1965年 処女航海
Mar
23
60年代と言えばファンキージャズというロックとジャズのクロスオーバーが流行っている時期です。この処女航海は、コードからの脱却を図るためにモードジャズという手法で演奏されています。今までのスイングからビーバップ、モダンジャズと流れてきて縦のコードの流れから横のスケールの流れに変ってきています。もちろんマイルスが先駆者ですが、このバンドはマイルスバンドのメンバーで構成されています。ジョン・コルトレーンもマイルスの影響は大きかったと思います。私はこのアルバムが大好きですね。
静かなイントロから単調なメロディに入りますが絶妙なトランペットとテナーサックスの2管ハーモニーで、朝靄の中から初航海に出る船が見えてくるようです。ソロもテナーサックスのジョージ・コールマン、フレディ・ハバードのトランペット、ハービー・ハンコックのピアノも素晴らしいです。2曲目のジ・アイ・オブ・ザ・ハリケーンも緊張感のある処女航海に出た船が嵐に遭っているような曲です。昨日紹介したサムシンエルスと同様に、新しいジャズのスタイルを示唆したアルバムとして、名盤だと思います。ジャケットも雰囲気があっていいですね。【処女航海】1.処女航海
2.ジ・アイ・オブ・ザ・ハリケーン
3.リトル・ワン
4.サヴァイヴァル・オブ・ザ・フィッテスト
5.ドルフィン・ダンスフレディ・ハバード(tp)、ジョージ・コールマン(ts)、ハービー・ハンコック(p)、ロン・カーター(b)、トニー・ウィリアムス(ds)
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