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posted 2018-11-08 13:36
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
僕の中途半端な夢は抜けて行く 時間が経てば自転車のタイヤみたいに そして走れなくなって 時間は僕を試すように チクタクチクタクと刻みクスクスと笑い そして外の空を眺めて 道をなくした僕は何かに責任転嫁し 自分をいい子いい子しながら そして懸命に次を探して 根拠が抜けない限りまた進めるのだから 僕が僕...
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posted 2018-11-07 13:41
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
空があっての富士山 だからただの台形でない ギョロと見えている 田んぼだったり小川だったり 池だったり草野にいるから 僕という蛙が聞こえてくる 景色の中にいてそのまた中は るるるるるるるるるるる 僕の心が鳴いている...
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posted 2018-11-06 07:06
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
十八に家を出た 茶色いアパートには箪笥すらなく 布団と冷蔵庫くらいしかなかった 一度、母が来た 四畳半の真ん中にちょこんと座り とても寂しそうな背中が語っていた こんな侘しい暮らしをして、と 今でもあの時の母を想い出すと胸が痛くなる...
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posted 2018-11-04 23:13
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
ひねくれ過ぎた赤トンボ 夢みる蜘蛛の糸ピカりん 草むらいつかの匂いして 想い出絡まりここはどこ 小焼け喰われ真っ赤かっ ほっぺに優しく映したら 何から何まで真っ赤かっ 暮れてしまえば黒トンボ...
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posted 2018-11-04 04:59
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
僕が「いいよ」って言う時 君が喜ぶためなら 僕が我慢しようと思う でも表情に出てしまうのだろう 君は「よくない、ってことね」と 僕の「いいよ」は格好わるいし まだまだ乏しい演技力 それに「だめだよ」と言って 君に嫌われたくないと思っている ああ未熟、ちっぽけな僕...
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posted 2018-11-01 05:43
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
どうしたの いつもの君ではないみたいだ なんだろう金魚みたいに 一点を見つめてゆったりと くねくねしている姿は悪くはないが 突然のことで僕は開いた口が 塞がらない感じだよ なんだ僕も一点を見つめているって おかしいな腰がくねくね あれれあれれ金魚になったのか なっちまったようだ まあ悪くないような気...
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posted 2018-10-31 12:34
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
もう居なくなって四年が経った ナナは夢の中で会いに来てくれる だけど触れることの出来ない距離をおき 表情から気持ちが読み取れない まだ寂しいよ こんなに時間が経っているのに 真剣にいつの日か 向こうの世界でナナに会えると思っている そして思いっきり抱きしめるだろう...
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posted 2018-10-30 03:35
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
奴等はクソ野郎だ。間違いなくクソ野郎だ。パンクロックの何が 悪い、俺たちが最高って感じている世界を消そうとした。学校は クソだ、奴等は最低のクソ野郎だ。 そして、俺たちは負けないくらいクソ野郎だ 「お前たち、また文化祭で雑音バンドをやるのか、もういい加減 に真面に生きようと思わないのか。あれは音楽じ...
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posted 2018-10-29 14:54
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
伝えよう 伝わった の間は加速した 満たされよう 満たされた の間は加速した 待とう 待った の間は加速した 物事を詰め込み 加速する時間 生まれた 死んだ の間は加速するのか 最近 退屈が埋まり 時間が短くなった...
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posted 2018-10-28 19:43
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
先生の目を盗みながらノートに さっさっさとぐちゃぐちゃな字で 詩を書いている 自分しか読めない字 もし取り上げられても…… おっとバレたか ヘッヘッヘッ読めないだろ先生 つまらない授業を受けている 苦痛な感じを詩に書いているんだよ ヘッヘッヘッ...