最近、「詩人」という概念が私の中で変わってゆく。詩人なんて、自分から名乗るものではないと頑なに思っていた。しかし、私の頭の中にある答えが反対側へ行ってしまうことがある。「私は詩人だ」ということだ。勿体ぶってもしょうがないじゃないか、人生は一度、詩人を楽しもうじゃないかと。ナルちゃん的な発想かもしれないが、自分の詩を読んでいて自分が詩人じゃなかったたら、誰が詩人なんだ、そんな自信というか、勘違いが芽生えた。この勘違いを大切にして、これからは生きて行こうと。ああ、私は詩人だ。
余分を引きずり 余計を垂らし 雪が斜めを滑る いるもの いらないもの 整理がつかぬまま 何処へ 嫌な自分が膨らんで 僕の想像はあなたの想像 抜けられない 複雑を飲み込んでしまい 消化されず歌っている 耳障りな声は 踏み込まれていない 雪を汚すように僕は今日も歩く