“今年は金蘭・銀蘭がすごかった!!”《襍観・/・点描‘16-34》

金蘭、銀蘭が隣り合わせに咲いて... 金蘭、銀蘭が隣り合わせに咲いている。
散策路から見れるところで此の光景は見てとれる。
30分もここに佇んで色々思いを巡らせていたが、
この花を見る散策者は皆無だった。
それ故、年々増えているのだろうか??



キンラン(金蘭) ラン科(Orchidaceae)
学名:Cephalanthera falcata (Thunb. ex Murray) Blume

山や丘陵地の疎林下、日陰に自生し花は晴天の時に開き曇りや雨の日は閉じてしまう。
茎高は、30-70cm位。かっては日本各地で自生が見られたが、絶滅危惧Ⅱ類 (VU) である。
葉は互生し先が尖る長さ約10㎝の長楕円形、基部は茎を抱く。
茎頂に黄金色の花を数個付ける。萼片は花弁と同色、長さ約1㎝、側花弁もほぼ同長。
唇弁の基部は筒状、内側に黄褐色の隆起線が数本つく。


ギンラン(銀蘭) ラン科(Orchidaceae)
学名:Cephalanthera erecta (Thunb. ex Murray) Blume
黄色花のキンランとの対比で白花であることから名前が付いた。
葉は互生し、2~4個つき、長さ2~8㎝、幅0.7~2.3㎝、基部は茎を抱く。
茎頂の総状花序に白い花を3~10個つけ、花序は葉より高くなる。
茎高は、10-30cm位で無毛。花は直立し、やや開くか又は開かない。
萼片は長さ8~10㎜、幅2.5~3.5(4.5)㎜の楕円状披針形、5脈がある。
花は、ササバギンラン(Cephalanthera longibracteata)とうり二つだが、
名前の違いのように葉の幅が広く、葉が花より上にでることはない。
ササバギンランはギンランより大型で茎高30~50㎝位。
葉は6~8個つき、長さ6~14、幅1.5~3㎝。
花序に花は8~15個つき、花軸は長さ3~5.5㎝。
花序の下部の葉状の苞は長さ約10㎝と大きく、花序以上に高くなる。
萼片は長さ10~13㎜と大きい。

ユウシュンラン(祐舜蘭:var. subaphylla)は、絶滅危惧Ⅱ類に指定されている。
日本固有種。花は上向きに、向き合うように咲く。そして良く開く。
ギンランは横向きになり、ほとんど開かないので、両者は対照的である。
高さ8~20㎝、葉が退化して鱗片状になり、あっても長さ2㎝以下。
下部の苞はやや葉状。萼片は長さ7~9㎜の披針形。
この祐舜蘭は、資料によると1932年に宮部金吾・工藤祐舜両氏によって、
新種 Cephalanthera subaphylla として発表されている。
その後、ギンラン C. erectaの変種 C. erecta var. subaphylla Ohwii
(大井次三郎 1953) 説がでて、現在の大勢はこの学名を採用してる!?!
変種か新種(銀蘭とは別種)か再検証が必要、と生前、我が父親は言っていた。
親の意見は、傾聴に値すると最近思うようになった。
又、新種とする見解の論考も見られる。仔細な研究分析をもとめたいって思う。
僕ごとき素人が、言うことではないのだが・・・???である。

※  ※  ※  ※  ※
今年は、金蘭・銀蘭が驚くほどに林床で見られた。泉の森全体の林縁で。
近いこともあって定点観測的に見てきたが、圧倒されるほどに多い。
4月10日から5月1日の間に3回散策した。
5月1日の昼過ぎに見た光景は、あっちにも・・こっちにも・・・!!
お花畑にはなっていないが、点在していた。
中に祐舜蘭か??と思しきくきもあったのだが、画像を撮れなかった。
祐舜蘭(銀蘭の変種??)は、銀蘭よりも葉っぱが極端に短い。
我が左手の不調で花を抑えられない。凄い風も吹いていた。
又、来春に期待しよう・・日頃の体調管理をよくしよう、と願い帰宅した。
翌日の5月2日に最も信頼のおける仲間・パートナーのご尊父逝去の報に接した。
泉の森を散歩していた時間帯の事、と知らされた。
あの光景は!?!・・・・ご冥福を祈るばかりである。
※  ※  ※  ※  ※


「大和市・泉の森 '16/05/01]




#ブログ #花

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