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詩は元気です ☆ 齋藤純二

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“ # ” のついたタイトルはツイッター詩(140文字以内)

高等学校を辞めます。大学を辞めます。

thread
年々、税金やら福利厚生費など
給料から引かれる金額は増えてゆく
ベースアップはなく、昇給もほぼないに等しく
暮しはかなりギスギスしてきている
これは個人的に吐露しているわけでなく
大学に入学しても学費が払えず
学生がアルバイトしても追いつかず
家族で頑張っても卒業できない
そのような現実が数字で現れ
子どもをもつ家庭であれば
金銭的にかなり苦しくなっている


日本国憲法 第26条、日本国憲法第3章
『教育を受ける権利および義務教育について規定』

第二十六条
すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。
すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする。


簡単に解釈すれば
高等学校以上の教育を受ける権利がある
それだけで先は何も見えない
そして学費は高額であり
奨学金制度も無返済や無利子のものはほんの一部
ほとんどの利用者は就職後に十年以上の返済が待っていて
一括返金しなければ家庭を持ち子どもができても
奨学金の返済をしている場合もある

高等学校や大学にて
自由に学ぶことはこの国では困難だ
諦めて学業から遠のいたひともいる

そして自分の家庭でも他人事ではなく
あの手この手と我が子のために心身を削り
どうにかしようとする訳で
それが愛なんだと無理やりに納得させながら

給料から引かれる税金等と
生活の質が釣り合っていない違和感は
自分の努力が足りないだけなのか
それともこの国の政治の話なのか

どう納得すればよいのだろう
とにかく、どうにかしなくては……

#詩

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風邪の日曜日

thread
熱が出て喉が痛い
風邪というのは弱気にさせ
何度も同じ夢ばかりみて

なぜか実家で寝ている
ああ、もう起きなくては遅刻だ
身体はぐったりして動きそうにない
でも、行かなくちゃ仕事に
ノート型パソコンが三台あり
通勤時に持っていかなければいけない
それに、自分の家で犬が留守番をしている
そのまま仕事には行けない
そっちを経由して
餌を入れトイレの片付けもしなければ
ああ、もうどうにもならない
いったい今、何時なんだ

時計を見ようとすると目がさめた
けっきょく自分の家で寝ていて
犬も二年前に亡くなっている
それにまだ日曜日のお昼だ

はあ、はあ、はあ
熱が続き頭が縛り付けられているようだ

いったい俺は何に呪われているんだ
社会のネジに成り下がり
ビクビク生きているというのか
それとも自分自身の弱さか

ともかく明日の仕事は休めない
どうにかしなくては……

#詩

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ねえㅤおとうちゃん

thread
ぼくちんのおとうちゃんは
いまㅤつきでやすんでいるんだ
おかあちゃんがいっていた
そしてねㅤそしてね
もっととおくにいって
ほしになるんだって
だからね おとうちゃんは
めちゃㅤすごいんだよ

おとうちゃんにさわったら
つめたかったんだ
そしたらねㅤそしたらね
おじちゃんがぼくに
おとうちゃんはここにいるからって
ぼくちんのむねをたたいたんだ
おじちゃんㅤおとななのにないていた

おとうちゃん
がいこつみたいにほねになったんだ
おとうちゃんㅤいまどこにいるのって
ぼくちんがきくと
みんなㅤなきだしたんだ

ねえㅤ おとうちゃん
たいへんㅤたいへんだよ
おとうちゃんのかえりを
みんながまっているよ

#詩

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壊し壊れそうなモノを

thread
最近、欲しいモノができた
俺にとってのカリスマ

山田かまちや岡 真史ではなく
身近にいるカリスマ
俺に足らないモノはそれなんだ
ひとりでは限界に達している

周りに魅力ある人物はいるが
想像を超えていない
しかも求めているのは
カリスマの詩人なのだから

ひとつ満たされれば
色の違う風船を膨らまして
悉く破裂させてきたけど
もう終わりを告げた

俺流の満足はもう卒業さ
求めているのは壊してくれる
そこにいるけど遠い存在

頭で描く世界は皺を埋める作業
カタチなんて拘らない
俺の時間を止めてくれる
そんなカリスマが欲しい

相手にしてくれなくても
そこに居れば

カリスマの熱度を感じたい
どうか現れますように

外へ出よう
声を出して詩を読もう
探しに行こう一生を掛けて

俺に足りないモノ
壊し壊れそうなカリスマ

#詩

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ムラサキ

thread
ムラサキ

君はムラサキ

なんていうのかな
特殊系な属性
高貴で近寄りがたい
その魅力の色は美しい
やはり生まれってあるんだね
君を見ているとそう思うんだ
だから触ることなんかできやしない

そういう色ってあるんだね
そういう君はムラサキ

#詩

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どっちですか?

thread
ダパッとそっちはグラッチョグー
そりゃパサラパサラのクルクルチョー

レイレレイレレイレレレイ
ロイロロイロロイロロロイ

ヌニョにミイミイのボンピップーのさき
ああぺヴィルぺヴィルのツッツーター

ラプララプララプラララプ
リプリリプリリプリリリプ

クックヨーとてもクックヨー
そうそうクックヨークックヨー
チョチョヨーとてもチョチョヨー

でもねプルプルプルプルッだから
そこを右に曲がってね

#詩

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さあ、店を出よう

thread
働けど働けど
お金と時間というものは
右から左に流れていくもの

アイスコーヒーをSサイズにしようか
Mサイズにしようか
なんて、悩んでいるのだから

ふぅ〜

心の中でため息ひとつしながら
ストローでちびちびと啜っている

久しぶり、平日のお休み
無料で満喫できる図書館へ

だけれども……

おいおい
閉館日ってなんだよ

看板の前で
楽しみをとられた身は
みみっちいばかりに悲しんだ

そんなわけでカウンター席で
280円のアイスコーヒーを飲みながら
客の賑やかな会話に落ち着かない
なんだかな、なんだかな

なるべく有効にお金と時間は費やしたい
無駄をもったいないと感じる強さは
年々増してゆく

若き日には考えもしなかった
臆病な未来へのスパイラル

手元に何もなくても
きっと、この先には
素晴らしいことが待っている
信じられた自分の動向やら空想はどこへ

夢に乗ることがどんどん下手になり
信じるものは救われる、そんな楽観すらも
現実ばかりのコンクリートに奪われて

そんなわけで
パッとしないオヤジは次の場所を探してる
公園にしようか、それとも目的なくぶらぶら歩くか

ああ、なんだかな、なんだかな
図書館が休館というだけで
こんなにも落ち込むとは

歳をとった
少しばかり歳をとった
これからお金と時間はもっと速く流れるはず
ほんとうの楽しみを満喫していかなければ

とりあえず詩を書こう
どこかの公園のベンチに座り
空の下でぶつぶつ呟きながら詩を書こう

うん、そうしよう
それが一番だな

#詩

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キャベツ

thread
君はひと皮むけるたびに
ミドリを薄くして

ユーモアの文字はいつも同じ色だけど
どんどん濃く見える効果を使って
巧みなスタイルがさらりといいね

狙っているよね

いいよ、いいよ、それっ、すごく、いいから
どんどん、行っちゃって

一枚目、二枚目、三昧目……
みんな兄弟みたいに似ているけど
ちょっと味が違っていて
分身に違った落書きを楽しんで

いいな、いいな、キャベツスタイル
どんどん、行っちゃって

喜怒哀楽をさらりさらりと
根性、虚しい、めちゃ嬉しい
なんてダサいことは歌わないから

いいよ、いいよ、それっ、すごく、いいから
キャベツスタイルでどんどん
そのまま、行っちゃって

#詩

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読書解禁

thread
本を読む
頭が痛くなっても
ページをめくる、めくる、めくる

僕は詩を書くことで
自由時間を費やしてきた
自分の世界が楽しくて心地くて

本を読むと自分の世界が
気づかない間に影響されて
あれっ、ってことになると思い
ずいぶんと読まなかった

だけど、改めて自分の詩を読むと
特別にイカした世界を
描いているわけでなく
けっきょく世間色になっている

どこかで感じたような世界

それでいいんだ
そこがほんとうに
落ち着ける場所なのかもしれない

諦めっていうより
受け入れられるようになったのだろう
いい歳してこれが成長か
なんて、思っているのだから
少しでも長生きはするもんだ

それなら読書を解禁

本を読む
図書館の本を右から左へ

長時間、座っての読書は腰にくる
左足の靴を脱ぎ
足をぶらぶらさせる

右足をのばす
テーブル席の前に座っているひとの
足を蹴ってしまう

すみません

あれっ、と思ったら
自分の脱いだ靴を蹴っていた

それでもページをめくる
まだ自分を進化させたい、と
めくる、めくる、めくる

今日も読書はまだまだ続く
続く、続く、続く

#詩

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焦燥の夜

thread
廃墟のように静寂な夜の街
俺たちはいつまで騒ぎ立て
反響する声に酔っているのだろう

残り少ないチューハイ缶
振ってみれば底で波打つ時化た音
期限が切れそうなモラトリアム

フラフラと自由を気取っては
真面目な奴をダサいと笑っていた
でもわかっていたんだ
闘いもせずに俺たちは戯けて
何も手にしていないことは

この街では溜息が
虚しさとして跳ね返ってくる

公園のブランコで鎖を軋ませ
沈黙にキィーキィーと揺れながら
俺たちは今ㅤ焦り始めている

#詩

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