フィッティングタイムで思ったこと。
Nov
8
昨日ふらりと寄ってくださって、何気なくスマイルカバーの話題に。
Yさん 「スマイルカバー新聞でみたよ。ところでどんなもの入れるの??」
スタッフ「どんなって、シリコンパッドですよ」
Yさん 「見たことないもーん」
スタッフ「えーーーーーーーーーっ!?」
Yさんは9年前に片側の乳房を全部摘出していて、以前も術後インナーなどの試着会にお誘いしたことがあったのですが、あまりお困りじゃなかったようなのでノーマークでした。
よくよく伺うと、タオルを詰めているとのこと。
そういえば、Yさん。
リンパ浮腫がひどくてそれどころじゃなかったのかも。
今は浮腫が改善して、やっと視野が広がったのかも。
…ということで、ちょうど今日がフィッティングタイムだったので、予約を入れていただきました。
・術後間もない頃に使うふんわり軽いマロンパッド
・創が落ち着いたころに使うシリコンパッド
・創に合せて形もいろいろあること
・もちろんサイズも価格もいろいろあること
・肌につけて使うタイプとそうではないタイプがあること
脇のリンパをとった傷があるので涙型のパッドを試着してみると…
Yさん 「いつも擦れて痛かった脇の傷が保護されて痛くない♡」
スタッフ「Yさん姿勢まで良くなってますよ…」
Yさんのお友だち「ほんとだ!巻肩?治ってるよ⁉︎」
そっかあ…
脇の傷を無意識にかばってたのかあ…
もちろん個人差アリです。
何が言いたいかというと、
・長年のお付き合いでも、情報とニーズがマッチしない時ってあるんだなあ…ということ。
・「こんなもんかなあ…病気の後なんだし。」と思っていることも、実はちょっと工夫できるかもしれないこと。
・それから、がんと診断され、検査や治療の苦痛、社会生活との折り合い、経済的な負担、思いがけないトラブル(Yさんの場合リンパ浮腫)などの中で、情報を出す方にも受け取る方にも優先順位があるのだろうなということ。
ちょっと落ち着いたときに、ちょこっと言葉に出してもらえると、「それ、はなうめにあるよ」とお答えできることもあれば
「なんかいい方法ないかねえ」と一緒に考えたり
「同じような状況の人としゃべってみる?」
…となるかもしれません。
Yさんとはなうめのお付き合いの濃さと、あまりにもあっけなく情報とニーズがマッチするギャップを書きたくて、Yさんの許可をいただいて書いてみました!