Flying Heritage Collection
Jul
12
展示場にはくまごろうより年上の日本人におなじみのアメリカのCurtis P-40 Tomahawk(シャークのような塗装で有名)やGrumman F6F-5 Hellcat、North American B-25、イギリスのSpitfire、ドイツのMesserschmitt BF-109、ソヴィエトのIlyushinなどと共に日本の三菱ゼロ式戦闘機や中島の隼が展示されていた。これらのいくつかは墜落していたものを回収して修復しており、歴史的な軍用機を保全しようという、よほどの覚悟と資金がないと実現出来ることではない。Paul Allenに敬服する。
今日は展示に加え、Grumman Hellcat、Curtis Tomahawkおよびゼロ戦のデモ飛行が行われた。展示場に隣接したPaine Field飛行場から3機が編隊を組んで離陸し、われわれ見物人の上でローリングなどを行って楽しませてくれた。ゼロ戦は大戦初期はその運動性能によりアメリカに対し有利な戦いを続けていたが、ゼロ戦対策として開発された主翼面積とエンジンの大きい高性能なGrumman Hellcatの投入によって劣勢になっていった。約70年前に敵味方で戦っていた両機が仲良く飛行するのを見るにつけ、平和の有難さを満喫する。生まれて始めて聞いたゼロ戦の複列14気筒OHVエンジン音はタキシング中は調子の悪いオート三輪か小さな汽船のような音だが、離陸すると軽快な排気音となり映画などで聞いていたゼロ戦の音であった。それに対しGrumman Hellcatの排気音はより低音だが重そうな音だった。
なおCollectionの説明によれば、今日共にデモフライとしたCurtis P-40 Tomahawkはそのユニークなシャークのデザインで有名だが、アメリカ軍としての戦績はあまりなく、もっぱらイギリス軍に納入されていたとのことである。これらは更にソヴィエト軍が入手しドイツに対抗したそうだ。