今年の読書(21)『不恰好な朝の馬』井上荒野(講談社文庫)
Feb
15
ひとつひとつの短篇の登場人物がそれぞれに関連しあい、現代にうごめく市井の生活を、見事に切り開いています。
推理小説を読むように、肩肘張って筋立てを読み解くような姿勢ではなく、「そうなんだ」という軽い気持ちで読み流さないと、作者の意図は分かりにくいかもしれません。
(1) 夫の浮気癖に、離婚を決心すす妻
(2) 教え子の中学生女子と関係を持ち続ける絵画教師
(3) 結婚の約束を反故にされた喫茶店の女店主と、その相手の両親との交友
(4) (1)の浮気男が、若い女をつれて先妻の娘の結婚式に出向く旅行
(5) (2)の絵画教師と離婚した妻のその後
(6) (3)の女店主と関係を持つやくざな男
(7) (3)の結婚を反故にした男と結婚をした妻が、その後の女店主との関わり
てな具合で、ストーリーが進んでいきます。
軽いタッチで書かれた文章表現の中に、人間の喜怒哀楽・本性を垣間見せてくれる一冊だと思います。
Posted at 2012-02-15 04:17
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Posted at 2012-02-15 15:57
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Posted at 2012-02-15 09:10
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Posted at 2012-02-16 00:27
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