《 雅羅・/・〝備忘録  24-63〟❖ ’24-336 ❖ 》

ヤッコソウ(奴草)  ヤッコソ... ヤッコソウ(奴草)  ヤッコソウ科 (Mitrastemonaceae) 
《離弁花類で被子植物に属する寄生植物の科。》
学名:Mitrastemon yamamotoi Makino
別名:タイワンヤッコソウ、ヒシガタヤッコソウ
自生分布; 四国(徳島県・高知... 自生分布;
四国(徳島県・高知県),九州(宮崎県・鹿児島県),屋久島,種子島. 
ヤッコソウ(奴草);
被子植物に属する寄生植物。葉緑素を持たない全寄生植物。
森林のシイノキなどの根に寄生、徳島県が自生分布の北限。
種子を作る植物は緑色の葉を持っていて光合成をして
必要な養分を自分で作るのが普通であるが、
ヤッコソウは、10cmにも満たず、全体が白く緑色の葉を持っていない。
自分では養分を作ることができず、別の植物にくっ付いて養分をもらっている。
そうした植物を寄生植物という。
ヤッコソウはその寄生植物のひとつで、シイノキ属の植物の根に寄生する。
秋に 「奴 」に似た白い花を付ける事でこの名がある。
国や県の天然記念物に指定されている。
ヤッコソウには帽子と呼ばれる箇所(雄蕊が筒状になったもの)があり、
帽子の側面には花粉が詰まった葯が帯(葯帯)の様になっている。
花は初めは雄蕊の帽子を被っているが、徐々に被り部分が落ち雌蕊が顔を出す。
花には、蜜が豊富に出て花下側にある鱗片葉の付け根に蜜が溜まる構造。
その蜜を求めてやってきた小動物や虫が、花に頭を突っ込む。
すると頭が、雄蕊の帽子に触れ花粉が小動物や虫の体に付着。
そして別の花に移って同様に蜜を吸うという行動・・・。
その行動が、むき出しになった雌蕊に体が触れて受粉する。
寄生植物は、栄養を作るための葉... 寄生植物は、栄養を作るための葉を付ける必要がないので、
子孫を残すための花にエネルギーを集中することができる。
そこで、花粉を運んでもらうために効率の良い形になっていて、
普通の植物とは大いに異なった形をしている。



《  私的・・幻の草本〝奴草〟》
一度は、実物を拜したい草の一つ... 一度は、実物を拜したい草の一つ。
スダジイやツブラジイの根に寄生する。
クリーム色の鱗片状に退化した姿、まさしくやっこさんだ。
“雄性期”
雄蕊の花糸・葯が着し雄蕊全体が帽子状になり雌蕊の柱頭と子房を上から覆い、
粘液状の花粉が黄色がかったリング状の葯から分泌される。
“雌性期”
花粉が出なくなった雄蕊はすっぽり抜け落ち柱頭が露出して受粉を待つ。
蜜は燐片葉の上部つけねに大量に分泌されており、
蜜を摂食した昆虫や鳥類(メジロ)は花粉を運ぶ。
受粉が完了した個体は柱頭が黒褐色に変色し合着した花被片に保護される。
子房内部には多数の微小な種子がつくられる。
熟すると液果状になり、そのまま冬越しをする。

解説するとは、大変だ。専門的植物用語を平たく説明頂くとよく理解できる。


「令和陸年(皇紀2684年)12月01日」


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