123カ所の点検漏れが明らかになった島根原発(松江市)で31日午前、中国電力は1号機の手動停止作業を始めた。 一昔前ならば、事故に至らない原発での問題は公表されなかった。 ずさんな管理を誉めることはできないが、色々な情報があからさまになる事は歓迎すべきだ。 しかし、原子力の運用はこんないい加減なことでは困る。 事故への懸念はもちろんだが、日本の温暖化ガス排出量への影響が大きすぎるからだ。 日本のCO2発生総量の約50%を占めるのが、火力発電と大規模工場からの排出だ。 原子力を止めても電力需要を止めることはできない。 この不足分は、火力発電で補うことになる。 新潟県中越沖地震では、柏崎刈羽原発が運転を停止したが、その電力不足分を火力発電で補ったために、07年の東京電力のCO2排出量は37%増になったことは、あまり知られていない。 東電の37%は国としての排出量へのインパクトが大きすぎる。 日本の温暖化ガス削減のビッグ・キーワードは、「原子力の稼働率」であることは間違いない。 稼働率確保のためには、正しい点検と正しい運転が必要だ。 原子力発電所の管理体制は、国を挙げて再確認すべきだ。
Posted at 2010-04-01 19:51
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Posted at 2010-04-06 05:52
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