慶良間を出発。次の目的地は、さらに南西の渡名喜島。 カヤックでも行った事は無いが、寂れた雰囲気の何もない島だという。 港の入り口は珊瑚に囲まれ、磁針86.5度の方角のみが安全に入港できるようになっている。 正確な操船が必要な港だ。ところで自艇の位置は、ハンドベアリングコンパスを使って、灯台や島影など3方位を計測し、海図上で確認している。もう一つの方法は六分儀だ。 六分儀は任意の平面内の2点間の角度を正確に測定するもので、外洋での航海など目標物が近くに無い場合に、天体の高度を測定し船舶の緯度経度を決定するものだ。 いわゆる、スター・ナビゲーション。 青木先生は、今回、六分儀を持ち込んでいた。