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猫の揺りかご Blog

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「犬夜叉」と「半妖の夜叉姫」に思うこと④~物語の根幹~

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③の続き。

そんなこんなで、「アニメ犬夜叉」も、
細部を見れば、気になるところはいろいろあったけど。

それでも、原作で打ち立てられた大筋は
貫いてくれたから。

「四魂の欠片を集めて、奈落を倒し、
四魂の玉の因果を断ち切る」という大筋は、

ぶれなかったから。
ぶれようがなかったから。

キャラの描き方についても、

原作ほど、丁寧で繊細な心理描写は
なかったかもしれないけど、

その分、アニオリで
補足してくれた部分だってあるし。

桔梗みたいに、どこかしら性格が
変わっちゃっているキャラも、

中にはいるけれど。

それでも、許容範囲、という表現が
適切かはわからないけど、

原作とアニメ、どっちが好き?っていう、

あくまでも視聴者ないしは読者の
好みの問題でしかなかったっていうか。

せいぜい、殺りんを許せるかどうか、
殺りんを好きになれるかどうか、程度の違いというか。

だけど、夜叉姫の場合は、
大筋がへなちょこすぎるから、

大問題なんだ。

虹色真珠をどうして集めたいのか、
集めてはいけないのかがわからない。

どうして麒麟丸と夜叉姫たちが
戦っているのかがわからない。

そもそも、「夜叉姫」が何なのかもわからない。

どうして夢の胡蝶を探さなければいけないのかも
わからない。

わからないこと尽くしで、
登場人物全員、何をしたいのかがわからない。

これって、物語として、
ものすごく致命的だと思うんですけど(笑)

というか、物語として、
成り立っていない気がする。

こんなんだったら、最初っから、
末法末世だの、剛臆の試しだの、

そんな難しいこと言わずに、

愛矢姫の回みたいな、
くっだらないお子ちゃま向けストーリーに
特化した方がずっとマシだった。

その方がずっと楽しかった。

……もっとも、それで往年の犬夜叉ファンが
納得するかどうかは、また別だけども。

とにかく「謎」を散かしておけば、
適当に人参ぶら下げておけば、

ファンは食いついてくるはず、という、
理解不能な自信に基づいて、

作られてしまった駄作に思える。

「いやいや、自分たちは、
アニメ界に革新を起こしたかったんだ」、

「従来のやり方ではなく、自分たちのやり方で、
どこまで通用するか、やってみたかったんだ」、

「これは果敢な挑戦なんだ」ってことであれば。

「犬夜叉」の名前を借りる必要性、
ないよね……?

どうぞ、ご自由に、ご勝手に、
一からその「革新的な何か」とやらを作ってください。

そう言いたくなってしまう。

ファンの中には、

「カッコいい殺生丸様を見れるだけで幸せ!」、
「可愛いりんちゃんを見れるだけで幸せ!」
「ふたりの可愛らしい娘たちを見れるだけで幸せ!」って人も

いるかもしれないけど。

でも、それにしては、
作画に対する評判が、よろしくない気がする……。

私自身は、作画については、
よくわからんけど。

でも、アニメ作品として、
それもすごく重要な要素だよね。

ストーリーもダメ、
作画もダメじゃあ、

何が良いのか、マジでわからんじゃん。

#レビュー

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「犬夜叉」と「半妖の夜叉姫」に思うこと③~順番と緩急と繰り返し~

thread
②で書いた、「アニメ犬夜叉」無印の、
桔梗復活シーン。

詳しく紹介してくださっているブログがあったので、
ご紹介。

アニメ「犬夜叉」レビュー ~15話 悲運の巫女 桔梗復活~
http://anchanging09.blog.fc2.com/blog-entry-20.html

このブログを読みながら、
改めて記憶を辿ってみたけど。

やっぱりこのシーンは私、
断然、原作派だな。

物語の構成、という観点で見ても。

主人公である犬夜叉サイドで過去を語った上で、
桔梗サイドでもう一度「過去」が語られた方が、

犬夜叉の「オレはそんなことしてねぇぞ!?」、
「なんでこんなことになったんだっ!?」っていう、

驚きや戸惑いが伝わってくる気がする。

アニメでは、犬夜叉の回想シーンに尺を取るために、
あえて順番を入れ替えたんだと思うけど。

でも、そのせいで、楓婆ちゃんの反応が
どうもちぐはぐになってしまっている……。

だって、先に犬夜叉から過去を聞いたからこそ、
「おかしい……。そんなはずは……」って思うわけでしょ。

犬夜叉が語ったことが、真実には思えなくて、
でも、彼が嘘をついているようにも思えなくて。

戸惑いながらも、裏陶の元へ向かうわけでしょ。
そんで、そこで姉である桔梗に再会するわけですよ。

強固な結界に守られていたはずのかごめの魂が、
犬夜叉に「前世」の名前を呼ばれた途端に弾け飛び、

まがいものの体に入る。
そして、桔梗が現世に蘇る。

目覚めるつもりなどなかったのに、
無理やり起こされて、
不機嫌なまま、裏陶を滅して、

そんで、切なげな顔で犬夜叉の顔を見つめて、
彼の名を呼んで。

そんでまた、切なげな顔で近づいて、
「本当に、犬夜叉なのか……?」って呟いて。

……からの、「――なぜ裏切ったっ!?」

もう、この流れが最高なんだよね。

アニメだと、桔梗の態度が終始、
怒、怒、怒、だったと思うんだけど。

原作だと、違うんだよ。
絶えず、愛憎の狭間で揺れ動いているんだよね。

楓婆ちゃんだって、もはや仲間同然の犬夜叉と
敬愛する実の姉の間に挟まれて、

難しい立ち位置なわけで。

そんな中で、怒りに打ち震える姉が、
犬夜叉を攻撃するのを必死に止めようとする。

それがすごくいいのにさ。

アニメじゃ、いきなり桔梗が血まみれになって、
驚く犬夜叉に対して楓婆ちゃん、

「おまえがやったのだろう」って。
そりゃ、ないぜ。

そのくせ、「お姉さま、犬夜叉は敵ではありません」って、
矛盾しとるがな……。

アニメで丸々カットされた、
「黙れっ!!」のあのシーンだってさ。

あれだけで、犬夜叉と桔梗のふたりが
好き合ってるのが伝わってくるじゃん。

身に覚えのない濡れ衣着せられて、
理不尽に攻撃してくる相手をぎゅっと抱きしめて、

「おまえも辛かったんだな……」って、
「オレよりも、ずっとずっと辛かったんだな……」って、

ぐっと来るじゃん。
ほだされそうになるじゃん。

そんで、そこで一度、鎮まるからこそ、
次に来る憎悪の激しさが際立つんじゃん。

原作だと、この緩急が見事なんだよね。

犬夜叉に抱きしめられて、
鎮まりかけたように見えた桔梗が、

再び憎悪を燃やして、
犬夜叉に襲い掛かる。

もはや太刀打ちする術無し、
といったところで、

ついにかごめが意識を取り戻す。

物語の基本は「繰り返し」
そのものじゃないの。

桔梗と犬夜叉の過去の描写だって、
まさにそうだし。

1巻冒頭で描いてからの、
5巻中盤で犬夜叉の夢として再描写して、

5巻終盤&6巻序盤で、
犬夜叉と桔梗、それぞれの目線で「真実」を語らせる。

本当に、見事だと思う。

それを、順番入れ替えてまとめて尺取って、
犬夜叉が桔梗のストーカーっぽいことしてるのとか、

生前は、巫女として自分を律しているはずの桔梗が、
ふらついて犬夜叉に抱きしめられて恥じらうとか、

そういうのを回想シーンに入れるのは、
なんかイメージ狂うんだよなぁ。。。

アニメから見た人にとっては、
あれがスタンダードになっちゃうんだろうけども。

桔梗の一方的な激しい憎悪を見せられてから、
犬夜叉の淡い恋心を見せられても、

犬夜叉、あんた、厄介な相手を好きになっちゃったねぇ、
としか思えないような……。

実際、ついさっき、
改めて動画サイトで該当シーンを見直してみたけど、

そう思っちゃった(苦笑)



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