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posted 2018-12-26 13:43
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
まだ日は出ていないが 今年最後の一般ゴミを捨て もう来年に出す貯まるゴミを想像し チンケな頭の中はなんだか虚しく 今年も劣化する身体の変化に狼狽ながら 受け入れながら 駅までのホット缶コーヒーを 鼻の下にあてほっぺにあて すぐに飲んでしまえば温もりも消える わかっているけど流し込むのは 終わってしま...
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posted 2018-12-25 14:02
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
ぼくが歩くと 「もっとむねをはりなさい」 おとなにいわれた 空を見て歩くと 「しっかり地を見て歩きなさい」 ちがうおとなにいわれた 下を見て歩くと 「まえを見て歩きなさい」 ちがうおとなにいわれた ないて歩くと 「なくんじゃない」 ちがうおとなにいわれた おとなはだれも 「どうしたんだい」 といって...
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posted 2018-12-25 13:29
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
アウト、セーフ、ヨヨイノヨイ! じゃん拳をして負けた者が服を脱ぐ 大人たちが盛り上がっているテレビがあった 坂上二郎が負けると野次が飛ぶ 女優さんが負けると歓喜の叫び 学校でも流行って 気がつくと自分がパンツ一枚になっている ヤバいと思った時に チャイムが鳴りホッとした想い出 (野球拳)...
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posted 2018-12-24 13:31
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
おい、今日はクリスマスだぞ ケーキを食べるだけの日になり 気がつけば大人になっている息子 俺には関係ない日だよ そう言って部屋に戻っていく はしゃぎ回る子どもらを想い出し ちょっと寂しくなる サンタさんへの願いはなく 部屋からは「恋人はサンタクロース」が 聞こえてきた...
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posted 2018-12-23 21:06
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
ほんとうに天国に居たんだね、ナナ おいおい、そんなに喜んで飛びつくなよ 地上に落ちてしまうぞ ナナ、ずいぶんと若くなっているな すると俺も若くなっているのか ほうほう、手のシミがなくなっている おっとと、足元に茶々がいるじゃないか 相変わらずスリスリして あんな事故でここへ来ることになって ゴメン、...
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posted 2018-12-21 17:16
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
自分が嫌いになった時 どうにもこうにも立ち上がれない でも自分が嫌いになった正直さは けして悪いことではないと思う ひとりでないという証拠だ あれもこれもそれも 敏感に反応してしまうが 無理に自分を好きになるよりも 嫌いな自分に慣れながら...
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posted 2018-12-19 17:12
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
この環境はいつまでも変わらないようだ それなら陸に上がることもないか やめよっ、居心地いいし ずっとこの姿で生きてゆこう 笑う奴もいないし おおっ、海底にあるコイツはなんだ 硬くて見たこともない感じだな SPAMって書いてある なんじゃこりゃ まあ、俺たちには関係ないか...
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posted 2018-12-18 15:12
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
歩道にゴミが落ちていて 捨てる人と毎日拾う人がいる 自分さえ良ければという汚れた心 皆んなが良ければという拭う心 深い海の底にもゴミあって 南極大陸がゴミ大陸になって 地球のゴミは人の心を表している...
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posted 2018-12-17 16:38
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
ひとに意見を言うのは難しい 自分の伝えたいことと 伝わることが違ったりする どれだけひとを理解しているか どれだけ自分を理解しているか ひとと自分がいれば社会ができる お互いの気持ちが わかり合った社会がいい ひとのために自分のために 勘違いされ勘違いしながらも 意見を言い続ける...
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posted 2018-12-13 05:20
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
中学生の時 ストレスで髪が白くなり 美容室へ染めに行った 待合室にはファッション雑誌が並ぶ中 『ぼくは12歳』という本があった 表紙に「ひとり ただ くずれるのを まつだけ」 と書いてあった 自分も12歳で詩を書いていた 中を開かなくても分かった 美容室でその本を借りて帰った...