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神戸:ファルコンの散歩メモ

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今年の読書(21)『不恰好な朝の馬』井上荒野(講談社文庫)

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今年の読書(21)『不恰好な朝...
とある郊外の団地を舞台に繰り広げられる、7作の連作短篇集です。
ひとつひとつの短篇の登場人物がそれぞれに関連しあい、現代にうごめく市井の生活を、見事に切り開いています。

推理小説を読むように、肩肘張って筋立てを読み解くような姿勢ではなく、「そうなんだ」という軽い気持ちで読み流さないと、作者の意図は分かりにくいかもしれません。

  (1) 夫の浮気癖に、離婚を決心すす妻
  (2) 教え子の中学生女子と関係を持ち続ける絵画教師
  (3) 結婚の約束を反故にされた喫茶店の女店主と、その相手の両親との交友
  (4) (1)の浮気男が、若い女をつれて先妻の娘の結婚式に出向く旅行
  (5) (2)の絵画教師と離婚した妻のその後
  (6) (3)の女店主と関係を持つやくざな男
  (7) (3)の結婚を反故にした男と結婚をした妻が、その後の女店主との関わり

てな具合で、ストーリーが進んでいきます。
軽いタッチで書かれた文章表現の中に、人間の喜怒哀楽・本性を垣間見せてくれる一冊だと思います。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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Toshiaki Nomura
Commented by Toshiaki Nomura
Posted at 2012-02-15 04:17

なんだかドロドロの人間模様ですが、
軽いタッチで読ませるのが筆者の腕ってことですね。
ありがちな日常だけに面白そうです。

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ファルコン
Commented by ファルコン
Posted at 2012-02-15 15:57

そうなんですよ。
話しだけではありふれた話しの短編集ですが、考えさせられる要素がいっぱいでした。
読んだ後から分かりましたが、著者は昔よく読んだ故井上光晴氏の長女さんでした。

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エメラルド
Commented by エメラルド
Posted at 2012-02-15 09:10

タイトルがこの混沌とした人間世界を象徴するようなシュールなタイトルですね。

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ファルコン
Commented by ファルコン
Posted at 2012-02-16 00:27

第一話に出てくる場面のことなのですが、良く出来た筋立ての一場面ですよ。
形の良さにとらわれず、みずからの表現方法を揶揄した言葉だと思います。

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