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- 今年の読書(11)『最後のトリック』深水黎一郎(河出文庫)
作家の<私>は、ある日<香坂誠一>なる人物から、「読者が殺人犯」というミステリー小説として誰も書いたことのないアイデアを、二億円で買わないかとの手紙を受け取ります。
親友の<有馬>は、詐欺事件だと相手にしませんが、スランプの<私>は不信感がぬぐえないまま、2通目の手紙を受け取りますが、そこには「覚書」の形で、<香坂>の自伝的な物語が綴られていました。
小説の題材として、超心理学を研究している<古瀬>博士との取材が並行して進むなか、<私>は警察の訪問を受け、<香坂>なる人物が1億5千万の借金があり、麻薬の卸元である<カルロス>を殺害した容疑で捜査されているのを知ります。
作中作小説として、二重の話が同時並行していき、結末的になぜ超心理学の取材が必要だったのかが読者にわかりますが、どのような結末なのかと期待が大きかっただけに、正直なところ「なあぁんだぁ~」という感想で読み終えました。
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