人類共通のテーマを話し合う事は、世界の歴史の中で初めてではないだろうか? それほど、今回のテーマは大きい。 2050年にCO2排出量を半減させる目標は、理想的な世界を手に入れる為の数値ではない。 人類が生き残るための、最低限の目標なのだ。 現状の80億トンの排出を維持した場合、2057年の平均気温は+3℃になると予想されている。 現状の半分である40億トンまで直線的に削減できた場合の平均気温は+2℃。 半減できたとしても、気温は上昇する。 実はこの+2℃という数字は、全生物種の1/3が絶滅する数値だ。 今回、世界はそれを容認した。 +3℃では、急激な海面上昇と熱帯雨林の砂漠化。 これが始まると、シナリオはかなり厄介になる。 今回のCO2半減案は、シナリオ悪化の臨界点と見られる+3℃に到達しないための、ギリギリの選択なのだ。 これまで世界は、自国の利益と正義の為に戦争を始め、他国民を殺し資源を得てきた。 今回は違う。 世界は初めて共通の目的のために、力を合わせて「戦う」必要に迫られている。 試されているのは、人類の本質。 今、どのような選択をするかで、人類の存在価値が決まる。 自国の生活レベルを落とさなくても、「地球の正義」の大義を振りかざし、他国民を大量虐殺するという、安易な選択肢もまた残されているからだ。
Posted at 2008-07-09 17:55
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Posted at 2008-07-13 16:12
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Posted at 2008-07-10 15:35
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Posted at 2008-07-11 00:40
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