係の犯罪小説が好きで、著者の作品としては、北海道警を舞台にした 『笑う警官』 ・ 『警官の紋章』 ・ 『制服捜査』 等を読んできています。 今回の『カウントダウン』は全く別の分野で、北海道夕張市に隣接する幌岡市を舞台に、財政破錠をきたしてきたワンマン市長の6期目の選挙を阻止すべく、市議1期生の...