オオフサモ(大房藻) アリノトウグサ科(Haloragaceae)
学名: Myriophyllum brasiliense Cambess.
英名: Parrotfeather
別名: ヌマフサモ、スマフサモ、パロットフェザー
自然分布: 南アフリカ原産
帰化分布: 本州・四国・九州・沖縄(暖地に分布)
湖沼,ため池,河川,水路などの浅水域に群生する抽水植物(多年草)。
雌雄異株、日本では雌株だけが帰化し、径5mm前後の茎を水中に匍匐させ群生する。
葉は5・6輪生、気中葉は前兆1.5-5cm、緑白色。
水中にある葉は繊細で長さ6cm前後。花は、気中葉の葉腋に着き円筒状。結実なし。
侵略的外来種で特定外来生物に指定されており、日本の侵略的外来種ワースト100。
湖沼、河川、池、水路、一部の休耕田等、浅水中に群生生育する。
アクアリウムやウォーターガーデンでの観賞用、
また、国内の河川復元事業やビオトープなどに用いられた経緯がある。
切れ藻などでも簡単に繁茂、各地で大繁殖し、侵略的外来種となった。
神戸市須磨寺にある池で初めて野生化が確認され、スマフサモとも呼ばれている。
全国に分布拡大し、在来種植物の生育を妨げる、水流阻害、水質を悪化等も懸念される。
各地で防除作業が行われているが、中々効果が出ない。
オオフサモの表面は艶あるクチクラ層で保護され、除草剤の効き目は殆ど無いとされる。
はさみで切断したり掘り起こしたりすると、植物体断片が周辺に散布される。
その結果、却ってオオフサモの分布を拡大させてしまう。
現在、外来生物法にて栽培・譲渡・販売・輸出入などが禁止されている。
江戸小紋という染着物、遠目に見ると無地の布地のように見えるほど細かい模様。
江戸の庶民は、これを「粋」としていた。
先日、この藻を見て、一面・緑の絨毯といった趣を感じた。
近づくと繊細な葉は美しく、芽が整然の並んでいることに驚かされる。
特定外来生物とされているが、人の手によって招いた結果だ。
「生物の多様性」を考えさせられた。
邪魔者・物を排除すれば良いのではなく、活かす事を考えたいものだ。
刈り取り、天日干しにして、堆肥にでも出来ないものか??
5月11日誌「横浜・寺家故郷村5/10」